過去の日記 48

2010/10/01(金)
明日はリュックサックマーケット@六甲山です







さて、六甲山上での初のリュックサックマーケットが
いよいよ明日に迫りました。
http://www.nadatama.com/modules/weblog/

明日の神戸の天気予報は、おおむね晴れ、
最高気温26度、降水確率10%。
ぶじ開催できそうです。

写真は会場となる天覧台からの風景です。

山上は下界よりも数度寒いので
いくらか温かい服装でお越しください。
http://www.nadatama.com/modules/weblog/


2010/09/26(日)
藤木九三と加藤文太郎







今日は高座の滝前において、
第22回藤木祭が開催されていました。
http://sangaku-osaka.com/hiking/fujikisai/0926.html

藤木祭というのは、日本の近代登山をリードした
故・藤木九三氏を偲び、彼の誕生日である9月30日に
近い日曜日に、日本山岳会関西支部、兵庫県山岳連盟、
大阪府山岳連盟毎年によって開催されているイベントです。

この藤木氏のことを、ちょっと調べてみると面白い。

彼は、明治20年(1887)に京都府福知山で生まれ
京都三中、早稲田を経て東京毎日新聞の記者に。
その後朝日新聞に移りましたが、大正5年(1916)に、
東久邇宮の槍ヶ岳登山に取材で同行し、
明神岳の威容に打たれて病みつきになりました。

大正8年(1919)には神戸支局長に昇進しますが、
その後住まいを神戸の布引の滝近く、次いで甲子園に移し、
六甲山を拠点に登山活動に勤しみます。

芦屋の岩場を「ROCK-GARDEN」と名づけたもの藤木氏。
大正13年(1924)には仲間と岩登りの研究会
RCC(ロック・クライミング・クラブ)を創立しました。

わが国の登山史に大きな足跡を残した
尖鋭的岩登り集団の組織者兼理論的な指導者。

いっぽうで藤木氏は、新聞記者としてサラリーマン生活を
つとめ上げつつ、多くの山の本を残しました。


 阪神地方のクライマーはROCK-GARDENを持つことにより、
 一般の山党が六甲山を持つ以上に、恵まれた地位に
 置かれたことを自覚せねばならぬ。
 近年日本アルプスで、岩登りを主とするクライミングの
 顕著な記録の多くが、芦屋の岩場に親しむ若い僚友に
 よって作られつつある事実は、あたかも英国の湖水地方の
 岩場とアルプスとの関係を髣髴たらしめるものがある。
 (藤木九三著『屋上登攀者』岩場の幻想 1927年11月より)


藤木氏が六甲山と日本アルプス、そして欧州アルプスを
結びつけて語ったことで、六甲山は独特の存在感を
持つことになりました。
その偉業が、今も称えられているのが「藤木祭」なのです。


ところで今年の藤木祭でひときわ注目を集めたのは
リピート山中さんの登場でした(写真)。

あの「ヨーデル食べ放題」のリピート山中さんは、
敬愛する「加藤文太郎の歌」を作り、歌っておられます。
とてもいい歌でした。
http://repeat.cart.fc2.com/

 加藤文太郎 あなたの名前を あなたが愛した山で唄う
 加藤文太郎 あなたの話を 山で出会った仲間と語る


ちょうど10月中旬から六甲山上で開催される加藤文太郎展、
そして11/13(土)の『山の声』朗読公演のチラシを
配りに行った僕にとってはタイムリーな感じで
100枚のチラシが蒸発するようにはけていきました。


さて、長くなりますが、加藤文太郎氏のことを少し。

明治38年(1905)に兵庫・浜坂で生まれた文太郎は、
神戸の三菱内燃機製作所に設計技師として勤めつつ、
登山に勤しむようになりました。

歩くスピードが非常に速かった文太郎は、
早朝に須磨を出て六甲全山を縦走し、宝塚に下山した後、
その日のうちにまた歩いて須磨まで帰って来たそうです。
その後メジャーになった六甲山全山縦走を始めたのは、彼です。

登山が高級なスポーツとされていた時代に
ありあわせの服装に地下足袋で山に登り
日本アルプスの数々の峰に積雪期の単独登頂を
果たした文太郎もまた、卓越した資質を持ちながら
会社員の立場に留まった人でした。

その後昭和11年(1936)1月、数年来のパートナーであった
吉田富久と共に槍ヶ岳北鎌尾根に挑み、そこで猛吹雪に遭い
文太郎は帰らぬ人となっています。享年30歳。

藤木九三氏は、加藤文太郎の残した山行集『単独行』の
序文に、こう書いておられます。

 
 がっちり組んだ四ッ相撲−わたしはかつて加藤君の
 山の登り方について、そういう風のことを筆にしたことが
 ある。実際加藤君はいつも正面から正々堂々と、
 「山」にぶつかって行った。その勇気、沈着、用意周到な
 挑戦ぶりは、まったく男らしさという形容に尽きていた。
 そして加藤君こそ、わが国の登山史を通じ、身をもって
 『単独行』の実践に偉大な業績をのこした第一人者であった。


その後加藤文太郎は、新田次郎氏の『孤高の人』の
モデルとなったことで、一般にも知られるようになりました。
この人もまた、六甲山にゆかりの深い登山家として
語り継がれる存在です。


こうした先人たちに思いを馳せながら
六甲山を走るというのも、また乙なものです。


2010/09/25(土)
今そこにある危機
中国船長の釈放。難しい問題ですね。
現実解を出さないといけない当事者の方々の
苦悩はいかばかりのものかとお察しします。


さて今日の本題は、イノシシ問題です。

 神戸・六甲山で登山者らがイノシシに襲われる事例が
 相次いでいる問題で、神戸市は24日、1頭を殺処分した。
 体長1メートル、体重80キロのオスという。

 市職員らが捕獲の下見のため登山したところ、
 若い女性らが「イノシシに襲われた」と息せき切って
 逃げてきた。すると、後を追うように大きなイノシシが・・・

 突然の事態に職員らは驚いたが、同行していた
 猟友会会員がイノシシを、護身用のナイフで処分した。
 職員は「調査でいきなり遭遇するとは」と青ざめていた。
 (朝日新聞 平成22年9月25日「青鉛筆」)


そう、20日の日記に実際に風吹岩まで登ってみて
「安心してお越しください」と書いていたのですが
僕が登った1時間前に同じ場所で噛まれた人がいた
と翌日の新聞で読み、青ざめておりました...

