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2018/08/30(木)
洗濯と25セント硬貨


アメリカはクレジットカード社会で、
現金でものを買う人はあまりいません。

当初はどの硬貨がいくらか分からず、
レジでの支払いがプレッシャーでしたが、
バンクオブアメリカで口座を開き、
デビットカードを入手してからは楽になりました。

ですが、アパートにある洗濯機を使うには、
25セント硬貨が大量に必要です。洗濯に8枚、乾燥に8枚。
マシンには、8枚を並べて入れて押し込む挿入口があります。

普通に買い物をして、お釣りを集めていては、
いつまでたっても洗濯ができないので、またバンカメへ。
この円筒状のものは10ドルで、硬貨が40枚入っています。
そんなシステムになっているようです。学生あるあるでした。


2018/08/30(木)
インマン・ストリートの文脈


僕が住むアパートのあるインマン・ストリートは、
ケンブリッジ市の市庁舎の並びにあります。

この辺りは、ケンブリッジ市で一番古く開発された地域で、
通りに面して、コロニアル様式の住宅が建ち並んでいます。
2階建てか3階建てで、玄関は階段を数段上がったところにあり、
建物の中には、地下の部屋があります。

こうした様式の住宅は、コロニアルという名称の通り、
イギリス・スペイン・オランダの植民地に多いようです。
新天地を求めてイギリスから渡ってきた人たちが、
新たに土地を開拓して、こうした住宅を建てたようです。

住宅の中には、ヒストリック・ビルディングといって、
かなり古くに建てられたものもあり、由来を掲げています。
僕が見つけた、パール・ストリートにあるこの黄色い家は、
石鹸工場の労働者のためのコテージとして、1835年に建てられたものでした。

それぞれの住宅には、かつては一家族が住んでいました。
1階はエントランス、2階にはベッドルームと応接間、
子どもたちの部屋があり、
地下にはキッチン、そして使用人の部屋がありました。
使用人とは、奴隷として連れてこられた黒人のことです。
当時はそれが普通のことでした。

それが時代が下るにつれて、使用人がいなくなり、
1軒を2軒に中で分けて、片方を貸し出したり、
それが3、4世帯になったり、学生アパートにして
十数室を貸し出したりするようになったようです。

インマン・ストリートは閑静な住宅街で、
街路樹が高くそびえて素敵なたたずまいですが、
路上駐車がとても多いのが残念です。
これは、街ができた時代がクルマ社会以前だったためで、
駐車場を作るスペースがないため、
市は許可証を発行し、路駐を認めているそうです。

僕が住むアパートの大家さんは、個人で物件を7棟所有し、
百何十室の部屋を貸し出しています。
物件を購入されたのは、おそらく15年以上前。
当時は1軒100万ドル程度だったそうですが、
今では2.5倍程度に市価が跳ね上がっています。

そして僕の部屋は、こじんまりしたスペースですが、
家賃は1650ドルするのです。

以上、不動産仲介の方からの受け売りでした。

ボストンに来て、丸3日が経ちましたが、
話をした日本人の方は、じつは彼一人です。

当初は日本でのWalkin'Aboutの感覚で、
まちを歩き、喫茶店や呑み屋で話を聞いていれば、
まちの文脈は見えてくるのでは、と思っていましたが、
英語力が十分ではない上に、生活のためのシステムが
日本とはかなり違い、それが見えていない状況では、
彼のようなインフォーマントを得て、文脈を理解するまでは、
まちを知るどころの話ではないな、というのが今の実感です。

ということで、しばらくは生活の実験と、
情報のインプットに、時間を使っていこうと思います。


2018/08/28(火)


ボストン3日目。
サンドイッチ、ハンバーガー、ピザ三昧の生活に
危機感を覚え、学生時代以来の自炊。
ご飯のありがたさを実感しています。


2018/08/27(月)


ちなみにボストンのアパートの地下の部屋はこんな感じです。
狭いですが快適です。


2018/08/27(月)
ボストンにぶじ到着


ボストンにぶじ到着しました。
こんなアパートの地下の部屋で10ヶ月暮らします。
ようやくwifi環境を把握し、通信可能になりましたが、
現地時間では夜中の3時なので、そろそろ寝ます。

