Log120

2021/10/03(日)

水無瀬を巡って（２）

水無瀬には、鎌倉初期に後鳥羽上皇の離宮がありました。

後鳥羽上皇（天皇）とは、3歳で天皇に即位し、
17歳で譲位し、以降3代23年間に渡り院政を敷き
鎌倉幕府を倒そうと、1221年に承久の乱を起こした
京都政界の中心人物として知られています。
この反乱に失敗し、41歳で隠岐の島に流された後鳥羽上皇は
60歳で亡くなるまで、隠岐で暮らしました。

彼は、中世屈指にして史上有数の歌人でもあり
和歌所を設けて新古今和歌集を撰させるなど
文化の面でも大きな足跡を残しています。
武芸百般を修め、流鏑馬、狩猟、相撲、水泳を好む一方で、
有職故実に通じ、和歌、管弦、囲碁にも長じたスーパースター。

そんな後鳥羽上皇は、譲位直後の1199年に、
水無瀬川と淀川の合流地付近、現在の水無瀬神社の地に
離宮を造営しました。1216年に洪水で倒壊し、
翌年に山上に新離宮を築いたとされています。

JR島本駅の西側では現在、土地区画整理事業が
行われていますが、ここで昨年10月に
水無瀬離宮の一部だった可能性がある池の跡が発掘されています。
http://www.shimamotocho.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/11/oyama-gensetsu-1omote.pdf

文献では、この辺りには後鳥羽上皇の離宮だけでなく、
上皇に近しい皇族・貴族が関係すると思われる
御所や庭園がいくつもあったとされているそうですが、
その仮説が最近の発掘調査で裏付けられつつあるようです。

これを受けて、日本庭園学会ではこの９月末に
水無瀬離宮を活用した地域づくりへの提言を提出したそうです。
なんともタイムリーな話です。
http://www.jgarden1992.jp/saijijyouhou.html?fbclid=IwAR1nVeXGLsTQunJnQD7WG7OMmCi_LaB8hdhA4SkFuVhdvt2z6jxNIe4KgUM

ちなみに来年放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、
承久の乱で後鳥羽上皇と争った北条義時が主人公なので
後鳥羽上皇に再びスポットが当たることになりそうです（つづく）。

2021/10/03(日)

水無瀬を巡って（１）

昨日のWalkin’About＠水無瀬には、
２０名の方にご参加いただきました。

この駅で初めて降りたという方々が多く、
水無瀬神宮や桜井驛跡、歴史文化資料館など
地域の歴史資源を見て回っておられましたが、
駅高架下の島本センターを素通りできなかった方、
山崎から歩いて来た方、上牧まで歩いた方、
実はたどり着きにくい淀川を目指した方、
スナックで佐世保出身のママの話を聞いて来た方、
などもおられました。

今回は島本町在住の方々にも参加いただき、
この町で暮らしていると、山が近く、水がきれいで
暮らしていてほっとするという実感も伺えました。

今回の再集合後の共有は、駅前の小さな広場に
やまねこハウスと長谷川書店から椅子を持ち出して実施。
これがとても楽しかったです。

2021/10/01(金)

地域資源から始まるローカルプロジェクト

次々回のうめきたTalkin’Aboutでは、
和田岬にある駄菓子屋「淡路屋」の伊藤由紀さんとともに、
兵庫区・長田区で「下町レトロに首っ丈の会」を発足し、「おかんアート」などの地域資源の発掘・発信に取り組んできた
山下さんに話題提供いただきます。

うめきたTalkin’About「地域資源から始まるローカルプロジェクト」

2021年10月29日（金）7pm～9pm
場所：大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室　
話題提供：山下香氏（建築・まちづくり事務所「状況設計室」代表／甲南女子大学文学部准教授／下町レトロに首っ丈の会）参加無料

　近年、ご当地ブーム、町おこし、地域ブランドに代表される地域活性化の試みにおいて、特徴・素材となるものを地域資源として定義し、活用する考え方が広まっています。地域資源には一般的には農林水産物、工芸品やその生産技術、観光資源などが含まれますが、地域をよく調べてみると、一見それとは分かりにくいけれど活用可能な資源と出会えるかも知れません。

　今回のTalkin’Aboutでは、神戸市兵庫区・長田区で「下町レトロに首っ丈の会」を発足し、「おかんアート」（高齢の婦人が日常生活の合間に趣味で創作する手芸作品）などの地域資源の発掘・発信に取り組んできた山下さんに話題提供いただきます。そこから多様な地域資源とその活かし方、育て方について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

＊今後のうめきたTalkin'About予定

　10/13(水) 「林業からまちづくりを考える」古川大輔氏（古川ちいきの総合研究所代表・『森ではたらく！ 27人の27の仕事』著者）
　10/29(金) 「地域資源から始まるローカルプロジェクト」山下香氏（建築・まちづくり事務所「状況設計室」代表／甲南女子大学文学部准教授／下町レトロに首っ丈の会）
　11/16(火)「街の構造から地域活性化を考える」鈴木文彦氏（株式会社大和総研）
　11/25(木) 「これからの郊外住宅地と住宅」岡絵理子氏（関西大学環境都市工学部建築学科教授）

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

　うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会　場】
　大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室
グランフロント大阪北館タワーC 713
　●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩８分
　＊北館１FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで７階にお上がりください。

【お問い合わせ】
　大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室　担当：山納 Tel 06-6205-2366

2021/09/30(木)

「事前復興」の重要性

一昨日のうめきたTalkin'About「『たたむ』時代の災害復興」では、
兵庫県立大学大学院・減災復興政策研究科の澤田雅浩先生に、
新潟中越地震（2004）、丹波市豪雨災害（2014）、
東日本大震災（2011）での事例についてご紹介いただきました。

新潟中越地震の復興の段階で、山古志地区では、
集落に残りたい人たちが残れるようにしたそうです。
一方、小千谷市東山地区では、移転先を用意し、
希望する世帯が移転できるようにしたそうです。

どちらの事業でも、復興事業に参加したのは
全世帯数の約半分だったそうです。
中山間地域での復興では、元通りにするのは難しく、
結果として、人口は減少することになる。

行政も住民も、そういう厳しい現状を認識しつつ、
どういう形で復興するのかベターなのかを、
時間をかけて話し合いながら進めていくことになりますが、
その時に、中間支援組織や専門家や地域以外の人々は、
どう関わっていくのかを、具体的にお話しいただきました。

「事前復興」という言葉があります。
これは、実際に災害が起きた時を想定して
復興の手順や復興後の将来像を共有することと、
災害が起こる前に、災害に強いまちにしておくことの両方を指すそうです。

実際に災害が起こると、生活を復旧する作業に追われ、
それが一段落した時に、将来のまちをつくる復興が始まる。
震災だけでなく、大雨による洪水や土砂災害が
あちこちで頻発している現状を思うと、
「事前復興」に取り組んでおくことが大事なことだと
あらためて感じました。

2021/09/29(水)

