過去の日記

2023/03/28(火)
未来を柔らかくするためのレッスン


4/1付の社内異動で、僕は大阪ガスネットワーク(株)
事業基盤部 エネルギー・文化研究所(CEL)所属となりました。

CEL(セル)は1986年、大阪ガスの創業80周年記念事業の
一つとして設立されました。
地域・コミュニティ、経済・産業、都市のインフラ、生活者
などの研究分野において、未来のあるべき社会像を
研究・提言するのがその役割です。
そこで「研究員」として加わらせていただきます。
https://www.og-cel.jp/

異動ですが、これまでいたコミュニティ企画チーム
兼務なのと、僕が活動の拠点にしている
グランフロント大阪の「都市魅力研究室」が
CELの所管になったのとで、僕の動き方はほぼ一緒です。
逆に他部署への異動の可能性が薄くなり、
これまで以上に本腰を据えていろんな活動に打ち込めそうです。

「未来のあるべき社会像の研究」がミッションになったので、
最近は未来学や未来予想の本を渉猟しています。

そんなタイミングで、『ソトコト』の指出一正編集長とお話ししました。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/gakugei-talkin-vol22-20230322/

『ソトコト』を読んでいると、心がザワザワしてきます。

それは、日本のローカルの現場では、
こんなにいろんなことが起きているのか!
その担い手は、こんなに若い人たちなのか!
という驚きから来ているのですが、
そのことを指出さんにお話しすると、
「地域おこし協力隊の存在が大きい」のだそうです。

国の政策として、都市部で暮らしていた若い人たちが
地方に移住し、3年間地域のための仕事をする、
そして多くの人たちが、任期終了後もそこで暮らし、
新たな取り組みを生み出しているのだと。

また、指出さんは数年前に『ソトコト』創刊200号を記念して、
「レンタル編集長」という取り組みをされていたそうですが、
その時に指出さんを呼んだ中学生や高校生の子たちが
今は20代になり、地域での活動の担い手になっていて、
彼らのことを誌面で紹介するようにもなっているのだと。

いいですね、僕も「レンタル研究員」をやろうかな。

『ソトコト』では、2025大阪・関西万博の日本館との
連携企画として、「万博未来編集部ローカルツアー」と題し、
今後の日本の未来を担う10〜40代の方々とクリエイター達が、
「つくりたい地域の未来」を考えるイベントをされていたそうです。

指出さんは、その取り組みの趣旨を
「未来を柔らかくするためのレッスン」
とさらりと表現されたのですが、それが今回刺さりました。

未来のことをいろいろ調べていくと、
日本の少子高齢化と人口減少、世界の人口爆発、
地球温暖化と気候変動、エネルギー転換の必要性など、
決して明るくないビジョンもいっぱい見えてきます。

指出さんも、高校生たちの中には
未来のことを考えるのが怖い、という子たちもいるそうです。

未来は、必ずやって来ます。
それは課題の多い未来かも知れませんが、
そこを柔らかくし、前向きに向かい合えるようにするのが
大人の役割なのではないか、そう思います。

そういう取り組みを、僕も始めたいと思いました。


*3/22の「がくげいラボ×Talkin’About」の内容は、
 1ヶ月ほど後には、学芸出版社のレクチャームービーのページで公開されます。
 (現在vol.21までアップされています)
 https://book.gakugei-pub.co.jp/plus/movie-portal/


2023/03/24(金)
いま、オーバーツーリズムを考える


4/24(月)のがくげいラボ×Talkin'Aboutには、
龍谷大学政策学部の阿部大輔教授にお越しいただきます。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/gakugei-talkin-vol23-20230424/

阿部さんと最初にお会いしたのは2019年5月、
場所はスペイン・バルセロナでした。
当時阿部さんはバルセロナに1年間滞在し、
オーバーツーリズムの研究をされていました。
帰国後の2020年12月に阿部さんは研究成果を
『ポスト・ オーバーツーリズム 界隈を再生する観光戦略』
(学芸出版社)にまとめられましたが、その頃世界は
新型コロナウイルスのパンデミックのまっただ中にありました。