コモンカフェのサイトなのに、
ボストンの記事が続くことになりますが、ご容赦ください。


2018/08/25(日)
「ひがし」とのしばしのお別れ


昨日は「つながるカフェ」の中で「ひがし」と紹介した呑み屋へ。

「ひがし」は、市営住宅の1階にあります。
今の場所で15年、開業からは100年近くになります。

市営住宅群の一角にはお地蔵さんがあり、
夏の終わりには前の広場で、地蔵盆が開かれます。
昨日はちょうどその日でした。
いわゆる盆踊りですが、昔から伝わる踊りが踊られ、
界隈に住む本職の人たちが屋台を出します。

ここの人たちは、界隈のことを「ムラ」と呼びます。
ムラには独自の言葉があり、地の人たちは普通に使います。
一人称は「わい」、二人称は「われ」で、
「帰れ」は「いね」とか「いにさらせ」とか言います。
ドスが効いていて最初はびっくりします。

お店に集う人たちの多くはムラの人ですが、
沖縄、鹿児島、朝鮮、韓国出身の人たちも集います。
生きていくためにコミュニティを必要としている人たち、
職業倫理と矜持を高く持ち、日々を前向きに暮らす人たちが
集まっています。かなり質の高いサードプレイスです。

僕はムラの人たちからすると明らかに異質な存在ですが、
もう何年も、心地よく一緒にお酒を飲めていることが、
このお店が持つ包容力の大きさを示しています。
ここがあることで、普段は出会うことのない人と出会い、
共感を育むことができる。すごい場所です。

「ひがし」は母と娘の2人で営んでおられますが、
お母さんはもう80歳を超え、長時間営業がきつくなり、
今年の春からは夜9時までになりました。
常連さんたちはこの場所が続いていくために、
いろいろ協力しておられます。

来年6月に帰って来た時に、
ここで変わらずお酒が飲めることを祈って、
旅立ちたいと思います。


2018/08/25(土)
イストワール第9話「雪間の草」


さて、旅立つ直前にひとつ告知を。

関西に実在した人物、実際に起こった事件を題材にした
ドラマシリーズ「イストワールhistoire」。
第9作目となる今年は、脚本・演出を
「虚空旅団」の高橋恵さんにお願いし、
今年11月にさかい利晶の杜で上演いたします。
http://blog.livedoor.jp/histoire2011/

今作品の主人公は、茶の湯の大成者・千利休。

今井宗久や津田宗及と並ぶ茶の湯名人で、
豊臣政権下で侘び茶を大成させましたが、
秀吉の命で切腹させられてしまいます。

『雪間の草』では、利休と年を同じくする三好長慶が
天下を制していた時代、茶の湯の創意工夫に励んでいた
壮年期の田中与四郎/千宗易と、当時の家族である、
妻たえと長男の紹安(のちの道安)が、彼らの愛した
自治都市・堺とともに動乱に巻き込まれていく様子を描きます。

今作品は、これまでのイストワールの蓄積の上に、
新たな花を咲かせる試みになります。
僕自身は公演に立ち会えないのですが、
ぜひ、一人でも多くの方にお立ち会いいただければと。

イストワール histoire 第9話 『雪間の草』

 脚本・演出 高橋恵(虚空旅団)
 出演:浅雛拓、八田麻住、田米カツヒロ
 日程:11/10(土)11:00〜/15:00〜、11(日) 11:00〜/15:00〜、12(月) 13:00〜
*アフタートーク(11日15:00〜)講師:吉田豊(元堺市博物館学芸員)

 会場:さかい利晶の杜 茶室
 料金:2000円(抹茶の呈茶付き)
 チケット取扱い・お問合せ:虚空旅団(高橋)
  Tel. 090-3922-1204 mail : kokuuryodan@gmail.com
   *メールでの予約は公演前日まで
  予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/yukimanokusa

主催:大阪ガス株式会社
共催:さかい利晶の杜  後援:堺市(予定)


2018/08/23(木)
Uncommon cafe


12年前、僕はアントワネットという名前の黒人女性に
英語の個人レッスンを受けていました。

彼女はカナダ・トロントでテレビ局の仕事に携わり、
その後両親の祖国であるガーナに滞在し、
日本に来て、英会話学校の講師として働く一方で
ライターとして「Kansai Scene」で記事を書いていました。

