過去の日記

2024/09/14(土)
ソウルでの休日(1)


9/10(火)〜12(木)の3日間は、ソウルにいました。

弘大(ホンデ)という、大学があり、
原宿のような若い人たちが集まるショッピング街もある
賑やかな街の少し外れのゲストハウスに宿を取り、
家族で休日を過ごしました。

弘大入口駅に着き、地上に上がり、まず意表を突かれたのは
「ニャーニャーくん」という居酒屋の看板でした。
ここは本当にソウルなのだろうかと。
こういうお店が、他にも何軒もありました。

昼食が食べられる場所をウロウロ探して入ったのは
うどんと餃子のお店でした。そこで頂いたのは、
ヤンニョムがかかったサラダが乗った羽根つき餃子や
カルボナーラのようなうどんでした。

純粋な日本の料理もありましたが
日本と韓国のフュージョン料理が面白かったです。

大阪・鶴橋のコリアタウンの周辺には
ほとんど韓国のようになっている一角があります。

コロナ禍で韓国に行けなくなったタイミングで
一気に開発が進んだ印象を持っていましたが、
ソウルでは逆に、こういう日本的な飲食店が
同じタイミングで増えたのでは、と感じました(つづく)。


2024/09/04(水)
文化施設が生み出すコモンズ


学芸出版社で本を出された方、または、
本を出してほしいなぁと僕が思う方と対談する
“がくげいラボ×Talkin'Abbout”。
次回はアーツカウンシル東京・企画部企画課長で
『文化的コモンズ』(みすず書房)著者の
佐々木秀彦さんにお越しいただきます。

佐々木さんは、著書の中で、
博物館、図書館、公民館、劇場・ホール、福祉施設などが
地域づくりにおいて果たす役割に注目し、草創期の理念や
現在の成功事例、制度上・組織運営上の課題にも触れつつ、
文化施設をはじめとする多様な主体が相互に関わり合い、地域文化コミュニティを形成していくための道筋を示しておられます。

先日発行した「CEL Vol.135」の特集の中でも、
佐々木さんにインタビューをさせていただきました。

今回の対談でも、コモンズを生み出す文化施設のありようについて、
具体的な事例を交えてお話しいただきます。


がくげいラボ×Talkin’ About vol.37
山納洋×佐々木秀彦「文化施設が生み出すコモンズ」
10/30(水)19:00〜20:45
現地会場:タイルギャラリー京都(京都府京都市下京区東塩小路町599-3 学芸出版社ビル3階)
オンライン:Zoom

お申込み・お問い合わせはこちらより。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/gakugei-talkin-vol37-20241030/

*佐々木秀彦著『文化的コモンズ』
 https://www.msz.co.jp/book/detail/09674/

*8/30(金)の吉備友理恵さんとの対談は、台風10号接近により新幹線が止まってしまったため、オンライン開催となりました。会場に足をお運びいただいたみなさま、すみませんでした。
 今月中にはアーカイブ配信が始まる予定ですので、またぜひそちらをご覧ください。

*アーカイブは「まち座プラス」に登録すれば無料で観られます。
https://book.gakugei-pub.co.jp/?s=%E5%B1%B1%E7%B4%8D%E6%B4%8B&search-category=movie


2024/09/03(水)
9/5(木)のNHKラジオ「関西街角再発見」では、鶴橋の話を


あさって9/5(木)のNHKラジオ「関西ラジオワイド」内の
「関西街角再発見」では、鶴橋の話をします。
放送時刻は午後4時30分〜50分頃の予定です。
関西ですが首都圏でも流れます。
https://www.nhk.jp/p/rs/3LMYMLG7XQ/episode/re/Z65MQK46MR/

なぜ鶴橋にコリアタウンがあるのか、
最近はどう変化しているか、などをご紹介します。


2024/09/02(月)
場づくりのその先へ


大阪ガスネットワーク エネルギー・文化研究所が発行する
情報誌CELの第135号を、本日発行しました。

「場づくりのその先へ つながりから社会を変えていく」

 近年、まちづくりにおいて「場づくり」が注目されています。
 その試みは、時に単なる居心地のよい空間づくりに
 とどまることもありますが、
 集まる人たちがつながりを築き、
 それぞれの能力やバックグラウンドを活かして
 新しい取り組みを始めるようになる。
 さらに、そこから生まれたプロジェクトが、
 社会の制度や仕組みを変えていく力を持つようになる。
 そうした豊かな場をデザインしていく必要が
 あるのではないでしょうか?
 今号では、そんな"活きた場"づくりの方法論を探ります。