常連の登山客に「ゴンタロウ」と呼ばれていた1匹だけが
かなりややこしかった、という顛末でした。

六甲山が生活圏内にある僕にとっては
今回のイノシシ問題は大問題でしたが
将来的な危機、ということでいうと
中国問題はやはりかなり気になるところです。
自分自身で一次情報を取れないので
発言にはあくまで慎重でありたいと思いますが。


2010/09/23(木)
マッチングを仕事にできるか?
という質問を昨日受け、そういえばそんなことを
多くの人が考え、チャレンジし、そのうちいなくなったり、
立ち位置を変えたりするよなあと、述懐しました。

 この人とこの人を引き合わせたのは自分。
 二人ともこの出会いに感謝してくれているし
 出会わなければ、このコラボレーションは起きなかった。
 でも自分には、一銭も入らない。
 これをどうにか仕事にする方法はないものか。


難しいですよねえ、これ。
だって世の中には、これが商売ではなく趣味
という人が一杯いますもんねえ。

コーディネーターとして給料がもらえる立場
というものが世の中にはほんの一部あって
どうにかそういう立場に収まる、というのも一案です。
僕にとって、メビック扇町や大阪21世紀協会は
そういう職場でした。


マッチング自体でお金をもらうのはなじまないので
異業種交流パーティーを企画したり
自分でお店を経営したりして、飲食代として
お金が入るシクミに置きかえてみる
というのは、わりと常套手段です。

この種のマッチングで一番ニーズが高いのは
仕事的出会いではなく、男女の出会いなので
一昔前でいえばカップリングパーティ、今なら
婚活的な場を提供するようになる人もいます。
この手のパーティーを月数回開催して
それだけで食べているという人もいますが
このあたり、ミイラ取りがミイラな話で
注意していないと、自分がやりたかったこととずれてきます。
 
出展料を集めるアートマーケットを
マッチングをビジネスにするための方法として
模索していた人もいました。
この方法は、マーケットに人が集まらないと
悲惨なことになるため立ち上げが難しく、
今は媒体を持っているところが、商売としてやっているか
まちづくりの手法として地道に取り組んでいる
というケースが多いように思います。


また、人と人とを出会わせるだけで終わらず
その後に動き出すプロジェクトに
自分自身がプレーヤーとして参加するのであれば
その仕事に見合うフィーを受け取ることができます。

デザイナーとクライアントを引き合わせて
自分はコピーを書くとか、プランナーとしてアイデアを
一杯出して、その具現化を集めたメンバーに依頼するとか、
当座のお金を自分が出す、集めてくることで
プロデューサーとして関わる、という形です。

こういう立ち回りをする人も、僕の周りに何人かいて
このあたりが無理のない現実解かなと思います。
つまり、

「マッチングを無理なく仕事にするには
 自分もプレイヤーの一員としての能力を身につけておく」

ということです。


ところで、この「プレイヤー」の中には、
クライアントのニーズを引き出し、企画書をまとめ、
プレゼンをする能力を持った人が必要なのですが、
この方向を研ぎ澄ませた人は、動きが代理店的になります。

というのは、クライアントのニーズありきで動くと、
このクリエイターの才能を世に出したい、という思いが
二の次になってしまったり、逆に優秀なクリエイターを
クライアントと直で出会わせた結果、自分抜きで話が
進んでしまうことを恐れるようになったりするからです。
これもまた、ミイラ取りがミイラな話です。

僕が知っている中で、いちばん素敵なのは
普段は代理店的に、クライアント寄りで仕事を回しつつ、
オフの時間にはクリエイター・オリエンテッドの活動を支援し、
彼らに必要な人たちを紹介しているような人たちです。
大阪にはこういう人が、実は結構います。


ことほどさように、志を持ちつつ、マッチングを
仕事にし続けるには、かなりのバランス感覚が必要です。

こういう話は、現場で何年かのたうちまわりながら
発見していくのが良いのではとも思いますが
おせっかいにも、こんな風に答えてみました。


2010/09/22(水)
デザイン道楽







“俳句の好きな人達のために、水上バスをチャーターして、
 枚方から天満橋までクルージングするイベントを企画せよ。”
という指令が、僕のところに降ってきました。

“なるほど、ではチラシを作る必要がありますね。
 任せてください!”

で、こんなチラシを作りました。

デザインは、パッケージデザイナーの榎木麻衣さん。
昔「扇町Talkin'About」のチラシデザインを
ずっとお願いしていた方です。
歌川広重の浮世絵のコラージュですが
それにしてもすごい仕事です。


そしてイベントの趣旨(why)は、こんな感じに。

 江戸時代、京と大阪の二都をつなぐ大動脈といえば、
 淀川にほかなりません。鉄道や自動車のない時代、
 淀川を半日の行程で結んだ「三十石船」は、
 今でいえば〈特急列車〉にも相当するものでした。
 人も物資も、そして文化も、この舟で運ばれていました。

 この度の催しは、水上バスに乗って、川面から淀川界隈の
 景色を眺めながら、昔の川旅を体験しようというものです。
 本来は伏見に発する舟ですが、今回は枚方から
 天満の八軒家まで、およそ半分の行程を下りたいと思います。
 秋日和のもと、いにしえの舟旅を思いやりつつ、
 今や遥かなものとなった、大阪のなつかしい一面を
 発見していただくことを願ってやみません。


ただしこのイベントは、基本クローズドでして
チラシデザインの自慢をしたいがためだけに
掲載させていただきました。
あしからず、ご承知ください。

*どうしてもこの企画に乗ってみたいという方が
 おられましたら、個人的にご連絡ください。


2010/09/20(月)
顔の見えない発注者
昼からは大阪市役所ロビーで開催された
「クリエイティブビジネスフォーラム2010」へ。
http://www.mebic.com/event/1868.html

“大阪をデザインで輝かせる”とのテーマのもと
暮らし、交流、観光、環境といったイシューについて
有名デザイナーの方々が話されました。

そこには多くの卓見が散ちりばめられていましたが
このフォーラムには、根本的に欠けていたものがあります。

それは「発注側ディレクターの存在」です。


デザインとはデザイナーと発注者、
そして消費者(社会)における最適解を探る作業です。

例えば、家電メーカーが液晶テレビのデザインを
あるデザイナーに依頼し、結果いい商品ができて売れた
という時には、デザイナーだけでなく、メーカー内の
ディレクターが、いい仕事をしていたはずです。

同じように、大阪のデザインの最適解を出すには
デザイナーだけでなく、行政内のディレクターが
重要な鍵を握るべきでしょう。

発注者不在で、デザイナーの卓見だけを紹介しても
そのビジョンが受け入れられ、具現化しなければ、
「デザイン都市・大阪」の実現は、ままなりません。

“これ、言わされっ放しで終わるんじゃないの?”
そう見えてしまうフォーラムだったわけです。


メビック扇町時代、クリエイターが集まって
大阪を変えるために、あんなこと、こんなことを
したら、と話し合う場を、僕も何度も設けてきました。

会場が市役所ロビーに変わって、市長が登壇しても、
状況はその頃とほとんど変わっていない。
そこに歯痒さを覚えます。


では、行政内に有能なディレクターはいないのか?