コモンカフェの店主募集について

さて、今日はコモンカフェの店主募集について
お知らせいたします。

現在コモンカフェの金曜昼に入っていただいている
「Transit Cafe」の金馬さんが、本業の旅行業が
徐々に忙しさを取り戻しつつあることから、
レギュラーを外れることになりました。

つきましては、金曜昼に
お店に入っていただける方を募集いたします。

条件としては、

■“有志による表現空間の共同維持活動”という趣旨に賛同いただける方
■営業時間は12:00～18:00。使用料は4,000円/日
■毎週お店を開けていただける方
■新型コロナ感染症拡大防止のための処置を適切に行っていただける方

となります。

ぜひ取り組んでみたい、という方がおられましたら、
info@talkin-about.com までご連絡ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

2021/09/25(土)

『たたむ』時代の災害復興

さて、リマインダー告知を。
9/28(火)には、これからの時代の災害復興について、
兵庫県立大学大学院の澤田先生のナビゲートのもとに
考えてみたいと思います。

うめきたTalkin’About「『たたむ』時代の災害復興」

2021年9月28日（火）7pm～9pm
場所：大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室　
話題提供：澤田雅浩氏（兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科准教授）
参加無料

　自然災害の被災地においては、災害によってそれまで地域が抱えてきた課題が顕在化することがあります。人口が増加する局面においては、余裕を持った災害復興が地域社会の生活環境向上に直結してきましたが、現在では、将来の人口や世帯構成をきちんと見積もった上で、将来の身の丈にあった復興を進めていくことが必要とされています。

　一方で、ボランティアなどの外部人材が地域と関わりを持つことで、地域が持っていた魅力の再発見や新たな交流が生み出されることもあります。壊れたものを元通りに直すだけでなく、生活を再建し、持続可能な地域づくりにつなげていく創造的なプロセスとして、災害復興をデザインすることも求められています。

　今回のTalkin’Aboutでは、2004年に発生した新潟県中越地震の被災地で、緊急対応から集落の復興に至るプロセスに関わって来られた澤田さんに話題提供いただき、そこから「たたみながら、より良い復興を進めていくための方法」について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

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うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会　場】
　大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室
グランフロント大阪北館タワーC 713
　●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩８分
　＊北館１FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで７階にお上がりください。

【お問い合わせ】
　大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室　担当：山納 Tel 06-6205-2366

2021/09/20(月)

六甲山の炭窯跡

神戸・摩耶山の程近くにある穂高湖から、
シェール道と呼ばれる登山道を西に進んでいくと
写真のような「炭窯跡」に出会います。

炭窯は石を組み上げて作られており、
山で切った木を窯の中に詰め、火を点け、
中を密閉にして蒸し焼きにし、炭を作ります。
ここから北には炭ヶ谷と呼ばれる谷があり、
看板こそありませんが、炭窯の跡がいくつも見られます。

六甲山での炭焼きは、江戸時代後期から昭和30年ごろまで
行われていました。最盛期は昭和初期だったようです。
季節は秋の終わりから木々が芽吹く春先までで、
朝早くから夜遅くまで窯につきっきりの作業だったそうです。

北六甲の村では、農地が少なかったため、
薪炭やマツタケ・シイタケなどを商うことで
暮らしを成り立たせてきたそうです。
炭は消費地であった神戸市外へ大量に売られ、
また近くの鉱山で精錬の燃料としても使われていました。

一方で、入会地である山林で薪炭材が伐採され続けたことで、
六甲山はほとんどが禿山になり、土砂災害が頻発するようになったことから、
神戸市では明治以降、砂防・治山工事や植林事業に取り組んできました。
昭和30年代になり、電気、ガスが普及したことで、
六甲山での炭作りは行われなくなりました。

今、シェール槍の頂上から眼下の山々を望むと、
青々とした木々が目に入ってきます。
これは何十年をかけて再生した山の姿なのでしょう。

ところで、薪炭材などで利用するために木を切ると、
切り株から二又、三又になって幹が伸びてきます。
「株立ち」と言いますが、こうした木が多い山は
は人の手が入っている里山だったと分かります。

左側の写真の「炭窯跡」の看板の
後ろに見えている木がそんな感じですね。

ということで、今朝はこの写真を撮りに、
シェール道を散策してきました。

2021/09/16(木)

Withコロナ時代のカフェ開業チャレンジ講座

さて、今日はクレオ大阪中央の講座情報を。
こちらでのカフェ開業講座には、１０年以上前から、
年２回お世話になっています。僕は初回に、
「カフェという場のつくり方」の内容を
３時間に凝縮してお話しています。対象は女性のみですが…
https://www.shisetsu-osaka.jp/shisetsu-nw/koza/detail.html?kozaId=50227

「Withコロナ時代のカフェ開業チャレンジ講座」

「起業したいけれど、何から始めればいいかわからない」というあなた。コロナ禍で飲食業を取り巻く環境が厳しい今、カフェ開業という夢を実現させるためにしっかりとプランを立てませんか？
コロナ禍でがんばるカフェや飲食業の事例も紹介します。カフェを始めたい方だけでなく、「なかなかうまくいかない」と悩む初心者オーナーさんもお待ちしています！

講座終了後には、クレオ大阪中央のレンタルスペース「チャレンジカフェ」運営者の選考会に参加できます。

受講料：16,000円

10/16(土)：カフェづくり入門/山納　洋（common cafeプロデューサー）
10/30(土)：事業計画を立てよう①/東　純子（大阪産業創造館中小企業診断士）
11/5(金)：顧客感動を生むコーヒー（実習あり）/田代珈琲株式会社コーヒーインストラクター
11/13(土)：事業計画を立てよう②/高橋　庸輔（日本政策金融公庫大阪創業支援センター）
11/27(土)：カフェオーナーの体験談/清水　すがた（一心茶房オーナー）、田中　久美子（Teastand Kuukumaオーナー）
12/4(土)："わたしのカフェ"プランニング発表会/高橋　庸輔（日本政策金融公庫大阪創業支援センター）

2021/09/14(火)

シェア、日替わり、短期…実例で見る柔軟な場の作り方

少し前になりますが、ソトコトオンラインに
２本目の記事を載せていただきました。

「カフェ経営のカタチはもっと自由でいい！シェア、日替わり、短期…実例で見る柔軟な場の作り方」
https://sotokoto-online.jp/work/10227

僕がこれまで関わってきた、Common Bar SINGLES、common cafe、
六甲山カフェ、ニューMASAと、そこにある考え方について
コンパクトに紹介いただいています。

2021/09/13(月)