そして「common style」がオープンしたタイミングで、
彼女に「common cafe」の記事を書いてもらいました。

タイトルは、「Uncommon aims」(素晴らしい目的)。
uncommonには、稀な、珍しい、という意味があります。

コモンカフェについて説明した時に、アントワネットは、
「それは、日本人がtrustingだから成立するシクミね。
 他の国だと無理だわ」と言っていました。
こういうことは、日本の中にいると気づかないものです。

昨日は、コモンカフェ店主の顔合わせ会でした。
店主としてアクティブな方は現在50名ほどいますが、
その中で運営部分を担ってくれているメンバーが主に集まりました。

このuncommonなシクミを、代表者不在の状態で
10ヶ月も回していくというchallengingな状況に
前向きに取り組んでくれるメンバーに恵まれていることを
今はとても嬉しく思っています。

ということで、みなさま、この10ヶ月間、
コモンカフェをよろしくお願いいたします!


2018/08/22(水)
戸ノ内の「より道」へ


一昨日の夜は尼ヶ崎・戸ノ内の「より道」へ。

僕がこのお店にはじめて足を運んだのは5年半前。
以来、だいたい月1回のペースで寄っています。

JR加島駅を降りて、シャフト工場の間を抜けて、
モスリン橋を渡って戸ノ内に入り、お店に着くまで約20分。
この道を最初はおどろおどろしく感じていましたが、
今では目をつぶっていてもたどり着きそうです。

今回、お店のテントが綺麗に新調されていました。
沖縄の海をイメージしたブルーなのだそう。
しばらく伺えないので心配していましたが、
まだまだ続いていきそうで安心しました。

9/8(土)の夜には「道じゅね〜」が行われ、
戸ノ内じゅうをエイサー隊が練り歩きます。
僕は参加できませんが、ぜひ多くの方に体験いただければと。

店内写真:小栗一紅さん


2018/08/15(水)
まちあるきから見えてきた大東の魅力


ボストン行きまであと11日となりましたが、
出発直前に、大東市でお話しする機会をいただきました。
おそらく、Walkin'Aboutや大東でのイストワールの
お話をすることになると思います。

【まちあるきから見えてきた大東の魅力】
 8月25日(土)10:00〜11:30 
  @大東市立総合文化センター(サーティーホール)3階視聴覚室

また、定例会的に開催しているサロンは
あと1回ずつ開催の予定です。

【博覧強記の夕べ】
 8月16日(木)19:30〜 @都市魅力研究室
  http://www.toshimiryoku.jp/access.html
 読んで面白かった本を紹介するサロンです。ジャンルは不問。

【マチ会議】
 8月21日(火)19:00〜21:00頃 @都市魅力研究室
 マチの魅力とは、なんだろう?
 訪れたくなる、住みたくなり、働きたくなるまちには、
 何があるんだろう?
 そんなテーマで、自由に話し合います。

タイミングが合いましたら、お越しください。


2018/08/12(日)
ぼちぼち&こつこつバザール


因島・重井町出身のコピーライター・村上美香さんが、
7月の豪雨で被害を受けた重井町のために、
昨日まで188ギャラリーで「ぼちぼち&こつこつバザール」を
開催していました。https://www.facebook.com/events/2236883923214214/

美香さんは2011年、東日本大震災が起こった直後に、
自分たちの故郷を見つめ直そうとの思いから
「マチオモイ帖」というプロジェクトを始めました。
その第一号として美香さんが作ったのが「しげい帖」でした。
http://machiomoi.net/about/talk_001/

今回の豪雨で、重井町にある善興寺では、裏山の墓地が崩れ、
数百基のお墓が土砂とともに流されました。
地域では戦後しばらくは土葬が続いていたそうで、
その復旧には、誰のものか分からなくなってしまった
骨を片付ける、という作業を伴うそうです。

今回の「ぼちこつ」では、一八八のデザイナー・画家の
東學さんが、スカル(骸骨)をモチーフにしたTシャツを
手描きで作られていますが、それは、終のすまいを失った
方々への鎮魂、という意味合いを持っています。
売上金は、いんのしまでのマチオモイな活動費
(重井町のお寺への寄付金、トークサロンの開催、
冊子の制作資金など)に充てられるそうです。