いないわけではありませんが、少数です。
また数年で異動してしまうので、その能力は休眠します。
そして才覚があっても、行政の人が表に出ると
往々にして叩かれ、内部の妬みも買い、
時に左遷されてしまいます。
また外部から有能な人を採用しても、その能力は
なかなか効果的には発揮されていません。

「デザイン都市・大阪」の実現に本当に必要なのは
この「行政内ディレクターの発掘と養成」なのでは
そう強く思います。


2010/09/20(月)
実際に登ってみる








警報などと書いた責任上、ロックガーデン中央稜は
実際危ないのかを確かめるべく登ってみました。

途中にある鉄塔のところには、テレビ取材が来ていました。
13日にここで女子大生がイノシシに襲われたそうです。

しかし、登ってみると、登山者はいっぱいです。
イノシシの話を知らない人も多そうですが
勝手が分かっていて平気という人も多そうです。
風吹岩あたりは、いつも通り賑わっていました。

その後水場経由で、奥高座コースを下ります。
この道ではほとんど人に出会いませんでした。
途中、イノシシの親子に出会いましたが
むしろ臆病な感じでした。

いちばん多いのは、ロックガーデン入り口すぐの
2番目の堰堤のところで、写真を撮ろうとリュックを
置くと、7匹ほどがじりじりと寄ってきました。
リュックには食べ物が入っていると知っているので
これはちょっと危険行為でした...

このあたりのイノシシ問題は、今に始まったことではなく、
ただ今はゴンタなのがいる、という程度のことで
食べ物やリュックを持ったまま油断しさえしなければ
そんなに危険なわけではない、というのが
実際に登ってみての感想です。

ということで、安心して六甲山、
および六甲山カフェにお越しください。


2010/09/19(日)
イノシシ警報









風吹岩のイノシシは、その後も人を襲いつづけています。
今朝の朝日・産経にまた記事が出ています。
(それにしてもこの記事の写真はナイスショットすぎる。)
http://www.asahi.com/national/update/0918/OSK201009180148.html

このあたりは登山者が多く禁猟区なので
普通には手出しできないのですが
ちょっと考えた方が良いのでは、という状況です。

今朝六甲山カフェに行く途中にも、谷に一匹いました。
ご来店の際には、イノシシの目線に食べ物など
持って歩かないよう、ご注意ください。


それとは別に、高座の滝のところで、モリアオガエルが
ヘビ(ヤマカガシ)に襲われている場面に遭遇しました。
(写真:ピンボケですが、心の弱い方は見ないように)

残念ながら、助ける間もなく、
岩穴にひきずり込まれてしまいました...


2010/09/18(土)
六甲山上リュックをやる意味







昼に摩耶山リュックサックマーケットへ。
かなり涼しく、出店者も200組近くおられたようです。
スタートから4年半、ここまで発展するのかと驚きます。

この摩耶山リュックをこれまで守り育ててきたのは
ナダタマの慈憲一さんです。

このイベントを発案したのは、Re:sの藤本智士さん。

そして僕、山納は、第一回目のリュックを
芦屋ロックガーデンで開催し、その後は
高座谷や、生駒鬼取町、御堂筋上(*)など
リュックサックマーケットの可能性を広げる動きを試す
という役回りを務めてきました。結果的にいえばですが。

(*)これはリュックサック展覧会という変形版でした。


今回10/2(土)に、六甲山上ではじめてリュックを行うのは
やはり僕が呼びかけ、慈さんに全面的に協力いただき、
「六甲山上エリアの活性化」という趣旨から
六甲ケーブルに主催を引き受けていただく形で、
実現するものです。

時々「摩耶のリュックを六甲に取られた」的な
発言を耳にすることがありますが、違うんですよ。

むしろ将来的な環境変化を視野に入れると
六甲山上でもリュックができるということを
試しておく必要があるのではと。


10/2(土)の六甲山リュック、おかげさまで
予定通りの出店者数は確保できそうです。
実際にやってみて、いろんな課題を抽出したいので
そういう意味でも、多くの方にお越しいただければ。

*詳細はこちらになります。
 http://www.nadatama.com/modules/weblog/details.php?blog_id=60


今日はその後大阪に出て、クレオ大阪主催のまちあるきの
参加者の方々にガスビルの説明をして、その後コモンカフェでの
NMS-3「幸福論」を観てから帰ってきました。


2010/09/15(水)
扇町回帰
今年6月に御堂筋DINGHYで第1回目を開催した
green drinks Osakacityは、その後名称を
green drinks 関西と変えて続いています。

9月22日(水)には、第3回目を扇町Bodaiju Cafeでやります。
今回のゲストスピーカーは、NHKアナウンサーの山本美希さんです。
http://www.greendrinks.jp/gdkansai/

僕は行きがかり上、運営スタッフをやっています。


かつて東京発の「ペチャクチャナイト」を大阪でも
という動きに関わっていたことがありますが
スマイルスタイルの塩山君が、同趣旨のイベントを始めます。

第1回目は、9月24日(金)。場所は扇町Bodaiju Cafeです。
http://a-eru.org/index.html

僕は行きがかり上、プレゼンをします。
もう予約一杯らしいですが...

人と人とがつながる系のサロン企画が
偶然扇町で連続開催される、というネタでした。


そして扇町ならぬ、中崎町ミュージアムスクエアの方は
第3回目を、9月18日(土)に開催いたします。
場所は中崎町コモンカフェです。
http://www.talkin-about.com/cafelog/?itemid=1128

僕は夜8時の回に、観ている予定です。
よろしければ、お越しください。


2010/09/15(水)
イノシシ注意報
今朝城山コースを走っていた時に
イノシシの親子に遭遇しました。
トレラン中に出会うのは3度目ですが
一人で細い道で出会うとギョッとします。

ちょうど昨日、朝日新聞に、こんな記事が出ていました。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201009140017.html

場所は風吹岩あたりと言われています。
六甲山カフェあたりで流れる噂では
親子連れではなく、オスの一匹猪に凶暴なのがいて
リュックを破られたりという被害が、最近出ているそうです。

ロックガーデン方面にお越しの方は、ご注意を。


2010/09/14(火)
一抹の不安(3)
先週、京都商工会議所主催の「知恵産業経営大会」に
顔を出したのですが、その基調講演を、ジャーナリストの
櫻井よしこさんが務めておられました。

櫻井さんのお話は、知恵産業の話というよりは
中国の軍拡と経済政策の話だったのですが
これがまた空恐ろしい内容でした。


ごく大まかに言うと、

 ・中国は十数年前から、海洋権益拡大を狙い
  周辺海域での軍事行動を積極的に行ない、
  また軍事費を年20%の割合で増やし続けている。

 ・92年の在比米軍撤退以降、南沙諸島では中国軍の活動が活発化し、
  フィリピンが領有権を主張する島を占領し
  漁業権を接収してしまっている。
  ASEAN諸国は危機意識を強め、軍事費を拡大し、
  またアメリカとの共同軍事活動を強化している。 

 ・海底にガス田が眠る東シナ海においても、
  中国は権益拡大をにらんだ動きを進め、
  特に今、日本との緊迫した状況を生み出している。
 
 ・中国は軍事だけでなく、経済にも力を入れているが、
  ここで中国は、日本のように、貿易黒字を円高で
  帳消しにされることのないよう、
  人民元の基軸通貨化を狙っている。

