2009/05/06(水)
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島に暮らすということ(4)
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海士町には近年、Iターンの人たちが増えてきています。
島での自給自足生活を体現している人 デザインや編集など、クリエイティブな部分で 才能を発揮する人や、ネットワーカーとして 外の人たちに海士の魅力を伝える人など いろんな方面で活躍するようになってきています。
海士の土地が多くの人を惹きつけ そうしてやって来た人たちが また土地の魅力を増していく。
そういうサイクルにあるように、感じられます。
承久の乱の後に41歳で島に流された後鳥羽上皇は 60歳で亡くなるまで、この地で暮らしました。
3歳で天皇に即位し、17歳で譲位し、 以降3代23年間に渡り上皇として院政を敷き 鎌倉幕府を倒そうと戦った京都政界の中心人物。
彼はまた、中世屈指にして史上有数の歌人でもあり 和歌所を設けて新古今和歌集を撰させるなど 文化の面でも大きな足跡を残しています。
武芸百般を修め、流鏑馬、狩猟、相撲、水泳を好む一方で、 有職故実に通じ、和歌、管弦、囲碁にも長じたスーパースター。
こういう人が、すべてを失った後の20年間に この地に暮らし、島の人たちと関わってきたということが この島の持つ風通しの良さとバイタリティに つながっているのでは、と思います。
たった3日間の滞在でしたが そこで吸収したことが自分の中で 欠くことのできない大事な部分になっている
そんな経験をしました。 またきっと行くことになるでしょう。
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