Walkin’About @水無瀬

さて、告知するのを忘れていましたが、
10/2(土)には、島本町・水無瀬あたりを歩きます。

自分が行きたい場所を訪ねるまちあるき「Walkin’About @水無瀬」

開催日：2021年10月2日（土）
集合時間・場所　14:00　＠阪急京都線水無瀬駅改札
再集合時間・場所　16:00　同上　

　水無瀬川と淀川が合流する付近（現在の広瀬地区、東大寺地区）は水無瀬とよばれ、古くは東大寺の荘園でした。景色の美しさとたなびく霞で知られ、「万葉集」の時代から歌枕とされました。後鳥羽上皇はこの地をことのほか愛し、水無瀬離宮を造営しています。上皇が亡くなった後、離宮跡は上皇の御影堂である水無瀬宮となりました。新古今和歌集巻一春上の「見渡せば山もとかすむ水無瀬川夕べは秋となに思ひけむ」は後鳥羽上皇がこの地を詠んだものです。

　また、桜井地区は湊川の戦いに出陣する楠木正成が嫡子楠木正行と別れた「桜井の別れ」の地として太平記に登場しています。現在の島本町章は「嶋本」の文字を楠木氏の家紋である菊水に似るよう変形させたものです。また島本町は、豊臣秀吉と明智光秀が戦った山崎の戦いの古戦場としても知られています。

　島本町は７割近くが山岳・丘陵地となっており、南東の淀川沿いに小さく開けた低地に市街地が拓けています。ここは摂津国と山城国を結ぶ道の中で唯一山越えをせずに通れる場所であったことから、古くから朝廷と大宰府を結ぶ山陽道が通され、交通の要所となっていました。現在は東海道新幹線・東海道本線・名神高速道路のほか、阪急京都本線および国道171号線といった主要交通がここを通っています。また近くには桂川、宇治川、木津川の3河川が合流する地点があります。

　今回はこの街を、みなさんの視点で切り取っていただきます。

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“Walkin’About”は、参加者の方々に思い思いのコースをたどっていただく“まちあるき”です。
参加者の方々は、集合場所でエリアについての説明を受けたあと解散。約９０分後に再び集合いただき、それぞれの見聞や体験をシェアします。

【主催・お問い合わせ】大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室　
担当：山納　 Tel 06-6205-2366　http://www.toshimiryoku.jp

2021/09/13(月)

『団地について私が知っている２、３の事柄』

さて、リマインダー告知を。
9/16(木)夜には、京都・学芸出版社で
有原さんに団地のお話をうかがいます。

がくげいラボ×Talkin’About vol.5
山納洋×有原啓登『団地について私が知っている２、３の事柄』
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-5-210916/

有原さんは、団地に生まれ育ち、大学で建築設計を学び、
ゼネコンでの現場監督勤務を経て、現在は地方住宅供給公社に勤務されている方です。

昨年12月から今年3月にかけて『週刊日本の団地』と題し、
個人のSNSで53 ヶ所の団地を紹介されていました。
その話が分かりやすくて面白いので、ぜひ多くの方に聞いて
いただきたく、今回お呼びしました。

都市計画やまちづくりの本についても造詣が深い方なので、
そのあたりもお話も伺ってみたいと思います。

＊vol.1～3の動画がこちらで公開されています。よろしければご覧ください。
　https://book.gakugei-pub.co.jp/plus/movie-portal/

2021/09/11(土)

広場とまちづくり

9/22(水)の夕方には、うめきた２期エリアの西側にある
「うめきた外庭SQUARE」で、広場とまちづくりについて話します。
「場づくり」「つながり」といったキーワードが見えますが、
“都市の広場空間にはどんな可能性があるか？”
という幅広な問いの立て方をしようと思っています。
後半は参加者同士でのアイデア出しと交流会なので、
Talkin’Aboutのようになるはずです。
https://sotoniwa-uk.com/club/club-1080/

「外庭パーク・トライ！～広場を活用したワーカーズコミュニティと地域のコラボを考える～」

芝生のある広場だからできる楽しみを一緒に考えませんか？
職場を超えてつながる、新しい仲間との新たな楽しみをここから始めましょう！

■日時/内容
　〇2021年9月22日（水）18:30〜20:30
　　オフィス街の広場でつながる～オフィスワーカーと地域との場づくりを考える～
　　ゲスト：山納洋さん（大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室長）

　〇2021年9月29日（土）19:00〜20:00
　　アイデア共有会

■場所(両日)
　うめきた外庭SQUARE

■参加費
　無料

■定員
　30名程度（先着順、要申込）

■お申込み
　下記URLよりお申し込み又は現地スタッフにお尋ねください。
　https://forms.gle/XCosgdgnRCxVPnz99

■お問い合わせ
　https://sotoniwa-uk.com/cotact/

本日のスイスク「水辺のまちづくり」にお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。
天候にも恵まれ、気持ちのいい時間を過ごすことができました。

2021/09/10(金)

「再チャレンジできる町」のデザイン

9/7(火)のうめきたTalkin'About「排除しない、持続可能なまちづくり」には、
46名もの方にお集まりいただきました。
釜ヶ崎に関心を寄せておられる方は多いんですね～

関西学院大学の白波瀬先生からは、
釜ヶ崎はどういうまちだったのか、現在どうなっているのか、
現在進んでいる西成特区構想と、あいりん総合センターの建替え、
そしてこのまちの将来展望について話題提供いただきました。

今回は、お一人３分まででご意見や質問をいただき、
最後にまとめて白波瀬先生にコメントいただく形を取りました。
現場を持って活動されている方、見識の広い方が多く、
もちろん議論は尽くせていないのですが、
釜ヶ崎の現状についてどんな議論がなされるべきかが
浮き彫りになったように思います。

釜ヶ崎は第二次大戦後、簡易宿所が建ち並ぶ地域として復興し、
高度成長期には大阪万博建設と、地下鉄や道路などの
都市基盤整備を末端で担う単身日雇労働者の
寄せ場として成長していった町です。
そこで暮らしていたのは、地元の人ではなく、
様々な事情で流れ流れてこの町にやって来た人たちでした。

バブルが弾けた後、そして90年代後半に
公共事業が大幅に削減された頃に、建設の仕事がなくなり、
多くの日雇い労働者がホームレスに転落しました。
かつて労働者が泊まっていた簡易宿所（ドヤ）の多くは、
月貸しのアパートに商売替えをし、生活保護を受けて
暮らす人たちがそこに暮らすようになりました。

また一部の簡易宿所は、外国人や国内旅行者向けに
宿泊事業を展開するようになりました。
ここ数年は、インバウンドの急増によりその動きが加速し、
外国の資本がドヤを買い、旅行客向けのホテルに変える、
という動きも起こってきています。

こうした釜ヶ崎のあり方を抜本的に見直し、
西成区、ひいては大阪市を活性化させていこう、
という動きが、橋下市政の時にスタートします。
この動きはトップダウン型のように思われていますが、
実際には釜ヶ崎で多くの実績をもつ団体が連携して
ボトムアップ型の取組として進められているそうです。

この西成特区構想の中から、「あいりん総合センター」の
建替えプロジェクトが起こりました。
JR・南海新今宮駅の南東に建つセンターの建物には
もともと職業安定所と社会医療センター附属病院、
市営住宅が合築されていましたが、病院と住宅はすでに、
南側にあった小学校跡地に新築移転されています。