 ・日本という国を守るためには、こうした状況を
  視野に入れつつ、軍事・外交面において
  中国および諸外国と渡り合う必要があるのだが
  今の民主党政権には、その意識が薄い。


といったお話でした。
なるほど、たいへん勉強になります。

ただ、政治的な話を考える時に、僕は、
自力で確かめようのない個々の情報に乗っかって
帰納的に結論を出すのは、やめておこうと思っています。


で、ふたたび柄谷行人著『世界史の構造』を頼りに
演繹的に考えてみたいと思います。


  主権国家は、その内部での集権化によって生じるとはいえ、
  本来、外部に対して存在するものである。
  絶対王政においては、そのことは明白であった。
  しかし、絶対王政を倒した市民革命以降には、
  そのような事実が見落とされるようになる。

  国家が自立的で独自の意志をもつということは、
  国家の内部では見えない。そこではつねに多くの勢力が争い、
  多くの意見、利害、欲望が絡まり合っているからだ。

  ところが、それが何か意志をもってふるまっていることは
  明らかなようにみえる。
  つまり、国家は、外から見たときに、国民とは別の
  自立した存在としてあらわれる。


現存している社会主義国家は
資本主義の揚棄としての革命を実現しつつも
その後に起こる海外からの干渉や侵略を防ぐために
党=国家官僚の専制支配という、強力な国家機構を
再建しています。

こうした社会主義国家は、イノベーションを司ることが
得意ではなく、資本主義諸国に比べて経済は遅れました。

ただ、アヘン戦争以降、西欧列強に蹂躙されつつも
自前では不可能であったインフラ蓄積をなし得たことで
中国は、海外の資本と技術を自国に導き入れることで
一足飛びにそれを手中に入れることが可能だということに
気付いたのでしょう。

そうした動きを、一党独裁システムのままで
実現しているのが、今の中国に見えます。

複数政党制をとる民主主義国家では
選挙により政権を失うリスクがあるため、各政党は、
ドメスティックな問題により力を入れる傾向にありますが、
そこに意識を向けた戦いに明け暮れる間に、
外向けの顔としての国家への意識がおざなりになる。
それが今の日本の状況かと。


前に書いたように、今の時代の交換様式の趨勢は、
交換様式Cから交換様式Bへと移行しつつありますが、
ここにおいては、市場の倫理(取引する)が、
統治の倫理(取る、奪う)に移行してしまうことが
懸念されます。

その懸念は、泥棒や追いはぎのような個人的なものよりも
国家はそのように振る舞ってもいいという次元への退行であり、
そういうものを、僕らは目の当たりにしつつあるのでは。

これが長々と書いてきた、今の僕の、一抹の不安なのでした(おわり)。


2010/09/12(日)
一抹の不安(2)
以前にご紹介した、柄谷行人氏の『世界史の構造』。

この本で柄谷氏は、社会構成体の歴史を
3つの交換様式の変遷という形で整理しています。

その3つとは、
交換様式A:互酬制(氏族社会)
交換様式B:略取と再分配(アジア型帝国、古典古代、封建制社会etc.)
交換様式C:商品交換(資本主義社会)

で、世界史の大きな流れは、この交換様式の変遷の歴史として
捉えることができる、としています。

言うまでもなく、僕らは今、商品交換様式Cが支配的な
社会に生きているわけですが、この本でドキッとするのは、
近い将来に起こるであろう「資本主義社会の終わり」について
言及されていることです。


 産業資本主義の成長は、つぎの三つの条件を前提としている。
 第一に、産業的体制の外に、「自然」が無尽蔵にあるという前提である。
 第二に、資本制経済の外に、「人間的自然」が無尽蔵にあるという前提である。
 第三に、技術革新が無限に進むという前提である。
 だが、この三つの条件は、1990年以降、急速に失われている。

 第一に、中国やインドの産業発展は大規模であるために、
 資源の払底、自然環境の破壊に帰結する。
 第二に、中国とインドには世界の農業人口の過半数が存在した。
 それがなくなることは、新たなプロレタリア=消費者をもたらす源泉が
 なくなるということだ。以上二つの事態は、グローバルな資本の
 自己増殖を不可能とする。

 もちろん、資本の終わりは、人間の生産や交換の終わりを意味しない。
 資本主義的でない生産や交換は可能であるから。
 しかし、資本と国家にとって、これは致命的な事態である
 このとき、国家は、何としてでも資本的蓄積の存続をはかるだろう。
 そのとき、商品交換様式Cがドミナントである世界は、
 国家による暴力的な占有、強奪にもとづく世界に退行する。
 したがって、資本主義の全般的危機において最も起こりやすいのは、
 戦争である。ゆえに、われわれは資本主義経済について考えるとき、
 国家をつねに念頭においておかねばならない。


なんとも、恐ろしいですねえ。

柄谷氏は前著『トランスクリティーク』の中では、こう書いています。


 資本主義のグローバル化の下に、国民国家が消滅するだろう
 という見通しがしばしば語られている。海外貿易による
 相互依存的な関係の網目が発達したため、もはや一国内の
 経済政策が以前ほど有効に機能しなくなったことは確かである。

 しかし、ステートやネーションがそれによって消滅する
 ことはない。たとえば、資本主義のグローバリゼーション
 (新自由主義)によって、各国の経済が圧迫されると、
 国家による保護(再分配)を求め、また、ナショナルな
 文化的同一性や地域経済の保護といったものに向かう。
 
 (中略)資本制=ネーション=ステートは、三位一体で
 あるがゆえに、強力なのである。そのどれかを否定しよう
 としても、結局、この環の中に回収されてしまうほかない。


つまり、前回書いた「子供のケンカに親が出る」的状況とは、
柄谷氏の表現を借りていえば、現代社会が、
資源の払底、自然環境の破壊、安価な労働力資源の枯渇を背景に
交換様式Cと交換様式Bとが手を携え
資本制=ネーション=ステートとして覇権争いをする
帝国主義的なフェーズに退行している
と見ることができます。

どうやら、僕らはこういう時代を生きているらしいのです。


『世界史の構造』の中で柄谷氏は、こうした時代の趨勢に抗して
「交換様式D」による、社会救済の可能性を模索しています。

交換様式Dとは、個々人を共同体の拘束から解放し、かつ
資本の蓄積が発生しないような市場経済を希求するもので
キリスト教や仏教のような普遍宗教の創始期や
社会主義、共産主義などの理想として登場しつつも
いまだ現実化されたことのない様式です。
現代的な交換様式Dとして、氏はカントの「永遠平和」の
理念を体現する「世界共和国」に、一縷の望みを託しています。

こうしたユートピアが、実現できるかどうかは分かりません。

ただ言えることは、純粋なる資本主義経済で
世の中が回らなくなりつつある今
僕らは「国家のふるまい」に対して、今まで以上に
きちんと考えておく必要がある、ということではないかと。