それから2年余りが過ぎ、国境を超える移動が
再び盛んになりつつある今、阿部さんに改めて
お話を伺いたいと思っています。

がくげいラボ×Talkin’ About vol.23
山納洋×阿部大輔 「いま、オーバーツーリズムを考える」
4/24(月)19:00〜20:45
@タイルギャラリー京都(学芸出版社3階)/オンライン(zoom)

お時間とご興味がありましたら、ぜひご参加ください。


2023/03/22(水)
旧グッゲンハイム邸、あるいは塩屋について


4/25(火)のうめきたTalkin’Aboutには、
旧グッゲンハイム邸の森本アリさんにお越しいただき、
塩屋のお話をいただきます。

うめきたTalkin’About「旧グッゲンハイム邸、あるいは塩屋について」
2023年4月25日(火)7pm〜9pm
場所:大阪ガスネットワーク 都市魅力研究室 
話題提供:森本アリ氏(音楽家/旧グッゲンハイム邸洋館管理運営)
 参加無料

 神戸・塩屋の海を臨む旧グッゲンハイム邸は、明治大正期に神戸に滞在したドイツ系アメリカ人の貿易商の家族にその名を由来します。2007年に存続の危機を迎えましたが、その際に森本家が購入。森本アリさんが管理人として関わるようになってからは、音楽イベントやパーティー、映画・雑誌のロケ撮影などに利用され、広く知られる存在となりました。アリさんはまた塩屋のまちづくりにも携わり、塩屋の古い写真を広く集め、町の写真を一つの家族アルバムのようにまとめ上げた「塩屋百年百景」、塩屋ゆかりのアーティストと共にワークショップを開いたり、塩屋をテーマにした作品制作や展示も行う「シオヤプロジェクト」、町がまるごと文化祭「しおさい」や町全体をステージに見立てた「しおや歩き回り音楽会」など、様々な活動を展開しています。

 今回のTalkin’Aboutには、森本アリさんにこれまでの取り組みについてご紹介いただきつつ、地域の文化遺産を活かしてまちづくりにつなげていく方法論について考えていきます。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

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 うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。


【会 場】
 大阪ガスネットワーク 都市魅力研究室 グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。

【お問い合わせ】
 大阪ガスネットワーク 都市魅力研究室 担当:山納 Tel 06-6205-2366


2023/03/21(火)
世界のすべてはおもしろがれる!


「マニア流!まちを楽しむ『別視点』入門」
という本が、3月末に学芸出版社から出ます。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-book/9784761528430/

編著者は「合同会社別視点」さん。
100組以上のマニアが勢ぞろいするイベント「マニアフェスタ」、
マニアなツアーガイドが現場で解説する「別視点ツアー」、
インプット・発見・発表がワンセットになった体験型の
「お散歩ゲーム型イベント」などを運営。
まだ世にない「別視点」を創出する問題発見型アプローチをもとに、
「今あるもの」を生かした地方創生のための地域プロモーション、
企業・サービスのプロモーション、研修ツアーやワークショップ、
イベント企画・運営、グッズ企画・制作などの事業を行っている会社です。
https://v.bmb.jp/101/3164/8213/1722388

3/31(金)には、大阪のLoft PlusOne Westで
出版記念トークイベントが開催されるのですが、
そちらに出演させていただくことになりました。

『マニア流!まちを楽しむ「別視点」入門』出版記念トークイベント 「世界のすべてはおもしろがれる!」(2023/3/31|大阪・オンライン)
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-event-mania-20230331/

オンライン配信も同時に行うそうです。
ご興味ありましたら、覗いてみてください。


2023/03/20(月)
Walkin’About @郡山(大和郡山市)


そして次回、4/15(土)のWalkin’Aboutでは、金魚の里・大和郡山を巡ります。

自分が行きたい場所を訪ねるまちあるき「Walkin’About @郡山(大和郡山市)」
 開催日:2023年4月15日(土)
 集合時間・場所 14:00 @近鉄郡山駅東改札
 再集合時間・場所 16:00 @同上 