センターの跡地には、労働エリアと、住民の福利・
にぎわいエリアの設置がイメージされています。
労働エリアとしては、現在南海電鉄の高架下に
一時移転している職業安定所とともに、
職業訓練や技能講習などの機能も検討されているようです。

住民の福利・にぎわいエリアについては、
まだイメージが具体化していないのだそうです。
もともとの地元の人たちがおらず、よそからの人が
一時的に滞在する状態で何十年も続いてきた町なので、
どんな住民のどんなニーズを満たす場所にするのかを
デザインする作業は、さぞ大変なことでしょう。

豊かな住民が暮らす町にし過ぎると、
そこに暮らせなくなる人たちを生み出すことになる。
かといって、今のままがいいわけではない。
そういうジレンマとともに、まちづくりが進められている
ということが、白波瀬先生のお話からよく理解できました。

2021/09/08(水)

林業からまちづくりを考える

さて、昨日のTalkin'Aboutを振り返る前に、次々回の告知を。
10/13(水)には、今年4月に奈良県・川上村を訪れたご縁から
ご紹介いただいた、古川大輔さんに、日本の林業について
話題提供いただきます。

＊古川さんは、2013年にstudio:Lの山崎亮さんと、こんな本を出されています。

『森ではたらく！ 27人の27の仕事』古川大輔・山崎亮編著
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-book/9784761513399/

うめきたTalkin’About「林業からまちづくりを考える」

2021年10月13日（水）7pm～9pm
場所：大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室　
話題提供：古川大輔氏（古川ちいきの総合研究所代表・『森ではたらく！ 27人の27の仕事』著者）
参加無料

　日本の国土の３分の２が森林であることは、よく知られています。ですが山林について詳しいイメージを持つ人は、多くはないのではないでしょうか。日本の山村地域には、戦後の拡大造林地だけでなく、室町時代から人が手を入れてきた老舗の優良産地、ブナなどの広葉樹が美しく広がる天然林、製紙会社へのチップ利用をメインに約３０年の皆伐と更新を繰り広げる広葉樹の森、木材流通と品質改善の結果として流通ブランドを築いたヒノキのある地域、農山村の里山の美観を生み出してきた雑木林の森、源流や水源を守ってきた地域の森、床柱の生産などに向けた工芸的な林業地域としての森林など、さまざまな形があります。

　また、林業における仕事の形も多岐にわたっています。森林管理や木材生産といった“狭義の林業”だけでなく、観光・健康・福祉・農業・飲食などの事業と掛け合わせ、自由自在になりわいを生み出している人たちが、山村地域には数多く存在しています。

　今回のTalkin’Aboutでは、学生時代に地域づくりインターン事業で奈良県・川上村で林業の仕事に携わったことを機に、全国の山村で林業を体験し、現在は森林再生・地域再生コンサルタントをされている古川さんに話題提供いただき、そこから「林業を起点としたまちづくりの可能性」について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会　場】
　大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室
グランフロント大阪北館タワーC 713
　●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩８分
　＊北館１FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで７階にお上がりください。

【お問い合わせ】
　大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室　担当：山納 Tel 06-6205-2366

2021/09/06(月)

「村を育てる」公演、ぶじ終了！

9/4(土)、5(日)に開催された、豊岡市民プラザ主催の
市民演劇プロジェクト公演「村を育てる」は、
無事終了いたしました。

今回の作品で高橋恵さんが描いたのは、
但東町出身の教育者・東井義雄さんです。
東井さんは、谷あいの小さな農村で
綴り方教育に力を入れ、その実践を通じて、
生活の貧しさゆえに心まで貧しくなってしまっていた
子どもたちや大人たちに、教育と生きがいを与えた方です。
https://toui-yoshio.org/hana

舞台は昭和40年頃。小学校の通信簿の改革についての
保護者説明会での教師と保護者の議論の形をとった会話劇です。
実はセリフが多く、役者には要求の多いお芝居です。

17名の出演者のうち、6名は関西小劇場の役者さん、
11名は豊岡近郊在住の市民の方々です。
南河内万歳一座の内藤さんが、2010年から
豊岡の市民演劇に関わり、みなさんを育てて来られたことで、
2週間の稽古で作られたとは思えない成果になっていました。

OMS戯曲賞の受賞作家が、豊岡をリサーチし、
豊岡の歴史やゆかりある人物を
テーマに作品を書き下ろし、内藤さんの演出で
上演するという企画は、来年度以降も続きます。
どうぞご期待ください。

右の写真は、内藤さん、高橋さんと、
作品をご覧いただいた平田オリザさん。
今年は残念ながら、豊岡演劇祭は中止となりましたが、
来年度以降は連携して、豊岡を演劇で盛り上げたいと思います。

そしてひとつ告知を。

NHKラジオ第1「関西ラジオワイド」の番組中の
「関西街角再発見」に、9月9日(木)に出ます。
放送時刻は午後4時30分～50分頃の予定です。

今回は、豊岡を紹介します。
先週書いていた、豊岡の杞柳やカバンの産業の話をします。
お時間とご興味がありましたら、お聴きください。

2021/09/02(金)

豊岡のカバン産業

明治の半ばになり、柳行李は特に軍需品として需要を増やし、
大正時代になるとアメリカへの籠の輸出が好調となり、
また「大正バスケット」と呼ばれる旅行カバンが大流行しました。

ですが、第一次大戦後の不況期には杞柳製品の製造が落ち込み、
また円山川改修工事の完成により栽培地である湿地が失われたことで、
杞柳の生産も半減し、他府県の原料に頼るようになりました。

この時期に、豊岡では「ファイバー鞄」が登場します。
これは、それまでコリヤナギで作っていた錠前付きの籠カバンを
木綿やパルプの繊維を塩化亜鉛で角質に硬化させた
堅紙で作ったもので、耐久性に優れていたことから、
昭和６、７年にはカバンの主流を占めるようになりました。

全国的にはその後、杞柳の栽培や杞柳製品の製造は
廃れていくことになるのですが、豊岡はその後
ビニールやナイロン素材の開発の波に乗り、
一時期は全国シェアの80％を占める
カバンの中核的産地となりました。

柳行李の細工が農家の副業として発展した、
と先に書きましたが、そこから発展したカバン産業も、
メーカーや問屋の下請業という要素を持っていました。

1960年代後半から70年代にかけて、
「マジソンスクエアガーデン」のスポーツバッグが
2000万本もの爆発的ヒットとなりました。
販売元は大阪・天王寺で創業し、現在も
スーツケースや旅行バッグを手掛ける「エース」ですが、
その製造を主に担っていたのは豊岡の製造業者です。
現在でも、吉田カバンの「PORTER」ブランドの製品の多くは
豊岡の工房で作られています。いわゆるOEMです。