まだ続きます。


2010/09/11(土)
一抹の不安(1)
8/29(日)夜に放映されたNHKスペシャル
「灼熱アジア 第2回 中東・砂漠の富の争奪戦」に
衝撃を受けた方は多かったのでは。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100829.html

中東諸国では今、石油で得た巨額資金を投下し
ゼロエミッション都市の建設やクリーンエネルギーへの
シフトを積極的に行い、そこに蓄積する環境技術を
世界に売っていこうとしています。

そしてそこに生まれるプラント建設需要を
石油プラント建設で地歩を築いてきた日本企業ではなく
アジアの新興国が受注する流れが出てきています。


この番組を観ていて空恐ろしく思えるのは
日本以外は「国家」の後ろ盾があって動いているのに
日本の企業は民間だけで孤軍奮闘しているように
見えることです。

番組の中で、世界各国の環境技術を持った企業に
「マスダール・シティ」への進出を積極的にPRするのは
アラブ首長国連邦(UAE)の政府系機関・アブダビ未来
エネルギー公社CEOの、スルタン・ジャベール氏です。

また、アブダビ国営原子力エネルギー会社が
韓国電力公社を中心とする韓国企業連合に
原子力発電所建設の発注を決めた背景には
李明博大統領のトップセールスがありました。

日本企業で紹介されたのは、千代田化工建設(株)。
カタールでのLNGプラント建設をフランス企業との
JVを組まされる形で受注し、フランス企業の
工期の遅れをあおりを受けて苦しむ状況が
紹介されていました。
ここには国家としての日本は、登場しません。


デザインの分野でも、同じようなことが起きています。

中国では「デザインは新資源」というスローガンのもと、
国家的戦略として、デザイン教育に取り組んでいます。
韓国、台湾、香港においても、経済力や国際競争力を
強化するために、デザインの推進に力を入れ続けています。
対して日本では、国家も経済界も、デザイン振興に対する
テンションが低すぎるとの批判が、近年よく聞かれます。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20080312/296004/


この「子供のケンカに親が出る」的状況を、どう考えるべきか?

言うまでもなく、日本も明治の殖産興業の時期、
そして戦後復興期に、国家のイニシアチブのもと
経済を急速に発展させてきた歴史があります。

それと同じことが後発の諸国で起きているのですが、
国際間の経済競争は、純粋なる資本主義的競争ではなく
国家と企業が手を携えて、他の国家と対峙するものだ
そういう明らかな意志を持って臨んでいる国々の中で
日本ってだいぶワキが甘い国なのかも。

そういう一抹の不安を、覚えました。


2010/09/09(木)
9月のOCC!!情報
昨日お伝えしたOCC!!情報、せっかく各お店から
情報をいただいているので、とりいそぎ、
こちらに情報を掲載いたします。

………………………………………………………………………

大阪カルチャークラスター!!(OCC!!)では、大阪にあるカフェやギャラリーなどで独自に企画・運営を行っている講座・ワークショップを一堂に集め、紹介していきます。

………………………………………………………………………
9月10日(金) 19:30〜21:00 受講料:1500円 会場A(コモンカフェ)
実践!タピエ流『目憶力』イタリアの旅 玉井恵里子(インテリアデザイナー)

今回はミラノサローネ出展のお話、イタリアでのアンティーク雑貨探しのポイント、海外での旅の楽しみ方などをご紹介します。
………………………………………………………………………
9月11日(土) 10:30-12:00 会場 G(鳥かごキッチン) 参加料: 2,500円(特製ヨガランチ付き)
「土曜の朝ヨガ」宮里 祥子

ヨガ入門編 土曜の朝、1週間の疲れをほぐし、爽やかにスタート!
………………………………………………………………………
9月11日(土)13:00-16:00 会場E(タピエスタイル)参加費:3200円+材料費1000円(税込み4200円)予約制:先着5名様まで(ご予約はタピエスタイルへ)
「スワンのコラージュブローチ」annas/かわばたあんな(刺繍作家)

ステッチidees掲載刺繍作家annasさんと刺繍をした布でブローチを作ります。初心者OK。持ち物:ボールペン
………………………………………………………………………
9月11日(土)17:00-19:00 *終了後、交流会あり 会場B(OOO) 受講料:3800円(交流会の料金は含みません)
「奥村昭夫デザインワークショップ」奥村昭夫(グラフィックデザイナー)

グリコのロゴや牛乳石鹸のパッケージなどで有名なグラフィックデザイナー、奥村昭夫氏によるデザインワークショップ。
………………………………………………………………………
9月12日(日) 11:00-14:00 会場 G(鳥かごキッチン) 参加料:3,800円
ポーポー屋料理教室「オキナワ式健康食生活!」中東ゆうこ(ポーポー屋店主)

沖縄式健康食生活とは?そして美味しく食べる秘訣・レシピを実習を交えてお伝えします。
………………………………………………………………………
9月14日(火) 19:00〜20:30 会場D(フレイムハウス) 受講料:2000円(紅茶、お菓子つき)
「楽しむ紅茶」納多寿惠子(ティーライフコーディネイター)

濁らないアイスティーの淹れ方、アイスアレンジティーの楽しみ方をご紹介します。実習もあります。
………………………………………………………………………
9月15日(水) 14:30-16:00 会場 G(鳥かごキッチン) 参加料: 2,000円(焼き菓子+おみやげ珈琲付き)
宝塚・百合珈琲教室・上級編「焙煎」百合千佳(百合珈琲店主)

焙煎方法・味の違い・実践をいたします。プロから学ぶ珈琲の世界、最終回です!
………………………………………………………………………
9月19日(日) 午前の部 10:15〜13:15 / 午後の部 14:00〜17:00 会場F(ミリバール)
受講料:2500円(1ドリンク付)
【トリ・スクール「近代と日本」】岡山 拓(美術家) 

展覧会図録を参照しながら、初めての人でも解るようにゆっくりお茶をしながら美術史や各種ムーブメントについてお話をします。
………………………………………………………………………
9月25日(土) 11:00〜12:30 会場C(中崎町サロン文化大学) 受講料:2000円(料理費込み) 定員:10名
「マクロビオティックサロン」豊村恵子(料理研究家)

「ネリkitchen」の豊村さんが、「玄米のきのこ炊き込みご飯」のつくり方をご紹介します。
………………………………………………………………………
9月25日(土) 14:00〜15:30 会場C(中崎町サロン文化大学) 受講料:1200円 (おやつ代込み) 定員:10名
「パッケージデザインの秘密を探るおはなし」三原美奈子(パッケージデザイナー)

身近なパッケージの秘密を教えていただき、いろいろ考えさせられる90分です。
………………………………………………………………………
9月25日(土) 13:00〜15:00 会場D(フレイムハウス) 受講料:2000円(テキスト、施術道具つき)
「健康講座〜自分のカラダを自分で治す」合田光男(国際東洋医療専任講師)