僕が買ったのは、こんなTシャツ。
●は目、▲は鼻で、混じり合ったスカルを表現した
コンセプチュアルなものです。美香さんからは、
ぜひボストンで着て写真を送って、と思いを託されました。


2018/08/10(金)
羽衣のまちを味わいなおす


大阪ガスに入社してから3年間、
僕は堺市・高石市にある泉北製造所に勤めていました。
当時は上野芝の寮に住んでいて、JR阪和線に乗り、
鳳で乗り換えて東羽衣で降り、社バスに乗って
臨海工業地帯の工場まで通っていました。

羽衣駅界隈は、毎日のように通っていたはずですが、
久しぶりに行ってみると、なぜかあまり覚えていない。
目をつぶって歩いていたのか、と思えるほどに。

社バスはあまり本数がないので
帰りには誰かしらと一緒になりました。
製造所を毎日走っているランナーズの人たちとは
立呑み屋によく寄りましたが、そこはもうありませんでした。

上司である副所長と一緒になった時には、
「行かんのか?」と声をかけられ、路地を入ったところの
スナックに連れて行ってもらった記憶がありました。
そこで石原裕次郎の「北の旅人」を唄ったことだけを
なぜか鮮明に覚えていました。

東羽衣駅の南側の路地を覗くと、
「サザンクロス」というお店がありました。
そういえば、そんな名前だったような。

ちょうど店の外にママが出ておられたので、
声をかけ、お店に入れてもらいました。
何となく見覚えのある内装。

「僕、このお店に、25年前に来たことがあります
 大阪ガスの製造所にいて、連れてきてもらって」

副所長の名前を出すと、ママはよく覚えておられました。
とても優しい、信頼できる方だったと。

このお店は、もう39年になるそうです。
昔は三井化学やゼネラル石油、大阪ガスなど、
臨海コンビナートの工場の人たちが社用で使ってくれたり、
堺・築港にあった日立造船のドッグに修理船が入ると、
アメリカ・スペイン・ギリシャの船員が長く滞在して
よく寄ってくれたりしたのだそう。
その頃は女の子を何人も入れて、賑やかだったようです。

「当時は『ここに送っといて』と言われて名刺を渡され、
送ったらちゃんとお金が振り込まれていた。そんな商売だったわね。」

バブルが弾けた頃から、接待の需要がなくなり、
社用で持っていたお店はなくなっていったそうです。
界隈には新東洋、羽衣荘、天兆閣という、結婚式場を兼ねた
料亭旅館が3つありましたが、いずれも閉め、
跡地はマンションやスーパーへと。

「サザンクロス」は持ち家で、ママは上に住んでおられ、
だからこそ、後期高齢者になった今も続けられていると。

お店の前には90分間唄い放題3200円と書かれ、
接待ではないお客さんを迎える構えだと分かります。
そして昼の時間はカラオケ喫茶に貸し出していて、
地域のお年寄りが集う場になっているのだと。

25年前の僕は、社バスを降りると上野芝まで戻って
RINO'S POINTに寄ることばかりを考え、
羽衣のまちを味わい損ねていたようです。

昨日の夜のWalkin'About@羽衣には
17名の方にご参加いただきました。

別荘地風の住宅を楽しんだ方、高師浜線に乗った方、
運河の向こうのコンビナートを眺めた方、
浜寺公園に行った方、防災士の目線でまちを観た方、
お店巡りをした方、スーパーから暮らしやすさを考えた方、
昔からの移り変わりを語ってくれた地元の方など、
さまざまな切り口から、羽衣のまちを楽しまれていました。


2018/08/09(木)
「つながるカフェ」の3刷が決定!


「カフェという場のつくり方」に続いて
「つながるカフェ」の3刷が決定しました。
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/syohyo/1609cafe/index.htm

僕の本は、どうも、ゆっくり売れていくようです。


2018/08/07(火)
コモンカフェのメンテナンス


8月末のボストン行きを控えて、
コモンカフェのメンテナンス作業を
コアメンバーのみなさんと進めています。

先週末は、テーブルのウレタン塗装や
壁面のスクリーンの塗り直しに取り組みました。
また、不在中に壊れる可能性のあるものを買い替えたり、
長らく手をつけられていなかった修理を手配したり、
省エネのための照明LED化などにも手をつけています。

オープンしてから14年余りになりますが、
10ヶ月も僕がいない、というのは初めてのことです。
それでもコモンカフェとしてちゃんと回るのか、
そんな実験に取り組んでいる最中です。

みなさま、僕の不在中も、
コモンカフェを温かくお見守りください!