 大和郡山の都市の形が形成されたのは、戦国時代末期の天正8年(1580)に筒井順慶が郡山城を築城し、城下町が発達してからのことです。順慶亡き後天正13年(1585)には豊臣秀長が郡山城に入り、郡山はこの時期大和国の中心都市とし栄えました。

 江戸時代に入ってからは一時奈良奉行所の管轄となり、その後荒廃しますが、大坂夏の陣で活躍した水野勝成が入り、以後松平忠明に始まる松平家、本多政勝に始まる本多家と続きました。享保9年(1724)には、享保の改革における幕府直轄領拡大政策により、甲府藩藩主であった柳沢吉里が転封されて藩主となりました。そして明治維新まで、柳沢氏が郡山藩藩主家として一帯を統治しています。

 大和郡山は金魚養殖が盛んですが、それは柳澤吉里が郡山へ入城した時に始まると伝えられています。江戸時代は侍の趣味として飼育されていましたが、幕末の頃になると藩士の副業として、明治維新後は職禄を失った藩士や農家の副業として盛んに行われるようになりました。

 昭和40年代は経済発展と養殖技術の進歩に伴い生産量が年々増加し、国内はもとより欧米諸国や東南アジアなど外国まで輸出されました。近年は都市化に伴う水質汚濁等の環境悪化などで生産量は減少したものの、養殖農家約50戸、養殖面積約60ヘクタールで、年間約6,000万匹が販売されています。

 今回はこの街を、みなさんの視点で切り取っていただきます。

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“Walkin’About”は、参加者の方々に思い思いのコースをたどっていただく“まちあるき”です。
参加者の方々は、集合場所でエリアについての説明を受けたあと解散。約90分後に再び集合いただき、それぞれの見聞や体験をシェアします。

【主催・お問い合わせ】大阪ガスネットワーク(株) 都市魅力研究室 担当:山納  Tel 06-6205-2366  
 http://www.toshimiryoku.jp


2023/03/20(月)
東大阪を巡ってみて(3)


今から17年前、2006年6月に、丸一日をかけて
東大阪の工場街を歩いてみたことがあります。
その時のレポートを、以下に貼り付けます。

地下鉄中央線の高井田駅を降り、中央大通りの南側エリアに入っていくと、金属・機械関係を中心とした中小製造業の町工場が集積したエリアに入ります。

工場にはそれぞれ、板金・鍍金(メッキ)・塗装・鍛造・鋳造・伸線加工・圧延・研磨・熔接・焼付塗装・樹脂加工・鋲螺(ねじ)・発条(ばね)・ベアリングなどの名前が書かれています。大型機械、大規模な生産ラインを導入した工場もあれば、労働集約型の小さな町工場も多く混在しています。

昼の12時になると、職工の人たちは近所にある喫茶店や食堂に足を運びます。季節柄、定食は冷やし素麺と鰻丼や、冷麺とおにぎりといった、清涼感があり、かつご飯のボリュームが多いメニューになっていました。職工さんたちは概して寡黙で、食事が終わればアイスコーヒーなどを注文し、漫画やスポーツ新聞を読んでいます。空調設備のない工場での労働においては、休憩時間の食事は涼みを取る時間でもあるようです。多くの喫茶店では11枚綴りのコーヒー券を置いていますが、その名前には「○○社長」という表記が半分近くあります。ただ昼休みの時間には社長は少なく、職工さんが目立ちます。

寡黙な男性の方々に混じって、軽作業に従事している中高年の女性の方々もおられ、世間話に花を咲かせておられます。明日は孫の参観日だとか、最近起こった事件についてだとか。主には汗を流しての重労働が中心のエリアなのを反映してか「私達も玉の汗、流してみたいわ」といった言葉も。

昼1時を過ぎるとお客さんは少なくなります。変則的な休憩時間を取る職工さんと社長さんが現れるようです。壁一面が漫画、というまんが喫茶のようなお店もあり、職工さんにとっての昼の情報メディアが漫画とスポーツ新聞とテレビであるということが分かります。