手技、つぼ療法、金粒療法、東洋医学経筋治療によってカラダを整えます。手、足つぼから腰痛を回避します。
………………………………………………………………………9月28日(火) 19:30-21:00 会場A(コモンカフェ) 受講料:1500円
「石原正一のヨミすぎ!〜古今東西名作朗読会〜」石原正一(役者・作演出家) 

古今東西の名作を参加者全員で読みまくる夜です。具体的に配役に分けて、名作文章の世界を楽しんでいただきます。
………………………………………………………………………   

会 場

A common cafe
  大阪市北区中崎西1-1-6 吉村ビルB1F Tel 06-6371-1800
  http://www.talkin-about.com/cafe/

B OOO(オーー)
  大阪市北区西天満4-1-5 若松町センタービル 2c Tel 06-6362-5150
  http://www.outofoffice.jp/

C 中崎町サロン文化大学
  大阪市北区鶴野町 お問合せ・お申し込み:   
  http://nakazakicho-u.blogspot.com/

D フレイムハウス
  大阪市中央区淡路町1-6-4 Tel 06−6226-0107  misalele39@gmail.com
  http://www.katana.cx/~fureimu/

E タピエスタイル
  大阪市中央区南船場4-4-17 B1 Tel 06-4963-7450
  http://www5f.biglobe.ne.jp/~tapie/

F 欧風食堂 ミリバール
  大阪市西区立売堀1-12-17 artniks bld.  Tel 06-6531-7811
  http://www.artniks.jp/millibar/

G 鳥かごキッチン
  大阪市西区北堀江1−14−21 鳥かごビルヂング2F Tel 06−6531−7827
  ippuku-popo@rio.odn.ne.jp


2010/09/08(水)
OCC!! の現状




 大阪カルチャークラスター!!(OCC!!)は、
 大阪にあるカフェやギャラリーなどが企画・運営を
 行う講座・ワークショップ企画の全体の総称です。

 まちなかに数多くの学びの場を創出すること、
 講師となる方々、そして思いを持って文化空間を
 運営している店主を世に紹介することを目的に、
 webサイト、フリーペーパーを活用した情報発信を
 行っていきます。

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との趣旨をうたい、扇町クリエイティブカレッジ!(OCC!)
の発展形として展開しているOCC!!。

現在OOO、中崎町サロン文化大学、フレイムハウス、
ミリバール、タピエスタイル、ポーポー屋、
スタンダードブックストア、コモンカフェで、
月間15〜20本のペースで講座・ワークショップを
展開しています。

フリーペーパー「月刊島民」の中の「シマの時間割」
のページでご紹介いただいていますが、趣旨のとおりに
webサイトでの告知を何とかしないとと思う
今日この頃。

昼にコモンカフェで会った狩野さんに相談すると
「Googleカレンダーを使えばできますよ!」と。

このあたり、早々に研究したいと思っています。

///////////////////////////////////////////////////////

そんなOCC!! 企画の中から告知を。

玉井恵里子「実践!タピエ流『目憶力』イタリアの旅」
 9月10日(金)19:30−21:00 @common cafe
http://www.talkin-about.com/cafelog/?itemid=1097

タピエスタイルの玉井恵里子さんに
コモンカフェで喋っていただくセミナーは
これが3回目になります。

インテリアデザイナーとして世界を飛び回る
玉井さんによる海外レポート。
今回はイタリア編としてお届けいたします。
数百枚の写真のスライドショーは
デザイナーにとって必要なイメージストックを
ふんだんに提供してくれることでしょう。

お時間ありましたら、どうぞ。

そしてタピエスタイルでのワークショップ情報は
こちらのサイトをご参照ください。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~tapie/event/new/index_2.html


2010/09/07(火)
済美中崎町コミュニティホール







コモンカフェの真裏にあった済美小学校は
現在解体され更地になっています。
敷地の西側には、藤和不動産が15階建ての
マンションを建てる予定ですが、東側部分には、
地域の集会所、老人憩いの家とともに、
多目的ホールができます。

キャパは、100席程度でしょうか。
間もなく着工で、来年1月末には竣工の予定です。

パース図(左)には2棟の建物が描かれていますが
左側が地域の集会所と老人憩いの家で
右側が多目的ホールになります。

全長約19.8m・横幅約10.4m 205.9平方m 約62坪
天井高さ 最低高さ3m 最高高さ6.445m

ホールではライブイベントや展示会など
一般に広く貸出される予定で、運営母体は
済美福祉センター連合運営委員会が担当します。

僕がこのお話を伺ったのは6月末で
大体のことはすでに決まっていたのですが
ホールの形状決定や機材の選定について
いくらかのことをお伝えしました。

演劇や音楽のライブを本格的に行う場合には、
機材を持ち込んで行うことになりそうですが
表現活動の拠点が、中崎町にまた一つ増えることは
喜ばしいことだと思っています。



2010/09/06(月)







今夜のコモンカフェは「カッパラリン」。
国木田かっぱ×宮都謹次のお喋りイベントです。
「カッパラキン」だと思っていたら、いつの間にか
名前が変わっていました。
http://yellow.ap.teacup.com/kappa/

8月お休みとなった分、9月は2DAYS。
明日も夜7時半にスタートします。


2010/09/05(日)
来られなかった方のための









ということで、土居真由美さんの個展はぶじ終わり
バラシ、搬出を済ませて今帰りました。
いろんな方にお越しいただき、感謝です。
(僕が居ない時にお越しいただいた方、すみません...)

この2日間に来られなかった方のために
写真の通り、トイレの内側の扉に、
彼女の作品を残していただきました。
またお立ち寄りの際に、ご鑑賞ください。


ついでながら、先日の「ウェーバーを読む」。
ある参加者の方が、見事な講義メモをまとめて下さっていました。
こちらもまたご参照ください。
http://kimidori608.shiga-saku.net/e491575.html


2010/09/04(土)
ALL IS LOVE








ということで、今はコモンカフェに戻り
土居真由美さんの個展「宇宙惑星デラビオン」を観ています。

去年のアートストリームの「FUCK YOU」から一転、
今年のテーマは「ALL IS LOVE」。
その心境の変化を、土居さんに聞いてみました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 去年の作品は、世間の大人たちに嫌になって
 もがき苦しんでいた時期につくったものです。

 自分にとって絵は、自分の何かを探して
 発掘するための道具であって、何かのジャンルを
 意識して描いているわけじゃない。
 そのあたり、今は開き直っていて
 新たなジャンルを作ってしまえばいい
 と思っています。

 今回の「宇宙惑星デラビオン」は、
 子供の頃の私にとっての真実です。
 大人になった今、自分が子供の頃に思っていたことを
 もう一度発見していかないといけない。
 デラビオンは、自分の中にある宇宙です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

土居さんの描く絵は、とてもシュールに思えますが
その時々の自身の気持ちに連動しています。
「ALL IS LOVE」な今回の作品たちに
ぜひ多くの方々に触れていただければと思います。
展覧会は、明日5日(日)までです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 みんなは知っているのかな。
 ビー玉の中と宇宙がつながってる事。

 はろー はろー 聞こえますか?
 こちら地球 今日も私たちは 
 宴をひらいています。異常ありません。
 そちらはどうですか?