*2018年8月〜2019年6月の間は、新規店主の受入れを
 ストップしています。あしからずご承知ください。

 


2018/08/05(日)
造船城下町のアネクドート


7/21(土)昼。因島の南西側・土生港の近くのファミマへ。
イートインスペースに入ると、おばあちゃん2人が、
焼鳥をつまみアイスオーレを飲みながら喋っていて、
隣に座った途端、話しかけてこられた。

70歳になる、よく喋る方のおばあちゃんは、
35歳の時に夫を亡くし、その後女手一つで
息子と娘を育ててきた。息子は現在福山に勤め、
娘さんは因島で美容師をしているそうだ。

そこで、こんな話を聞いた。

 ここは、日立造船所の企業城下町だった。 
 それで、日立のエリート技術者が島にやってきていた。
 島の娘は、彼らと結婚できたら万々歳と言われていた。

 そんな玉の輿に乗ることができた娘たちは、
 島に家を建てて暮らしていたが、日立造船の主力工場が
 有明に移った時に、家族で出ていった。

 その後、日立造船は造船から撤退した。
 そのことで、島を出ていった女性は苦労した。
 ある娘は、精神的にしんどくなってしまった夫と別れ、
 今は因島に戻ってきて保険の仕事をしている。

写真左は、日立造船因島工場を引き継いだ内海造船の工場。
右は土生港そばの路地。かつては喫茶店もあったそうだが、
行きつけのお店が閉まってからは、おばあさんたちは
ファミマを自分たちの居場所にしておられるそうだ。


2018/08/04(土)
因島重井町をを支えるチャリティバザール


ここに詳しく書いていませんでしたが、
7/21(土)、22(日)に、会社のチーム旅行で
しまなみ海道を訪れていました。

初日には尾道で自転車を借り、フェリーで向島に渡り、
そこから自転車で進み、因島へ。そこで重井町を訪れました。

重井町は、コピーライターの村上美香さんの出身地で、
メビック扇町で始まった「マチオモイ帖」の第1冊目の
「しげい帖」の舞台でもあります。
http://machiomoi.net/about/talk_001/

島の北側にあり、瀬戸内海に臨む静かな町でした。
ですが、7月の豪雨で、収穫直前のスイカ畑が冠水して
大きな被害が出てしまっていたようです。

そして、町の唯一のお寺である善興寺では、
裏山の墓地が崩れ、数百基のお墓が被害に遭っています。
痛ましい光景でした…

村上美香さんは、8/8(水)〜11(土)に、
千日前の188クリエイティブダイニング&ギャラリーで
「ぼちぼち&こつこつバサール@188」と題して、
因島重井町をを支えるチャリティバザールを開催されます。
https://www.facebook.com/events/2236883923214214/?active_tab=about

足を運ぶと、他人事とは思えなくなります。
お時間のある方、ぜひ行ってみてください。
僕もどこかで行きます。


2018/08/02(木)
平時に寄り添い、有事に支えるナース


今日は奈良県山添村の東山へ。
この地域でコミュニティナースとして活動する
荏原優子さんを訪ねてきました。

荏原さんは、地域のガソリンスタンドを拠点にしていて、
そこにやって来た住民さんと世間話をしながら、
健康について情報提供をしたり、相談に乗ったりしています。
1ヶ月ほど前には、地域の行方不明者発見で表彰されています。
https://www.asahi.com/articles/ASL6Q45CQL6QPOMB009.html

そんな荏原さんの日常を、覗いてきました。

まず訪れたのは、荏原さんが「シュウちゃん」と呼ぶ
おじいさんのお宅でした。もともとは健康に頓着しない
タイプでしたが、病を得た後に、
荏原さんのよき理解者となってくれたそうです。