かつての豊岡では、製造業者が商品を企画し、
産地問屋が販売の機能を担っていたのですが、
ある時期から問屋は自らカバンの企画を始め、
製造業者は下請けのポジションに回りました。
1980年代半ばに円高が進んだ時点で、問屋は工場を国内外に設け、
産地内メーカーからの取扱いを減らしました。

産地内メーカーからなる兵庫県鞄工業組合ではその後、
いわゆる「脱下請け」への道を模索します。
生産工程の合理化、IT化、新製品の開発などに取り組み、
2006年に「豊岡鞄」を地域団体商標制度に申請し、
製品の地域ブランド化を図っています。
また2005年には、宵田橋商店街と協力し、
「カバンストリート」を発足させています。

豊岡鞄のショップは、旧豊岡市街のほか、
城崎温泉でも数多く見かけます。
相手先ブランドの要求に耐え得る製品を作り続けてきた
豊岡のメーカーは今、ブランド力をさらに強化し、
観光産業と連携することで、さらなる発展の道を探っているようです（おわり）。

＊写真は玄武洞ミュージアムに展示してあったファイバー鞄、
　そして豊岡駅の改札前に飾ってある豊岡鞄の製品です。

2021/09/01(水)

豊岡の都市構造

山陰鉄道が開通し、豊岡駅ができたのは明治42年（1909）。
それまでの豊岡の街の中心は、円山川の近くにありました。
円山川は今よりも蛇行していて、今の大開通より北側は
低湿の水田地帯で水はけが悪く、多量の盛土と排水をしなければ
市街地化することが困難な土地でした。

大正7年（1919）に豊岡町長となった由利三左衛門は
助役とした伊地智三郎とともに、耕地整理法という、
本来は農地改良を目的とした法律を用いて、
豊岡の市街地を整備する計画をまとめました、
また伊地智三郎は、円山川の氾濫被害を解消すべく、
大正6年（1917）に治水期成同盟会を結成し、
改修工事の決議を諮り、実現させました。

これらの事業が進んでいる中、大正14年（1925）5月23日に、
円山川河口を震源とする大地震が起こりました。
その後起こった火災により、豊岡町の密集市街地は
焼け野原となりました。そのことで、
道路拡幅のために家屋を移転する必要がなくなった一方で、
すでに拡幅が完成していた道路は、焼け出された住民の
避難小屋としてしばらく利用されていたそうです。

載せている画像は、昭和7年（1932）の豊岡町の中心部です。
豊岡駅から円山川に向かって、大開通と寿通の
２本の広幅員道路が通され、蛇行していた円山川は
ゆるやかなカーブを描いて流れるように改修されつつ、
旧河道が三日月状に残されているのが見えます。

そして写真は、大開通で見かけた、
昭和の初めに建てられた頃の姿を今に留めている商店です。

全国的な特産物となった豊岡の柳行李は、
円山川からではなく、豊岡駅から出荷されるようになりました。
豊岡駅が３線のホームしかない割に鉄道敷地が広いのは
かつてここが出荷基地だった時代の名残りなのだそうです（つづく）。

2021/08/31(火)

豊岡の杞柳産業

さて、せっかく豊岡に通っているので、豊岡の話を。

豊岡の宵田橋のそばで「但馬銘菓　柳ごうり最中」
と書かれた看板を見かけました。買ってみると、
表面に柳行李を模した編み目模様が入っていました。

柳行李というのは、コリヤナギで編んだ箱形の入れ物です。
家の中で衣服を保管したり、旅行や引っ越しの時に
荷物を入れて運搬するのに使われていました。

豊岡ではかつて、円山川が頻繁に氾濫を起こし、
米の収穫が安定しませんでした。一方で氾濫原には
コリヤナギが自生していました、そこで家内工業として
かご作りが行われていましたが、江戸時代には
京極藩の保護・奨励により、豊岡の柳行李は
全国的に有名になりました。

明治に入り、豊岡の行李柳は一時的に廃れましたが、
その後工芸品や旅行用カバン、軍用弁当箱などの
需要が生まれ、杞柳（コリヤナギ）の栽培や細工が
農家の副業として大いに広がりました。
大正期には、田を耕して米を作るよりも儲かったそうです（つづく）。

2021/08/31(火)

「子連れMBA」の活動

greenz.jpと大阪ガスが運営するWEBマガジン
「マイプロSHOWCASE関西編」に、新たな記事がアップされました。

子育てで得た視点で当たり前を変える！「子連れMBA」が培ってきた、仲間と出会い、学び、行動しながら“自分らしく生きる・働く”メソッド
https://greenz.jp/2021/08/30/kodure-mba/

子連れMBAでは、主に平日の昼間に、
起業や経営・経済についての勉強会を、
大学教授や実務家の講師を招いて開催しておられます。

活動のスタートは、2015年。代表の赤坂美保さんが
２人目の子どもを出産後の育休中のことです。
運営は、勉強会の参加者がボランティアで行っておられます。

コロナ禍以降には、オンラインでの開催に移行されました。
またそのタイミングで、学ぶだけでなく、出会いを通じて、
参加者同士が刺激を受け合い、そこから、
やりたいことにチャレンジできる環境を整えたそうです。

　自分の価値観に基づいて行動できる人を育て、
　子育てで得た視点で、これまでの社会の当たり前を
　変えていくこと。

赤坂さんたちの活動は、まだまだ進化していきそうです。

2021/08/30(月)

村を育てる

今日は豊岡市民プラザが主催する
「市民演劇プロジェクト」の記者発表に出席しました。

同プロジェクトでは2016年から、
南河内万歳一座の内藤裕敬さんを招聘して、
関西小劇場の俳優と市民演劇とのコラボレーションにより
内藤さんの作品を上演してきましたが、

今年度からは、OMS戯曲賞の受賞作家が、
豊岡をリサーチし、豊岡の歴史やゆかりある人物を
テーマに作品を書き下ろし、内藤さんの演出で
上演するという新企画となっています。

その第１弾となる今回の作品は、
虚空旅団・高橋恵さんによる『村を育てる』。
東洋のペスタロッチと称された但東の教師・東井義雄さんの
子どもたちの可能性を引き出す教育の考えを伝える作品です。
舞台は昭和40年。小学校の通信簿の改革についての
保護者説明会での教師と保護者の議論の形をとった会話劇です。

今晩の稽古も覗かせていただきましたが、
とても面白い作品に仕上がりそうです。

豊岡演劇祭が中止となる中で、市民演劇だったことから、
この作品は上演されることになりました。
ただし、緊急事態宣言下での人の移動を制限するために、
但馬地方在住の方しかご覧いただけません。

近い将来に、この書き込みを読んだ方にも
ご覧いただける機会があることを願っています。

2021/08/29(日)

八尾・安中町にて（２）

JR八尾駅から東に１ｋｍほど行った安中町の外れで、
DONG AN（ドンアン）というベトナム料理屋に出会いました。
https://tabelog.com/osaka/A2707/A270705/27061740/