工場の中に入ることはできないので、外から覗いてどんなアウトプットを出しているのかを見ていきます。鋳造など熱の出る工程の職工さんはタンクトップ、または上半身裸で、休憩時間を多く取りながら作業をしています。
特殊な加工技術を発揮してさまざまなアウトプットを出すことができる工場ではなく、決められた規格の商品を毎日毎日同じように作り続ける工場の場合には、作業に従事するモチベーションを維持するのは大変そうです。

喫茶店の中には、社長さんが御用達にしているお店もあるようです。自分の工場からはちょっと離れていて、そこでは社長さん同士が情報交換をしていたり、来客との打ち合わせ場所として使っていたりします。熔接から自社技術を活かしてロボットを作り始めている社長の話、東大阪クリエイション・コアでの異業種交流の意義についての話、「社長同士の集まりに遊びに行って何の値打ちがありますねん」と従業員に言われるといった話などが聞こえてきたりします。

国内製造業が空洞化し、独自技術や自社製品をもって対抗していかないと厳しくなっていく状況の中、日々同じ仕事をしていてどうしても視野が狭くなっている従業員を鼓舞して新たな道を切り開いていかなければならない中小製造業の社長が置かれている状況の難しさが、窺い知れます。

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工場街の喫茶店が閉まってしまうと、
こういう風景はどこで展開しているのでしょうね。

高井田駅から南に進む小さな商店街通りの中で
今も営業している「喫茶軽食 バンビー」。
17年前には「玉の汗、流してみたい」と語っていた
女性たちがいたお店です。

今回は下見も含めて、2度こちらを訪れました。
2度とも常連さんで賑わっていましたが、
高齢者の居場所のようになっていました。

仕事で車を運転されている男性の常連さんが、
こんな話をしていました。

「70になったので、来月から仕事の時間が半分になる。
 1日7時間の勤務が、3時間半に。だが運転が終わって
 事務所に戻ってもやることはある。大変や。」
 

「舞いあがれ!」では、お好み焼き「うめづ」で、

「この金型を作ってくれませんか?」
「よっしゃ、やったろ。いつまでにや?」
「2週間後です」
「無茶言うな!!」

といったやり取りが展開されていましたが、

実際の東大阪を巡ってみると、こんな風に
知り合いが集い、仲良くなったり喧嘩したり、
時に新しいプロジェクトが動き出したりする場所は
一体どこにあるのだろう、と思えるほど、
“居場所砂漠”化が進行している印象を受けました。

閉店した喫茶店を活用して、そういう居場所を作る動きが
あればいいのに、というのが、今回持った感想です。

*「リアルうめづ」「リアルノーサイド」はここですよ!
 という情報があれば、ぜひ教えてください(おわり)。


2023/03/19(日)
東大阪を巡ってみて(2)


東大阪の機械金属産業の集積は、
江戸時代に枚岡で始まった伸線(鉄線・針金)と、
布施で生産されていた鋳物と金網がその祖業だそうです。

布施の工業化は大正3年(1914)に
現在の近畿日本鉄道が開通したこと、
その後の第一次世界大戦の好況により進み、
昭和10年(1935)に産業道路が大阪と枚岡を結んだことで
枚岡の伸線業は発展し、高井田では伸線を素材とする
ねじ(鋲螺)工場が増えていきました。

戦時中には軍需関連産業として工作機械メーカーを
始めとする金属加工・機械工業が集積し、
戦後には戦災の被害が大きかった大阪市の
工場機能を補完する形で復興を遂げ、
その後の高度成長を担うことになる加工組立工業や
関連産業が立地し、「ものづくりの町・東大阪」を
形づくっていきました。

「舞いあがれ!」の中で撮影された工場街は、
地下鉄中央線高井田駅の南側と近鉄けいはんな線
荒本駅・吉田駅の北側にあります。
このあたりは工場集積地になっています。

一方で「うめづ」は近鉄大阪線弥刀駅近くの、
「ノーサイド」は花園ラグビー場近くの生活商店街を
立地としてイメージしているようで、そのハイブリッドが
「舞いあがれ!」的東大阪なのでした。