シュウちゃんは、建設関係の会社を営んでいた方で、
山添村の道路工事などを請け負っていたそうです。
地域の歴史に詳しく、山添村がもともとの藩の異なる
村が合併してできたことで、気質や習俗が地域によって
違っていること、30年近く前に完成した布目ダムの底に
かつての住宅や農地が水没していること、などを教わりました。

その後、地域をいろいろご案内いただいた後に
ガソリンスタンドに滞在していましたが、
そこには農場の人、農協の人、役場の人などが、
入れ替わり立ち替わりやってきました。
その間に、荏原さんには住民さんからの
健康相談の電話がかかって来たり。
さながら「静かな演劇」を観ているようでした。
http://artscape.jp/artword/index.php/静かな演劇

人々の「有事」を支えるナースが、「平時」に寄り添う。
それがコミュニティナースのあり方のようです。

伝統的なムラ社会の中で、行政職員としての立場で動く。
きっと大変なことも多いのだと思いますが、
コミュニティナースを軸に、地域の若い人たちが集まり、
地域を良くしていく動きが起こりつつあるのを
興味深く拝見してきました。


2018/07/31(火)
シオヤプロジェクトの勝手にまち探訪


昨日は「シオヤプロジェクトの勝手にまち探訪」。
高速長田駅から高取山麓の清水茶屋まで上がり、
投輪で遊んでから、高取山頂を極めてから丸山まで。

真夏にアップダウンのあるコースで大変だったはずですが、
参加者のみなさんの「面白がり力」が強く
笑っている間に丸山に着いた感じでした。


2018/07/29(月)
日本語で学ぶアメリカの地域社会


ボストン行きまで1ヶ月を切りました。

これまで英語力を何とかしようと、
NPRのニュースを読んだり、
ネットフリックスでドラマを観たり、
英語の本を読んだりしてきましたが、ふと、

「向こうに渡ったら日本語で書かれた本が手に入らない」
ということに気づき、それからはアメリカの歴史や
各都市の状況について書かれた本を渉猟しています。

読んでいると、アメリカが多民族国家であるということが
それぞれのまちのありようと結びついて分かってきます。

もともとこの地に暮らしていた先住民族や、
イギリスやフランスからの入植者たち、
綿花やタバコのプランテーションのために
アフリカから連れてこられた黒人たち、
アイルランド、スコットランドやイタリア、ドイツ、
東欧諸国から移民として渡って来た人たち、
アメリカの保護領であるプエルトリコ人たち、
南の国境を越えて来たメキシコやカリブ海諸島の人たち、
アジア諸国からやって来た移民たちなどが、
どの州のどの街にどんな風に暮らしているかが
朧げながら見えてきました。

日本に比べて、人種や民族の変数がはるかに複雑な
この国において、地域社会はどう構成されているのか。
そういうことに、とても関心が湧いています。

ただ、そんなフィールドワークのためには
語学力が足りなさすぎるのと、深入りし過ぎると
危険を伴いそうなのが、今の悩みですが…


2018/07/28(土)
雲南市で生まれたコミュニティナース


昨夜のTalkin’About『過疎のまちを元気にするナース』には
15名の方にお集まりいただきました。
http://www.toshimiryoku.jp/1272042_11631.html

東京23区とほぼ同じ面積で、人口は4万人。
そんな島根県雲南市で、2011年に始まった
地域プロデューサー養成講座「幸雲南塾」では、
これまでに112名の卒業生を輩出し、
10件以上の地域活性化事業が生まれているそうです。
そこからコミュニティナースの動きも始まりました。

コミュニティナースとは、病院や診療所ではなく、
より生活に近い場所を拠点に人々の健康を支える看護師です。

雲南市には「地域自主組織」という、
地域づくり・地域福祉・生涯学習などの活動を
住民自身が担う組織があるそうですが、
雲南市で活動する3名のコミュニティナースは、
この組織の活動に関わり、住民さんたちの生活動線上で、
健康をテーマとした活動を行っているそうです。

