2010/12/02(木)
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一般論と個別解
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うまく整理できていないままに書くのですが...
たとえば、あるビール工場の撤退が決まり その跡地に、ある大学の移転が決まったとします。
その後、別のビール工場や食品工場の撤退が決まり その広大な跡地の再開発を考える必要に迫られたとします。
この時に必要なのは、 「今や別の工場や大規模商業施設も需要が薄いので 大学の誘致を最優先に考えるべきです」という 大学の先生やコンサルが言いそうな一般論のお墨付きではなく この跡地に関心を持ってくれそうな勝ち組大学に 水面下で交渉して契約を勝ち取るという素早いアクションです。
別の例でいいましょう。
かりに「関西の大衆演劇の文化を活性化させましょう」 と行政が考えたときには、劇場の整備や広報ツールの充実、 活動団体への助成金の適用、などの施策を展開します。
でも、実際の活性化は、梅沢富美男が一人出てくれば それだけで達成されてしまったりします。
資源が限られているジャンルにおいては 一般論から施策を立ち上げるより 一つの特殊な成功事例を作り出す方が、効率が良いのです。
一般論がネガティブな結論しか導かない場合には 一般論を信じることが、マイナスにすらなり得ます。
大阪で発祥した企業が、どんどん本社機能を東京に移す 大阪のメーカーが、製造拠点をどんどん海外に移す 大阪の経済は、ますますジリ貧になっていく...
これは、典型的なネガティブ一般論です。 そんな大阪でも奮っている企業やクリエイターは いるのですが、それは例外と見なされ 多くの人は相変わらずため息をつき続けるのです。
今ある現状から、一般論を超えて 誰にでも出せない個別解をひねり出してくる という所作は、一種のプロデュースになります。
市場が縮減し、資源が有限になってくる今からの時代には 実はこの、個別解をひねり出すプロデュース能力が 今まで以上に求められるようになるのでは。
今日一日、いろんな人の話を聞く間に そんなことを思うようになりました。
僕が以前書いて今眠っている「カフェ進化論」は そういう意味では、カフェ経営の一般論でした。
カフェ経営がどんどん厳しくなってきている今の時代に 必要なのは、一般論ではなく、燦然と輝く個別解なのではと。
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