界隈はかつて八尾座と呼ばれた地域で、
街道筋に沿って建ち並ぶ商店はかなり寂れていますが、
このお店以外にもベトナム雑貨店が開業準備をしていて
ベトナム人の居留地が形成されていると分かります。

DONG ANは、ご夫婦と息子さんの３人で営んでおられます。
息子さんが流暢な日本語で、またお客さんに対する
気遣いが上手なので、とても居心地が良く、
またお母さんの作る料理が絶品でした。

牛肉ビーフンをいただき、食後にベトナムコーヒーを
飲んでいた時に、ご主人が奥から出てこられました。
話好きな性格のようで、気軽に話しかけてこられたので、
お店のことを少し伺ってみました。

ご主人が日本に来られたのは、1983年のこと。
ボートピープルとして日本に渡ってこられ、
まず長崎県大村市のセンターに、
そこから姫路市の定住促進センターに移り、
日本語を教わってから、日本の企業で仕事を得ました。
そして日本で奥さんと出会い、結婚。
息子さんが生まれたのは1996年で、
2006年に奥さんがここでお店を始めました。

ご主人がお店に合流したのは、会社を定年退職した２年前で
今は家族３人でお店に立っておられます。

界隈にはベトナム人が３千人ほど暮らしておられ
多くは技能実習生として働いているそうです。
お客さんはベトナム人と日本人が半々ぐらいだそう。

近所の小学生が訪ねてきた時の絵日記が壁に飾られていて、
地域の日本の人たちにも愛されているお店だと分かります。
僕が行った時には女子学生が２人来ていましたが、
一人はベトナム人、その友人はキルギスの人でした。
ご主人や息子さんは彼女たちにも屈託なく話しかけ、
お店は暖かい雰囲気に包まれていました。

DONG ANには、今後時々足を運ぼうと思っています。

他にもいくらかあるのですが、
長くなるので、八尾編はこれぐらいに（おわり）。

2021/08/29(日)

八尾・安中町にて（１）

昨日のWalkin'About＠近鉄八尾には、５名の方が参加。
駅周辺を時計回りに歩いた方、駅南の商店街とお寺に行った方、
八尾南駅で降りて八尾空港を見てから来た方、
北側の萱振町まで行った方、八尾高校時代の記憶をたどって歩いた方、
ラーメン屋で並んで時間を使ってしまった方、などがおられました。

僕は朝11時に、JR八尾駅をスタート。
駅そばの「安中新田会所跡旧植田家住宅」へ。
ここは、宝永元年（1704）の大和川付替えによって
開発された「安中新田」の会所が植田家の住宅として
継承・保存されてきたところです。
kyu-uedakejutaku.jp

安中新田は、大和川の河川跡として生まれた細長い土地で、
水はけが良く稲作には不向きだったことから、木綿が栽培されました。
館内に展示されている『安中新田分間絵図』を見ると、
中央を流れる長瀬川に対して直角に、短冊状に
綿作地が取られていることが分かります。

いま、長瀬川に沿って歩いてみると、
左岸の方には近鉄大阪線が通っていることもあり、
土地所有がいくらか集約されているように見えますが、
右岸側はミニ開発的に住宅が建ち並んでいます。
ここは戦前までは宅地化されていないので、
綿作地時代に分筆された土地所有のまま
今に至っているのではと。

植田家住宅には、手紡ぎの糸車が展示されています。
綿花から糸を紡ぐ工程までをここでは取り仕切ってきたようですが、
明治29年に綿花輸入関税が免除され、中国・インドからの
輸入綿が無関税となったことで、国内の機械紡績業は
発展しましたが、綿作と農家の副業による
綿糸・綿織物産業は、衰退の道をたどりました。

そのため地域の農家は苦境に陥ったわけですが、
その穴を埋めるように、主に大阪市内から、
撚糸、ブラシ毛植、貝ボタン製造、マッチ箱張りなどの
農家の副業に依存する軽工業が進出してきました。

こういうストーリによって、八尾はこの後に、
ものづくりの町として発展していったのですが、
その原点を、ここで知ることができました（つづく）。

2021/08/28(土)

組織を変えるためのストレスチェック

昨日のうめきたTalkin'About「個人・職場・組織から考えるメンタルヘルス」
には、22名の方にお集まりいただきました。
この問題に関心ある方、そして現在職場において
ストレスを抱えておられる方が少なからずおられる
ということが、みなさんの発言からもよく分かりました。

医師・医学博士であり、一般社団法人気道疾患研究会の
代表理事をされている山本一道さんは、
かつてはスペインやスイスで外科医をされていました。
そこで燃え尽き症候群（Burnout syndrome）を患い、
仕事を辞めた後に、自分がどういう状態になっているのかを
本を読んだり、当事者が登場するテレビ番組を見たりしながら
探っていきました。

燃え尽き症候群とは、平たくいうと、
「仕事を通じてヘトヘトの状態になる」ことで、
ヨーロッパでは10年ほど前から大きく問題視され、
社会的な認知は高まっているそうです。
対して日本では、個人の弱さの問題とみなされ、
組織が環境自体の改善に取り組むことは少ないようです。

山本さんは、宝塚市からの補助金を受けて
オンラインストレスチェックシステムを開発しました。
このシステムを使って従業員の回答を分析すると、
問題が個人にあるのか、組織にあるのかが分かるそうです。

これを多くの組織の環境改善につなげたい、というのが山本さんの願いですが、
「組織に非がある」との結果を示す可能性があるシステムを
組織に採用してもらうところに、困難があるようです。
この壁を越える道筋はどこにあるのか、僕も考え続けててみたいと思っていますが、
いいアイデアがありましたらお寄せください！

＊山本一道さんのnoteはこちらです。興味ありましたらご覧ください。
　https://note.com/kazyamamoto2/
　

2021/08/28(土)

i.k.coffee in ニューMASA

中崎町の喫茶「ニューMASA」にアルバイトが入りました。
大阪市内にある大学の２回生の井上光輝君といいます。

井上君は、コーヒー豆の自家焙煎をしていて、
「i.k.coffee」という名前でネット販売しています。
手鍋で焙煎し、焙煎後１週間以内の新鮮な豆だけを販売しています。
https://ikcoffee.jp/#/

ニューMASAでは、彼が焙煎した豆で淹れたコーヒーを
「学生が作る苦くないブラックコーヒー」という
キャッチフレーズで出しています。
彼がお店にいるのは、土曜か日曜の昼以降で、
今日8/28(土)には午後1時から5時までいるそうです。
よろしければ、お立ち寄りください。

＊「ソトコトオンライン」に、ニューMASAと
　六甲山カフェの話を紹介いただきました。
　https://sotokoto-online.jp/local/10058

2021/08/26(木)

Walkin’About＠近鉄八尾

近鉄八尾駅前の商業施設「リノアス」の８階にある「みせるばやお」は、
ものづくり体験ワークショップを通じて
地域の中小企業が子どもたちにものづくりの魅力を伝える場です。
https://miseruba-yao.jp/