そうした活動の現状をお伝えいただくとともに、
コミュニティナースの現場を知っていただく
ワークショップも開催いただきました。

ゲストのお三方が渋滞に巻き込まれ、
30分遅れてスタートというトラブルはありましたが、
とてもいい集まりになっていました。



2018/07/26(木)
学生たちが考えるデザインプロデュース


昨日は大阪芸術大学・デザイン学科3回生が参加する
「デザインプロデュース研究3」の最終回。
他の先生や4回生を招いて発表会を行いました。

演習では、学生たちが考えるデザインプロデュースについて
以下の3つの班に分かれて、企画を進めてきました。

◇大阪城のお堀での外来魚駆除キャンペーンの提案
◇カフェ・ゲストハウスでの国内海外旅行企画の提案
◇大阪芸大デザインプロデュースコースWEBサイトの提案

学外に出て行ってヒアリングをしたり、
企業に対してプレゼンをしたりすることで、
「自分たちのやりたいこと」と「相手がやってほしいこと」が
どこで重なるのかを、具体的に感じる機会になったのではと。


2018/07/26(木)
つながる場づくり


24日(火)は東京・丸の内のTIP*Sで、
Talkin’About「つながる場づくり」が開催されました。
50名近い方にお集まりいただきました。
http://tips.smrj.go.jp/events/20180724talkin-about/


2018/07/20(金)
7/23(月) マチ会議


【マチ会議】
 7月23日(月)19:00〜21:00頃 @都市魅力研究室
  http://www.toshimiryoku.jp/access.html

 マチの魅力とは、なんだろう?
 訪れたくなる、住みたくなり、働きたくなるまちには、
 何があるんだろう?
 そんなテーマで、自由に話し合います。


2018/07/20(金)


17(火)は堺市南区区民評議会で、
奈良市社協の後藤さん、阪南市箱の浦まち協の岡さんと
「つながるコミュニティ」という話をしてきました。

写真はその帰りに寄った、いずみがおか広場での
「つながるDays」の様子です。
ひろばプランナーと呼ばれる方々が、駅前の広場空間に、
さまざまなアクティビティを持ち込んでいました。

泉北ニュータウンではこうした「まちづくりの民主化」、
ともいうべき動きに、多くの方が関わるようになっています。

18(水)はオーストラリアから来られている
ポールさんに、オーストラリア農業の持続可能性について
話題提供いただきました。参加者11名。

オーストラリアは農産物の輸出国として知られますが、
日本と比べて降水量が少ないために水確保が難しく、
また生産効率を求めて機械化が推奨されることで、
家族経営農家の負担が増え、天候不良などが起こると、
多くの借金を抱えてしまう、という現状があるようです。

そうした中、オーストラリアではパーマカルチャーという、
持続可能性を追求した農業や生活のあり方を
追求する動きが起こっていると。

19(木)の夜は、コモンカフェでドキュメンタリー映画
「トランスマンツァ・ツアー」の上映会でした。

イタリアでは、人口減少・流出による農村の荒廃が
進む一方で、土地や自然への回帰、持続可能な暮らしを
求めて農村を目指す若者たちが増えてきているそうです。

この映画では、フォークトリオが農業体験と交流の
プログラムに参加して、そうした若者たちの話を聞き、
そこから歌を作ってその場所で歌うという営みを、
6ヶ所の農場を訪れて続けていく様が紹介されています。

日本でも、地方に移住して、農業に従事しながら
持続可能な生活を目指す人たちが増えてきていますが、
世界的にみると、我々がこの地球で
これからも暮らし続けていくためには何が必要かを
本質的に問い、行動する人たちが出てきているんだな、
と感じることができました。

ところで、この映画は、22(日)夕方には今治市・大三島の
「みんなの家」で上映されます。https://www.creso.me/

僕はなぜかこの日に大三島にいるので、
豪雨復興のボランティアの後に、
上映会に参加しようと思っています。


2018/07/19(木)
“どうすればいいか分からない時代”の歩き方<後半>

6/7(木)に心斎橋スタンダードブックストアで開催した
内田樹センセイとの対談の内容の後半を、
TURNSのサイトにアップいただきました。
https://turns.jp/21979

今の社会システムの中で高く査定される無意味耐性が社会的な評価の基準となるのに対しておかしいと思い、そんな仕組みだったら高く評価されなくて構わないと本能に従う人たちが、脱都市や脱市場経済、脱就活に動いていくのではないかと思います。(内田樹さん)







2018/07/18(木)
“どうすればいいか分からない時代”の歩き方<前半>

6/7(木)に心斎橋スタンダードブックストアで開催した
内田樹センセイとの対談の内容の前半を、
TURNSのサイトにアップいただきました。
https://turns.jp/21960