僕は2016年に『つながるカフェ』という本を
学芸出版社より出していただきましたが、
その時の問題意識を起点に、さらに先の世界を
切り開きつつある方々が見ているものを
今回まとめさせていただきました。

対談させていただいたのは、東京都市大学の坂倉杏介さん、

インタビューさせていただいたのは、
一般社団法人公共とデザインの川地真史さん、石塚理華さん、富樫重太さん
(昨年『クリエイティブ・デモクラシー』という本を出されています)、

NPO法人ハンズオン埼玉理事で、『あそびの生まれる時間』
『あそびの生まれる場所』の著者・西川正さん、

アーツカウンシル東京企画部企画課長で
『文化的コモンズ』の著者・佐々木秀彦さん。

そして僕自身も、扇町Talkin'Aboutから
談話室マチソワに至る場づくりの実践について
あらためて紹介させていただいています。

冊子は、グランフロント大阪・都市魅力研究室や
扇町ミュージアムキューブ内「談話室マチソワ」などに
置いていますので、見かけられたらご自由にお取りください。

*こちらのサイトから、電子ブックでお読みいただくことも、PDFをダウンロードいただくこともできます。
https://network.osakagas.co.jp/form/cel_magazine/index.html 

また読まれましたら、上のサイトに感想などお寄せいただけると幸いです!


2024/09/02(月)
写真によるまちづくり


リマインダー告知を。9/18(水)のTalkin'Aboutには
写真家のMOTOKOさんと、生駒市役所の村田さんに
お越しいただきます。

うめきたTalkin’About「写真によるまちづくり」
2024年9月18日(水)7pm〜9pm
場所:大阪ガスネットワーク 都市魅力研究室  参加無料
話題提供:村田 充弘氏(生駒市広報広聴課)・MOTOKO氏(写真家)

 奈良県生駒市では2015年から市民による「いこまち宣伝部」が始動され、今年で10年目を迎えます。活動内容は生駒市の魅力を発掘し、公式SNSやWebサイトで発信するというもので、部員自身が取材先の選定から記事作成までを担当し、それぞれの視点で暮らしに根差した多様な魅力を届けています。2022年にはグッドデザイン賞を受賞。部員はその後地域のクリエイターとして活躍したりと、活動を通じてまちに関わる市民が増加しています。

 行政主導の「いこまち宣伝部」に対して民間から始まった「ローカルフォト」という活動もあります。「ローカルフォト」とは、住民が土地の暮らしを撮影してSNS等で発信することで、観光や移住につなげる活動です。こちらはもともと東京で活動していた写真家のMOTOKOさんが2013年に香川県の小豆島で「小豆島カメラ」の結成に関わったことでスタートしました。以降、滋賀県長浜市、愛知県岡崎市など全国で展開されています。

 この2つの活動では、参加者の方々にカメラの使い方を伝えるとともに、“まちを見る力”を身につけてもらうことを重視しています。市民の「好き」を伝えることで、撮る人も撮られる人も元気になる活動として、大きな広がりを見せています。  

本日は生駒市広報広聴課の村田さんと写真家のMOTOKOさんにお話を伺いつつ、「写真によるまちづくり」の可能性について考えます。

※同イベントはZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

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うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会 場】
大阪ガスネットワーク 都市魅力研究室
グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。
【お問い合わせ】
 大阪ガスネットワーク(株) エネルギー・文化研究所
 担当:山納 Tel 06-6205-2366


2024/08/26(月)
【シリーズ】街角をゆく Vol.11 柏原


エネルギー・文化研究所noteでの連載、
「街角をゆく」第11回目は、柏原です。
https://note.com/ognwcel/n/n5086fdb90342