今回僕は、電動シェアサイクルを使って
5時間ほど工場街を中心に巡りましたが、
特に気になったのは、工場跡地を活用したと思われる
ミニ開発住宅地があちこちに出来ていることと、
閉店している喫茶店がいくつもあったことです。

工場の廃業・移転によって顧客を失ったこと、
店主の高齢化、そしてコロナ禍などがその原因なのでしょう(つづく)。


2023/03/18(土)
東大阪を巡ってみて(1)


今日のWalkin’About@荒本には、
5名の方にご参加いただきました。

東大阪市役所で「舞いあがれ!」展を見てきた方、
府立図書館に行った方、司馬遼太郎記念館に行ってから
バスで荒本に来た方、若江岩田から歩いて来た方、
大阪モノレールが敷設されるルートを見に行った方、
などがおられました。

東大阪市役所22階の展望ロビーでは、
NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」展をやっています(3/31まで)。
https://pikahiga.jp/enjoy/11124/

あらすじや人物相関図のパネルや番組紹介映像のほか、
ドラマに登場するお好み焼き屋「うめづ」のセットや、
カフェ「ノーサイド」の小道具などもあり、
22階からの東大阪の眺望とともに、結構楽しめます。

ただ、実際に東大阪のまちを巡ってみて分かったのは、
「うめづ」や「ノーサイド」のようなお店は、
町工場のそばにはほとんどない、ということです(つづく)。


2023/03/17(金)
まちをワクワクさせるローカルプロジェクト


現在店頭に並んでいる『ソトコト』2023年3月号では、
「関係人口入門2023」という特集が組まれていますが、
その中に「指出一正、関係人口の2万字」という8ページがあります。
https://sotokoto-online.jp/social/17799

「関係人口」という言葉が広まったきっかけは、
指出さんの著書『ぼくらは地方で幸せを見つける』
(ポプラ社 2016年)の出版ですが、それに先立ち、
中越地震(2004年)や、東日本大震災(2011年)で、
ボランティア活動に関わった若い人たちが
ローカルの方々と出会い、新たな関係性が生まれ、
移住とは違う形の地域との関わり方が意識されるように
なったことが、ベースにはあったのだそうです。

仕事を通じて、また趣味の釣りを通じて、
全国のローカルの現場を巡っておられる指出さんは、
「関係人口」が国や地方自治体の注目を集め、
多くのプロジェクトを生み出していることを
評価する一方で、言葉やイメージが固定化して、
現場にいる人たちの「幸せ」の肌感覚と
ズレていってしまうことがないように
丁寧に言葉を紡いでおられます。
とても読み応えのある2万字でした。

さて、3/22(水)のがくげいラボ×Talkin'Aboutには、
『ソトコト』編集長の指出一正さんに、京都までお越しいただきます。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/gakugei-talkin-vol22-20230322/

 いま「おもしろい」と感じるまちには、昔ながらのつながりの価値に加えて、「そこに行ったら、 何か面白いことが待っている」という楽しさがあり、みんなが集まってワイワイやっている中から新しいプロジェクトが 立ち上がり、活気づいています。
 今回は『ソトコト』編集長の立場から、また自然や環境、文化への関心から、全国あちこちの地域を訪れ、そこで起こっている新たな取り組みに注目されている指出さんをお迎えして、ローカルプロジェクトの立ち上げ方、広げ方について考えます。

がくげいラボ×Talkin’ About  vol.22
山納洋×指出一正「まちをワクワクさせるローカルプロジェクト」
3/22(水)19:00〜20:45
@タイルギャラリー京都(学芸出版社3階)/オンライン(zoom)

お時間とご興味がありましたら、ぜひご参加ください。


2023/03/12(日)
3/13(月) マチ会議


さて、明日3/13(月)は、19:00よりマチ会議です。

【マチ会議】
 3月13日(月)19:00〜21:00頃 @都市魅力研究室 参加無料
 https://www.toshimiryoku.jp/access.html

 マチの魅力とは、なんだろう?
 訪れたくなる、住みたくなり、働きたくなるまちには、
 何があるんだろう?
 そんなテーマで、自由に話し合います。


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