その「みせるばやお」の一角では現在、
「KISSA ZEROICHI」が営業しています。
https://kissazeroichi.com/

店主の武内春樹さんは、八尾あきんど起業塾に参加。
専門家によるメンタリングを受け、
昨年６月にここで喫茶店を開業されました。
そしてこの９月からは、河内山本駅から北に行った
住宅街の中に、独立店舗を開業されます。
八尾あきんど起業塾では、彼が巣立った後の
店舗スペースで、新たな起業家を募られるようです。

さて、リマインダー告知を。
あさって28日（土）は、Walkin’About＠近鉄八尾です。
この日には、[KISSA ZEROICHI]はまだ「みせるばやお」にあります。
僕はまた、ハニーカフェコンレーチェを頂きに寄ろうかと。

自分が行きたい場所を訪ねるまちあるき「Walkin’About @近鉄八尾」

　開催日：2021年8月28日（土）
　集合時間・場所　14:00　＠近鉄八尾駅中央改札前
　再集合時間・場所　16:00　同上　

　八尾の地に人々が住み始めたのは、旧石器時代。旧大和川の水運と陸運の両方を備え、難波津と大和を結ぶ交通の要衝の地であったことで栄え、飛鳥時代には、ここを拠点とした物部守屋と蘇我馬子の合戦が起こっています。
　戦国時代から江戸時代初期にかけて、この一帯は、たびたび合戦が繰り広げられる場所でした。初期に久宝寺や萱振で寺院を中心に寺内町・環濠集落が形成され、時の権力に対抗する勢力の拠点となりました。江戸時代初期には浄土真宗の宗派対立を発端として八尾寺内町が創設され、現在の八尾市発展の基となっています。
　江戸時代中期には大和川の付け替えにより、度々水害に悩まされていた状況が改善され、川床跡の砂地では木綿栽培がおこなわれました。大坂という消費地が近かったことで、商品作物としての木綿の栽培や農村工業としての紡績が盛んになり、全国でも有数の裕福な農村となりました。

　明治以降も綿糸生産で繁栄しましたが、外国産の安い綿花が輸入されるようになったことで、八尾の綿花栽培は大正末期までに急速に衰えていきました。その後は綿を生産していた農家や工場がブラシ生産などの地場産業に活路を見出していきました。戦後には田園は住宅地となり、また金属・機械・電気機械器具を中心とした中小企業の集積も進んでいきました。一方で綿業の副産物として綿種油の生産も盛んであり、現在も長瀬川沿い付近には油脂関連の企業が立地しています。

　今回はこの街を、みなさんの視点で切り取っていただきます。

✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪

　“Walkin’About”は、参加者の方々に思い思いのコースをたどっていただく“まちあるき”です。参加者の方々は、集合場所でエリアについての説明を受けたあと解散。約９０分後に再び集合いただき、それぞれの見聞や体験をシェアします。

【主催・お問い合わせ】大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室　
担当：山納　 Tel 06-6205-2366　http://www.toshimiryoku.jp

2021/08/24(火)

9/28(火) うめきたTalkin'About「『たたむ』時代の災害復興」

9/28(火)には、これからの時代の災害復興について、
兵庫県立大学大学院の澤田先生のナビゲートのもとに
考えてみたいと思います。

うめきたTalkin’About「『たたむ』時代の災害復興」

2021年9月28日（火）7pm～9pm
場所：大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室　
話題提供：澤田雅浩氏（兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科准教授）
参加無料

　自然災害の被災地においては、災害によってそれまで地域が抱えてきた課題が顕在化することがあります。人口が増加する局面においては、余裕を持った災害復興が地域社会の生活環境向上に直結してきましたが、現在では、将来の人口や世帯構成をきちんと見積もった上で、将来の身の丈にあった復興を進めていくことが必要とされています。

　一方で、ボランティアなどの外部人材が地域と関わりを持つことで、地域が持っていた魅力の再発見や新たな交流が生み出されることもあります。壊れたものを元通りに直すだけでなく、生活を再建し、持続可能な地域づくりにつなげていく創造的なプロセスとして、災害復興をデザインすることも求められています。

　今回のTalkin’Aboutでは、2004年に発生した新潟県中越地震の被災地で、緊急対応から集落の復興に至るプロセスに関わって来られた澤田さんに話題提供いただき、そこから「たたみながら、より良い復興を進めていくための方法」について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会　場】
　大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室
グランフロント大阪北館タワーC 713
　●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩８分
　＊北館１FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで７階にお上がりください。

【お問い合わせ】
　大阪ガス（株）NWカンパニー　都市魅力研究室　担当：山納 Tel 06-6205-2366

2021/08/23(月)

マイプロSHOWCASE関西編の新規記事

greenz.jpと大阪ガスが運営するWEBマガジン
「マイプロSHOWCASE関西編」に、記事が２本アップされています。

まずは「どうしたの？」と声をかけよう。「NPO法人ゲートキーパー支援センター」に教わる、身近な人の自殺を防ぐ4つのステップ。
https://greenz.jp/2021/06/30/gatekeeper_npo/

尼崎市に拠点を置くNPO法人「ゲートキーパー支援センター」の
理事長・竹内志津香さんに、自殺の危険を示すサインに
気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげる、
ゲートキーパーのお話をうかがっています。

できない理由は”資源”になる！？障がいのある人がつくる鹿肉ドッグフード「TASHIKA」が、小さなまちで “ないと困る存在”になるまで。
https://greenz.jp/2021/07/27/cambio/

兵庫県多可町を拠点に、障がい者就労施設を立ち上げ、
駆除された鹿の肉を使ったドッグフードを製造販売している
NPO法人「cambio（カンビオ）」の代表・後藤高広さんのお話です。

僕は毎回取材に同行しているのですが、
直接お話を伺うと、大いに刺激を受けます。

地域の課題に「自分ごと」として取り組む
竹内さんや後藤さんは、地域にとって貴重な存在です。
こういう方々が増えていくことを期待しつつ、
紹介を続けていきたいと思います。

2021/08/22(日)

塩看板

塩業の歴史を調べているうちに欲しくなり、
「塩」看板をヤフオクで落札してみました。

この看板は、かつて日本で塩が専売制だった時代に
認可を受けて塩を商っていたお店に架かっていたものです。
「たばこ」や「仁丹」「アース渦巻」などとともに
ホーロー看板マニアの収集アイテムになっているようです。
ちなみに落札額は2200円でした。

日本では1905年（明治38年）に、塩の専売制度を実施しました。
主な目的は日露戦争の戦費調達で、実施直後には塩価が
急激に高騰し、そのため廃止論議が繰り返されたようです。
そこから製塩技術の改良や価格の低廉化を図り、
安定して国民に供給することに主眼に移していきました。

海外には岩塩が採れる国や、降雨量が少なく、
天日乾燥で塩が作れる国がありますが、
日本はそうではなく、かつては藻塩を焼いたり、
人力で砂浜に海水をまいたり（揚浜式塩田）、
塩の干満差を利用して海水を乾かしたり（入浜式塩田）と
労働集約的に塩を作ってきました。当然割高になります。