柏原のぶどう産業については、
10年前に大阪デザインセンターのデザイン塾
「co-design」で取り上げて以降定点観測を続けています。
今回の記事は、3年前にNHKラジオでお話しした内容に
近況の変化を反映させています。

大和川跡の木綿栽培や織物業が衰退したタイミングで、
柏原ではぶどうの栽培とワイン醸造が興りました。
一時期は停滞しつつも、現在は若い人たちが事業を継ぎ、
新たなフェーズに入ってきているようです。

写真左は、太平寺の古民家を活用した
カタシモワインフーズの直売所、右はかねとも葡萄農園の
直売所の店頭に並んでいたぶどうです。


2024/08/20(火)
木村蒹葭堂のサロン


奈良で大変お世話になっていた方が、先日亡くなられました。
何度もお声かけいただき、いろんなご縁をいただいた方でした。
まだお若く、とても残念なお別れになりました。

先日、ご家族の方がご自宅で
「お別れ週間」を開催されました。
生前お世話になった方にお声かけをして
故人の書斎に残された本を持ち帰っていただく、
という趣旨の催しでした。

僕は、こんな本を頂いてきました(写真)。

左上にある『木村蒹葭堂のサロン』について、
僕は『つながるカフェ』の中で触れていました。

18世紀の大坂・北堀江には、木村蒹葭堂(きむらけんかどう)(1736-1802)という人物がいました。父の代から大坂の北堀江北詰で造り酒屋を営む町人で、酒造業のかたわら本草家、博物学者、古今東西の文物収集家、蔵書家として、また詩文、書画、煎茶などをたしなむ文人、博学多才の人として、大坂のみならず諸国に知られていました。

蒹葭堂は自宅の一部を私設の博物館としていましたが、そこには当時最高の知識や所蔵するコレクションを求めて、大坂はもとより遠国からも、様々な文化人が訪れました。日々の往来を書き留めた『蒹葭堂日記』は、現存する20年間の分だけでも、のべ9万人以上の人名が現れており、彼をとりまく交友関係がいかに広いものであったかを示しています。
蒹葭堂は諸学・諸芸に通じていただけでなく、サロン型ネットワーカーとして社交生活にいそしみ、一時代の知識人や芸術家を一堂に集め、文化的共和国を作り上げていました。

僕はここに、博覧強記の先にある場の可能性を見出していたのですが、もう一つ、多くのことを知った人は仲間を求めるようになるということに、あらためて気づきました。

『木村蒹葭堂のサロン』を著した作家・中村真一郎氏は、この本を「知識人の孤独」という項から書き始めています。

中村氏は少年時代から、思想や趣味を共有できる先輩や友人に恵まれず、精神的孤立に苦しんできました。そしてある時、江戸時代の数千人の知識人が、中国古典、四書五経という共通の教養によって自己形成し、文学的著作においても共通の価値観を持ち、ひとつの「文学共和国」を形成していたという事実を発見し、強い感銘を受けました。
そして“わかりあえる仲間の希求”を原動力に、700ページもの大著を物したのでした。


木村蒹葭堂は、私の内部にある、一時代の知識人や芸術家を一堂に集め、そこに知識と趣味との統一と向上を図りたいという衝動、近代日本人の「私小説」的風土では軽視されがちの「社交人」的文化的「共和国」への憧れ、それを幸運な時代環境の中に生まれ合わせて、見事に実現した。
もし、人が生きる時代を選ぶことができたら、この時代に生まれて、山陽のように学問を愉しみ、波響のように芸術に遊び、蒹葭堂のように社交生活に明け暮れるというのが、私の地上天国の夢であった。
(中村真一郎著「木村蒹葭堂のサロン」新潮社)


この本の持ち主は読書を趣味にされていて、
木村蒹葭堂同様に博覧強記な方でしたが、
孤独の中に留まるのではなく、多くの方の中にあり
大いに慕われていた方でした。

8/24(土)の「本を紹介する会」(16:00-@マチソワ)
8/27(火)の「博覧強記の夕べ」(19:30-@マチソワ)では
この本を紹介しようと思っています。


2024/08/17(土)
郡上おどり


14日の夜は、岐阜県郡上市へ。
郡上おどりに参加してきました。

郡上おどりは、郡上八幡の城下町で
400年にわたって歌い踊り続けられてきたものです。
http://www.gujohachiman.com/kanko/odori.html