2010/09/04(土)
高座の秘滝









今朝は6時半に車で家を出て、土居真由美さんの家で
作品を積み込み、コモンカフェでの搬入作業を
お手伝いしてから、ライターの狩野哲也さんと一緒に
六甲山カフェへ。

狩野さんは、クレオ大阪中央が発行する
クレオカフェの小冊子の編集をされていますが
そこでコモンカフェと六甲山カフェをご紹介いただきます。
今朝はその取材にお越しいただきました。

で、その撮影に便乗して、カフェと滝の前でメンバーを撮影。
左から中川あゆみさん、船津智美さん、CAFE ATEYAの
勅使河原圭子さん、原田ゆかりさんです。
六甲山カフェは、この3組と、今日は欠席の新谷さんを
合わせた4組で、週末替わりカフェとして回っています。

右側の写真は、知られざるもう一つの高座の滝。
高座の滝は夫婦滝で、両方を合わせると高さが
30〜40メートルほどある、ということを聞いては
いたのですが、今日はじめて目の当たりにしました。
優雅に流れ落ちる女性的な滝です。

下から見えると、もっと有名になるのでしょう。
が、この「秘滝」という奥ゆかしさがいい、ともいえます。

ちなみにコモンカフェには、夕方5時頃に戻ります。


2010/09/03(金)
『愛するということ』を読む









8/30(月)の社会学サロン「ウェーバーを読む」には
10名の方にお越しいただきました。
なかなか自力では完読しにくい本を
抜粋してご紹介する、というスタイルも
いつの間にか板につきつつあります。

次回は10/26(火)。
久々に140Bの江弘毅さんと一緒にやります。

 OCC!「スティグレール『愛するということ』を読む」
 ナビゲーター:江弘毅(140B)×山納 洋(common cafe)
 10月26日(火)19:30−21:30 @common cafe
 http://www.talkin-about.com/cafelog/?itemid=1124


今回の課題図書は、ベルナール・スティグレールの
愛するということ―『自分』を、そして『われわれ』を」新評論 2007年 です。


江さんに「ひさびさに一緒にいかがですか?」と
ご相談した時に手渡されたのがこの本で、
中には線がびっしりと引かれ、
大事なページの角が折ってありました。

この本の紹介を、ITコンサルタントの桃知利男さんが
ブログに書かれていますが、そこに江さんのお名前が
出てきています。
http://www.momoti.com/blog2/2008/02/post_162.php

今回は、十分な下調べの上、
江さんからお話をうかがう、という形で
進行していこうと思っています。

以下、簡単なサロンの概要です。

............................................................................................................


スティグレールは、2001年の911事件、2002年のフランス大統領戦での極右政党の台頭、そして同年起こったパリ郊外・ナンテールでの市議会襲撃事件という三つの悲劇が、同じところにその根を持っていると考えています。

資本主義は、生のエネルギーであるリビドーを組織的に誘導する機能を持ちますが、この大量な搾取によって、リビドーは徐々に破壊され、欲動を縛り付ける力を行使できなくなります。
また消費の組織化によって個の特異性が失われることで、人間の基盤となるナルシシズムの形成は不可能になっていきます。

こうして自己愛と友愛が失われ、欲動がコントロールできなくなる状況において、これらの悲劇は起きた、スティグレールはそう考えています。


当日はこの本をご紹介しつつ、「自分」や「他者」や「われわれ」を愛するということについて、考えてみたいと思います。


2010/09/03(金)
common cafe賞







大阪21世紀協会では、2003年から「アートストリーム」
というアートマーケットイベントを連続開催してきました。
今年は公募は行なわず、過去に注目を集めた作家10名を
集めての合同展覧会を、サントリーミュージアムで行なうようです。
http://www.n-a.jp/artstream/exhibitors.htm

このイベントで良かったのは、「ぴあ」「Lマガ」など
関西の雑誌媒体や、ギャラリーが提供するアワードを設け、
受賞作家には、雑誌掲載や個展の開催などのプレゼントを
用意していたことです。

賞(アワード)は、賞状と賞金を与えて終わり、ではなく、
そこから作家の次のステップを作ることで、生きたシクミになる。
そういう思想を体現していたのではと思います。


で、ここからが本題ですが、
去年僕がまだ21協会にいた時のアートストリームで
プログラムとして用意されていたものとは別に
僕が勝手に「common cafe賞」を与えた作家さんがいます。

それが土居真由美さんです(写真左)。

土居真由美サイト http://www.doi-mayu.com/

彼女は自分の直感に従って絵を描く人です。
去年は突然沸々と怒りが湧いてきて
この写真のようなことになったのだそうです。
この過激さに賞を与える媒体やギャラリーはなかったので
これはコモンカフェの仕事かと。

で、その土居さんの個展を、明日、あさってに
コモンカフェで開催いたします。

9/4(土)-5(日) 12:00-19:00
土居真由美「宇宙惑星デラビオン DERAVION」巡回展のような
〜子供のように描くのではなく、子供の目で世界をみなければならない〜
http://www.talkin-about.com/cafelog/?itemid=1115

入場無料で、カフェ営業もしています。
お時間ありましたら、お立ち寄りください。


こういう「common cafe賞」を
いろんなジャンルで展開できたらいいなと思います。


2010/08/27(金)
「六甲山SUMMIT」の成果







6月に六甲山上で開催された「六甲山SUMMIT」は
その後六甲ヒルトップギャラリーにおいて
月1回のペースで継続開催されています。

僕は六甲山カフェと大阪ガスの立場の両方で
この会議に参加していますが、ようやくその成果を
お伝えすることができる段階になってきました。


「リュックサックマーケット@Mt.Rokko」

 日時:10/2(土)11:00-16:00 
 場所:六甲山天覧台 (六甲ケーブル山上駅下車)
 申込:出店希望者は氏名・連絡先・出品物を記入のうえ、
   9月15日(水)までに rc-shita@rc.hanshin.co.jp
   までメールで申し込み
 お問い合わせ:078-861-5288(六甲ケーブル下駅)
 
 詳細はこちらを http://www.nadatama.com/modules/weblog/
 
 ふだんの摩耶山掬星台ではなく、六甲山上の天覧台で
 実験的に開催することになりました。
 スペースの都合で、参加できるのは40組。
 出店には予約が必要となりますので、ご注意ください(9/15〆切)。


第16回OMS戯曲賞大賞受賞作『山の声』朗読公演

 日時:11/13(土)16:30〜/19:00〜(2回公演) 
 場所:六甲ヒルトップギャラリー
 入場料:1000円
 出演:日活JOE、山本忠
 お問い合わせ:078-891-0371(六甲ヒルトップギャラリー) 
 予約開始:追って告知いたします

 10/22(金)〜11/17(水)に同ギャラリーで開催される
 「加藤文太郎展」に合わせて、登山家・加藤文太郎を
 モデルにした戯曲『山の声』の朗読公演を行います。