まとめていただいたのは、ライターの桝郷春美さん。
彼女には今晩、英語版Talkin'Aboutの進行を務めていただきます。
http://www.toshimiryoku.jp/archive/1270527_11817.html


2018/07/16(月)
早起きでひとつ賢くなる


今朝は5時半に家を出て、荒地山麓の水場までラン。
山の水は美味しく、とても清々しい時間を過ごしました。

帰りに、奥高座の堰堤の上を渡ろうとした時に、
川底に直径3mに、、深さ1mほどの
穴が開いていることに気づきました。
この間の豪雨で、岩が下に落ちた跡だろうか?

堰堤を下りたところで、六甲山カフェのお客さんとばったり。
この穴について話してみると、

「堰堤って、真ん中あたりから水が出ているでしょう。
 そこが詰まっていたのが、この間の豪雨の時に
 水圧で土砂が抜けたんだと思いますよ」と。

なるほど、そう聞くと、漏斗のような形の穴ですね。
朝から一つ賢くなりました。


2018/07/16(月)
「ちひさきもののうた」を語り継ぐ


小栗一紅さんがこの3月より、奈良県立図書情報館で
続けている「イストワール朗読ワークショップ」。
今月から、題材が「ちひさきもののうた」になりました。
http://blog.livedoor.jp/ogurikazue/archives/52145910.html

この作品では、奈良にかつてあった宿・日吉館の
女将・田村きよの氏を描いています。
2013年にラジオドラマとして放送し、朗読公演も行いました。

*ラジオドラマ版は、こちらで聴くことができます。
 https://www.mbs1179.com/chiisa/

昨日の参加者は18名。そして役者さんは、
「ちいさきもののうた」に出演された4名と、
「みつめればそこに」に出演された4名に
ご参加いただきました。

今回は、日吉館に住み込みで働いていたノロちゃんと、
彼女の部屋にある人形の世界での、人形たちとの
やり取りのシーンに、みなさんに取り組んでいただきました。

奈良の物語を、地域の方々に語り継いでいただく。
イストワールの趣旨を、小栗さんがこうして
実現いただいていることを、ありがたく思います。


2018/07/14(日)


今朝は神戸市長田区・高取山の清水茶屋へ。
先週の豪雨で投輪場も被害を受けたと聞き、
復旧のお手伝いに行ったつもりでしたが、
すでに復旧していました。

で、久しぶりに投輪を。
残念ながら6人中最下位でしたが…

7/30(月)には「シオヤプロジェクトの勝手にまち探訪」
という企画で、長田から丸山のまちをご案内しますが、
お昼には清水茶屋で投輪体験をしていただく予定です。
http://www.shiopro.net/archives/899

今日の午後は、日本劇作家協会関西支部主催の
月いちリーディング@コモンカフェでした。
https://www.facebook.com/jpwakansai/


2018/07/13(土)
7/18(水) 仮面舞踏(トーク)会



僕がデザインプロデュースを教えに行っている
大阪芸大デザイン学科の3回生のメンバーが、大学の課題で
7/18(水)にコモンカフェで「仮面舞踏(トーク)会」を開催します。
「恋愛」「人生」「コンプレックス」に関する悩みを、
仮面をつけて集まった人たちで、話し合うという企画です。

主催者を知らない人が、コモンカフェにやって来て、
自分の悩みについて話す。これはかなりハードルが高い。
「なかなか人が集まらないんです」と相談を受けたので、
こうしたらどう、と提案をしました。

1.参加者の「悩み」を、事前に受け付ける

2.当日の参加者には、「悩み」一覧が配られる。
  どの悩みが誰のものかは、参加者には分からない。

3.参加者は仮面をつけ、それぞれの悩みについて、
  自分の考えやアドバイスを、他の参加者と語り合う。

4.各参加者は、その場でカミングアウトすることなく
  自分の悩みについてのコメントを聞くことができる。

で、実際に、そういう趣向になるようです。
悩みはツイッターアカウント「@gkamen_0717」で受付中です。

僕は当日、都市魅力研究室で英語版Talkin'Aboutなので
参加できませんが、どなたか、学生たちを助けると思って、
足を運んであげていただけないでしょうか?


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