公益専売へと方向転換した後には、政府は
全国の主要産地に技師を派遣し、塩の増収や品質改善、
コスト削減などの製塩指導を実施するとともに、
採算性の低い塩田をリストラしてきました。
流下式塩田により製塩の効率が上がり、さらに
イオン膜交換法により大規模な塩田を使わずに
塩が作れるようになった後、1997年（平成9年）に
塩専売制度は廃止されています。

専売制廃止後、今度は全国で、海水を直接煮詰めたり、
天日乾燥による自然海塩が作られるようになりました。
ケミカルな工程で作られた塩に飽き足らない豊かな消費者が
この動きを支えています。大量生産の方でも、
例えば三井物産はオーストラリアのシャークベイで
こんな風に天日塩を作っていたりします。
https://www.mitsui.com/jp/ja/innovation/business/salt/index.html

国内に資源があり、それにまつわる産業も昔からある。
ただしグローバルに見ると価格競争力は持ちにくい。
そんな商品を、政府は、民間は、どう取り扱っているのか。

「塩」というものはなかなか深いなぁと
この看板を眺めながら思うわけです。

2021/08/21(土)

釜ヶ崎の再開発とジェントリフィケーション

釜ヶ崎には、若い頃から時々足を運んでいます。

屋台でその日稼いだ鳶のおっちゃんにおごってもらったり、
別のおっちゃんに「クスリないか」と聞かれたり、
ビール１本とアテだけで４千円要求されたりと
行くたびに想定外のことが起きる街でした。

JR新今宮駅の南側にあるあいりん総合センターに行くと、
早朝に仕事の手配をしている風景に出会ったり、
センターの建物内で寝泊まりしている人たちがいたり、
仕事にアブレたおっちゃんたちが吞んでいたり、
賭けごとをしたりしていました。25年以上前の話です。

その総合センターは、西成特区構想に端を発する
まちづくりの動きの中で、現地建替えが決まっています。

労働福祉センター機能は現在、南海高架下に仮移設され、
大阪社会医療センター附属病院と市営住宅は
南側の萩之茶屋小学校跡地に移転しており、
今後建物は撤去され、新たな労働施設とともに
福祉施設とにぎわい施設が設けられる予定です。
工事は現在ストップしているようですが…
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210203-OYT1T50091/

釜ヶ崎には、高度経済成長期からバブル期にかけて
建設業に従事する単身男性が急増しましたが、
バブル崩壊以降はホームレス問題が深刻化、
またまちで暮らす人々の高齢化が進み、
近年は生活保護受給者向けのアパートが増えています。

一方で日雇い労働者向けの簡易宿所がゲストハウス化し、
外国人や国内の旅行者が集まるまちになっています。
（コロナ禍のために今はだいぶ少ないですが）

衛生、環境、治安、経済、福祉、教育など、
この地域に山積しているさまざまな課題を解決し、
あわせて新たな住民を呼び込むことが
この再開発では期待されていますが、一方、その結果として
ジェントリフィケーションを誘発するのでは
との懸念を、多くの人たちが共有しておられます。

このあたりの詳しい話は、9/7(火)のTalkin'Aboutで
白波瀬さんからお伺いする予定ですが、
8/25(水)の内田奈芳美さんとのセッションでも、
僕の方からいくらか触れてみたいと思っています。

がくげいラボ×Talkin’About vol.4
山納洋×内田奈芳美『日本型ジェントリフィケーションを考える』
2021年8月25日（水）7:00pm～8:30pm
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-4-210825/

うめきたTalkin’About「排除しない、持続可能なまちづくりとは？」
2021年9月7日（火）7pm～9pm
場所：大阪ガス（株）エネルギー・文化研究所　都市魅力研究室　
話題提供：白波瀬達也氏（関西学院大学人間福祉学部准教授）
https://www.toshimiryoku.jp/1296974_11631.html

2021/08/20(金)

がくげいラボ×Talkin'About

8/25(水)開催のがくげいラボ×Talkin'Aboutは、
新型コロナウイルス感染状況を鑑みて、
オンラインのみの開催に変更となりました。

内田さんと初めてリアルでお会いするのを
楽しみにしていたのですが、残念…

今回のテーマは「日本型ジェントリフィケーション」。
海外に比べて日本の状況はそれほど深刻ではありませんが、
決して無縁ではありません。
こちらの記事では京都・西陣や大阪・あいりん地区に
ついて触れられています。

ELEMINIST 2020.10.30
「ジェントリフィケーションの意味とは　日本と海外の事例から解決策を考える」
https://eleminist.com/article/619

内田さんが、日本の状況をどう見ておられるか
いろいろと伺ってみたいと思っています。

がくげいラボ×Talkin’About vol.4
山納洋×内田奈芳美『日本型ジェントリフィケーションを考える』

　「ジェントリフィケーション（※）」は、アメリカやヨーロッパでは都市問題として非常に注目されています。日本ではあまり注目されてきませんでしたが、開発の結果起こる都市の均質化・没個性化という点からみると、日本もこの問題と無縁ではありません。

　今回はアメリカのジェントリフィケーションに詳しく、シャロン・ズーキンの「都市はなぜ魂を失ったか」の訳者である内田さんとともに、アメリカの状況を参照しながら、日本型のジェントリフィケーションについて考えます。ぜひご参加ください！

（※）ジェントリフィケーション…低所得者層の居住地域が再開発や文化的活動などによって活性化し、結果として地価が高騰すること

【概　要】
　■日時：8/25（水）19：00～
　■場所：タイルギャラリー京都（学芸出版社３階）（京都駅より徒歩5分）／オンライン（zoom）
　■配信方法：zoomミーティング
※オンライン参加を申し込まれた方には当日までに配信URLをお知らせします。
　■主催：学芸出版社
　■参加費：
・イベント参加（会場）：1,000円　定員：15名
・イベント視聴（zoom）：1,200円　定員：80名
・書籍『分断された都市』（会場 or zoom）（送料込）：2,200円

お申し込みは、こちらから。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-4-210825/

そして次回は、9/16(火)に、5月のTalkin'Aboutで
話題提供いただいた有原さんに、団地の話をしていただきます。
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-5-210916/

がくげいラボ×Talkin’About vol.5
山納洋×有原啓登『団地について私が知っている２、３の事柄』

有原さんは、団地に生まれ育ち、大学で建築設計を学び、ゼネコンでの現場監督勤務を経て、現在は地方住宅供給公社に勤務されている方です。昨年12月から今年3月にかけて『週刊日本の団地』と題し、個人のSNSで53 ヶ所の団地を紹介されていました。その話が分かりやすくて面白いので、ぜひ多くの方に聞いていただきたく、今回お呼びしました。都市計画やまちづくりの本についても造詣が深い方なので、
そのあたりもお話も伺ってみたいと思います。

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