 ご出演いただく日活JOEさんは、かつて「日活浪漫劇場」
 というユニットで、OMSでも公演をしていただいていました。
 また劇団ファントマの前身である、「これっきりハイテンションシアター」
 にも出演し、名優として知られていた方です。
 本名は加藤芳樹さん。元・山と渓谷社関西支社の編集長で
 今も山雑誌の編集に関わっておられます。

 また山本忠さんは、「これっきりハイテンションシアター」
 「遊気舎」で、やはり伝説の名優として知られている方で
 現在は守口市でお好み焼き屋さんを営んでおられます。

 朗読公演ながら、かなりレアなキャスティングが
 実現いたしました。

 予約方法など、詳細については、追って告知いたします。
 しばしお待ちください。


2010/08/26(木)
森と対話する時間









その後トレラン熱は冷めることなく
週に1、2回は、六甲山を走っています。

芦屋川右岸に沿って上がり、荒地山に行ったり
鷹尾山を駆け上がって、高座の滝に下りたり
打越山頂上を経て、森林管理道を走ったりと
いろんなバリエーションを楽しんでいます。

ただ、体調管理を怠ると、地獄を見ます。
今朝は荒地山下の水場を目指しましたが
途中からは休まないと上がれなくなりました。
宴席が続いた後は、たいていこうなります...

山から湧き出したばかりの水を飲むと
自分の体が、山の一部のようになった気がします。
飲んでしばらく休むと体調が嘘のように復活し
そこから家までずっと走って帰ってきました。
今はちょっと夏バテ気味ですが。

平地だとトレーニングという感覚ですが
山の中を走ると、哲学的な気分になります。
森と対話しているような感じです。
それが心地よくて、つい出かけてしまうのです。

写真は打越山山頂近くの森林管理道。
水平道ともいい、等高線に平行に道が走っているので
アップダウンが少なく、トレラン向きのコースです。
標高が500メートル近く、ほとんど日陰なので
今時分でも気持ちよく走れます。


2010/08/21(土)
スタンダードブックストアにて







今日のお昼はアメ村のスタンダードブックストアへ。
「TRANSIT」の編集長・加藤直徳さんと
カメラマンのARIKOさんのスライドトークショーを拝聴。

メインになっていたのは、「TRANSIT」における
写真家と編集者のやりとりと、現場のナマの話でした。

加藤さんは今回号の取材でモロッコに3週間行き
タジンとクスクスばかりの食事には1週間で飽きた
物売りが多くて疲れ、強欲なヘビ使いにとうとうキレた
といった話を率直に語っていました。

 旅のリアリティは、いいところだけじゃなく
 悪いところにもあって、その両方を内包しているのが旅。
 「TRANSIT」では、その両方を紹介している。


今回は写真の話が中心だったので、後の質問の時間に、
「TRANSIT」全体の編集方針について聞いてみると、

 「人を知る」というのが、一番の目的です。
 そのためにはその国の歴史、文化を知ることが必要で
 その土地に行き、人と出会った時に考えを
 膨らませられるようなバックグラウンドとして
 歴史、食文化、映画、人物図鑑、政治の話などを
 入れています。
 ただし、あまりお勉強ページにならないように。

とのことでした。

いい意味で、意外感を覚えたお話でした。


今回、コモンカフェ関係者が何人も集まり
終了後にブックストア店内で喋っていました。
いいお店ですね。ヘビーユーザーになろうかと。


2010/08/21(土)
「世界史の構造」の批評の批評









次回の「博覧強記の夕べ」が、23日(月)と迫っています。
(夜7時半〜@御堂筋DINGHY)

今回紹介しようと思っているのは
この6月に出た柄谷行人氏の新著「世界史の構造」。
500ページ中まだ100ページしか読んでいないので
当日までに完読できるか微妙なところですが。

この本で柄谷氏は、世界史上における社会組織を
交換様式の違いに着目して、四種類に分類しています。
それが互酬、略取と再分配、商品交換、そして
今後主流となるであろうX(アソシエーション)です。

ごく平たく言い直すと、人間がつくる社会において
経済的関係のパターンは、贈与(贈り、贈られる)、
略取(権力を背景に奪い、再分配する)、
商品交換(お金を介して取引する)のいずれかになる。

そして商品交換の様式が支配的になり、
その齟齬が大きくなった現代社会の先には
互酬的交換がバージョンアップした形態が
登場するだろう、といった話です。

個人的には「うわ、ほんまやわ」な話なのですが
アマゾンのレビューでは、パッキリと賛否が割れています。

なので23日は、この本の評価は
なぜこんなに割れるのか、という問題提起をしようかと。

ご興味とお時間がおありでしたら、お越しください。


2010/08/17(火)








今日の昼にコモンカフェに寄ってみると
cafe MULOTの進藤さんと笑福亭たまさんが
一緒にお店に立っていました。

たまさんは今夜、三幸さんと一緒に
緊急落語会を開催の予定です。
http://www.talkin-about.com/cafelog/?itemid=1109


2010/08/16(月)







今晩のコモンカフェは、OCC!
「石原正一のヨミすぎ!〜古今東西名作朗読会〜」。

8/27(金)より再演が始まる『野球狂の詩子』の
初演の1ヶ月前に公演した『野球狂の詩子外伝:ドカコ』
を集まった人たちで読みました。
今回公演に出ている、ミジンコターボの
竜崎だいちさんも参加されていました。

『野球狂の詩子』公演情報は、こちらを。
http://hala-oshirase.blogspot.com/


2010/08/15(日)
白馬堂を訪ねる








昼から阪急六甲駅そばにある
アウトドアショップ・白馬堂を訪ねました。
うっかりお店の写真を撮るのを忘れましたが
5坪ほどの、可愛らしいお店です。
http://ameblo.jp/finegood/

店主の浅野さんは、つい最近「かまわぬ」製の
「六甲山てぬぐい」を作られました。
須磨から宝塚までの縦走路が描かれています(写真左)。
今のところ、お店でだけ売っておられるそうです。
サイズは90cm X 34cm、¥1575-(限定100枚)。

浅野さんはまた、昭文社の「六甲・摩耶」の
地図も作っておられます(写真右)。
地形が年々大きく変わるわけではないので
毎年の仕事はメンテナンスで、登山道をすべて歩いて
コースに誤りがないかどうか、また所要時間が適当か、
などを検証する仕事だそうです。

なるほど地図をよく見ると、
「ゲートロック崩落のためコース進入禁止」とか
「この一帯踏み跡が多いので注意」といった
登山者に役立つ情報が細かく書き込まれています。

六甲山に親しんでくれる人が、一人でも増えれば。
浅野さんとお話ししていると、そういう思いが伝わってきます。

白馬堂では、ハイキングイベントや
「地図の見方、使い方」の講座なども開催しておられます。
http://www.hakubado.com/Hakubado/Event%26Tours.html

地図講座は、僕も一度参加しようと思っています。


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