江戸時代に城主が士農工商の融和を図るために、
藩内の村々で踊られていた盆踊りを城下に集め、
「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい」
と奨励したことで盛んになったそうです。

毎年7月中旬から9月上旬にかけて
30夜以上にわたって踊られますが、
8月13日から16日にかけての4日間は
夜8時から徹夜で踊ります。
そこに毎晩何万人もが集まります。

踊りは全部で10種類あります。
これは、藩内の村々に伝わっていた踊りを
集めたものだそうです。予備知識ゼロでしたが
周りにお手本になる人がいっぱいいるので
曲が終わる頃には何となく踊れるようになります。
通りがかりの参加者でも一体感と高揚感が感じられる
素晴らしい祭りでした。


2024/08/16(金)
ペグマタイトと煙水晶


岐阜県中津川市の苗木・蛭川あたりには、
花崗岩を切り出す石切場があります。

この地域の花崗岩には、ペグマタイトといって、
マグマが固まる時にできた泡のような部分に
鉱物の結晶が自由に成長したものがよく見られます。
長石や煙水晶の大きな結晶ができたり、時には
蛍石・緑柱石・トパーズなどが付いていたりします。
https://geo-gifu.org/geoland/11_topics/topics_7_naegino.html#

僕は中高時代に地学研究部に入っていて、
何度か訪れて採集したことがあるのですが、
近年はなかなか採れなくなり、
今では博石館や中津川市鉱物博物館などで
過去の標本を見ることができるぐらいになっています。

もう採れないだろうと思いつつも、
時々無性にここに行ってみたくなります。
で、一昨日に行ってきました。

今回はたまたま、2cmほどの煙水晶と
正長石と煙水晶が生えているペグマタイトが拾えました。
中学生の頃に戻ったような心地になりました。

1週間ほどマチソワに置いておきますので、
もし興味がある方がおられたら、お立ち寄りください。


2024/08/13(火)
かしかけ


尼ヶ崎の戸ノ内にある「喫茶ロング」。
モスリン交番から東に150mほど行った、
浜東と呼ばれるエリアにあります。
この地で40数年営業しているお店です。

10年ほど前に、僕は時々足を運んでいました。
当時は大阪出身のご主人と、両親が沖縄出身者で
昭和10年に戸ノ内で生まれた奥さんとが営んでいました。

奥さんはこの地でずっと生まれ育ってきたことで
昔の戸ノ内のことをよくご存知でした。
両隣の焼き鳥屋と電気屋(いまは廃業)は、
ともに奥さんの姉妹が営んでいました。

戸ノ内には、沖縄県出身の方が多く住んでおられます。

第一次世界大戦後に沖縄から大阪に出てきた
県出身者の一部が、昭和5、6年頃にこの地に
移り住んだことから、その後集落が形成されています。
いわば“リトル・オキナワ”です。
http://www.amaken.jp/nambu/26/05.htm

戸ノ内には沖縄舞踊・民謡・琴のお師匠さんが多く、
浜西にある沖縄県人会館ではお稽古が行われていました。
奥さん自身が民謡をやっておられたこともあり
ロングには教室の生徒さんが日々集まり
芸事の話題で盛り上がっていました。

その後ご主人は亡くなり、奥さんは施設に入られ、
しばらくお店を閉めていましたが、現在は息子さんが
朝8時から夕方4時まで開けておられます(木曜休)

店内の壁には、「かしかけ」という
琉球舞踊を描いた版画が架けられています。

「かしかけ」とは、紡いだ糸をH型の枠に巻き取って
綛(かし)の状態(扱いやすく束ねた状態)にした後、
機織に設置する糸巻きに巻き付ける作業だそうです。

繰り返しおこなう日々の労働の中に
愛しい人を想う心象風景を描いた踊りなのだと。
https://mabui.jp/kasikaki/

奥さんも、「かしかけ」を踊っておられたのかも。
またお会いして、そんな話が伺えればと思います。


喫茶ロング
尼崎市戸ノ内町3-26-12  
木曜休 8:00〜16:00頃


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