TOP

Log118

2021/06/28(月)
街角冷蔵庫・公共冷蔵庫というもの


「あまった食材を自由に入れたり
 勝手に取っていったりしてOKな冷蔵庫」が
大阪市東淀川区の街角にあるという記事を新聞で読み
見に行ってきました。

この冷蔵庫は、「エバーグリーン淀川」という団地の下の
ショッピングタウンに今年3月にオープンした
循環型地域食堂「ばんざい東あわじ」の前にあります。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000080988.html?fbclid=IwAR2hFMbrma9JYiOGmuLO2aighyVfCvwVN1kBuAKed-P_BZpRTemacAavEUM

「ばんざい東あわじ」を営む(株)スネイルトラックの
代表・本川誠さんは、もともとは新聞販売店をされていて、
地域の課題を解決するために2008年に会社を設立し、
地域の方々のお困りごとに寄り添うように
シニアのお困りごと解決事業、ハウスクリーニング、
学習塾、整骨院と、事業を広げて来られました。

2016年には、会社とは別に、
子どもが無料で使える「しゅくだいカフェ」をオープン。
さらにこの動きを全国に広げようとされています。

本川さんが「ばんざい東あわじ」を始めたきっかけは
今年1月の、ショッピングタウン内のスーパーの撤退です。
数百メートル先にはライフが新しくできているのですが、
手押し車や杖を突いて行くのが大変という高齢の方が多く、
彼らが買い物難民になってしまうとの危機感から
1g1円で販売する、おばんざい食堂を作られました。

そして冷蔵庫は、住民の方に余った食材を入れていただき、
食堂でその食材を使ってお惣菜を作り、売れ残ったら、
今度はそれを冷蔵庫に入れて、住民の方に無償で提供する
そういう循環になっているのだそうです。

大阪芸大デザイン学科の演習で先週、
食品ロス問題を解決するデザインについて話し合った時に
「スペインに連帯冷蔵庫というのがあるそうです」と
ある学生が教えてくれました。

岡山の商業施設には昨年11月に
「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」という、
同様の趣旨のものが置かれているそうです。

そして今年3月に「ばんざい東あわじ」でも。

食品ロス問題と生活困窮問題を同時に解決するアイデアは
どんどん伝播しているんだなあと感心して帰ってきましたが、
この流れをすでに記事にまとめている方がおられました。

Yahoo!JAPANニュース
コロナ禍の困窮者を救う「街角冷蔵庫」「公共冷蔵庫」が岡山や大阪に スペイン「連帯冷蔵庫」がモデル
井出留美 | 食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)
6/22(火) 7:33
https://news.yahoo.co.jp/byline/iderumi/20210622-00244150/

この動き、今後さらに注目を集めるはずです。
ぜひアンテナを張ってみてください。


2021/06/27(日)
ケイトラ・ベイツたちの挑戦(2)


今回の記事の翻訳は、5回ぐらいに分けて
ご紹介することになりそうです。今回が一番長いです。
興味ありましたら、どうぞ。

bon appetit 2021.2.22記事
「ジェントリフィケーションが進むアトランタで、生き残りと繁栄をかけて黒人経営のフードビジネスが連携」ヒラリー・カディガン(その2)
https://www.bonappetit.com/story/keitra-bates-marddys-atlanta

 母親であり、以前は学校の先生でもあり、この近隣で10年以上暮らしてきたベイツは、新住民をねたんだりはしない。だが彼女は、彼らがもたらす変化を嫌というほど分かっている。新オーナーによる突然の家賃値上げこそが、2016年に彼女のレストラン、ウェストビュー・ピザ・カフェを閉店に至らしめた原因だったのだ。そして文化、コミュニティ、可視性、追い出しについて熟考した結果、彼女は翌年に、ウェストエンドの歴史地区の北側に隣接するアシュビュー・ハイツにある不動産を新たに購入するに至ったのだ。
 こういう不動産が手の届く価格であり続ける期間はそう長くないと分かっていたからこそ、遅きに失する前の権利主張の手段として購入を決めたのだ−それは単に自分のためだけでなく、黒人のコミュニティ全体のためのものだった。

 現在、この不動産はマーディーズ(マーケット・バディーズ:マーケットの仲間の略)のシェアキッチンであり、販売スペースであり、黒人の飲食起業家のための教育センターとなっている。長らく国内中の黒人コミュニティの特徴であった“水面下の商業活動”を育んでいるのだ。活動を営むのは、子どもたちが学校に行っている間に副業として料理を提供する母親たちであり、美容室や床屋の中で販売するクッキーを焼く人たちだ。

 「シュガーホリック・デザーツ」のティーシャ・チェスナットはマーディーズに合流する前は、カラフルなカップケーキを車の後部で、「ジュースド・アップ」のジョーゼット・レイノルズはできたての健康ジュースをジムで、それぞれ売っていた。ベイツは言う。「彼らのような開業したばかりの小資本起業家は、私たちの文化を守る存在なの。彼らは生態系が損なわれない限りは事業を続けていけるけど、新たに来た人たちが床屋を閉めた瞬間に、彼らのビジネスモデルまで奪い取ってしまうことになるの。」

 アトランタに拠点を置く、地域主導の不動産開発に取り組むソーシャルビジネス「ザ・ギルド」のCEO、ニキシカ・イエンガーはベイツに賛同してこう語っている。「自宅や車で商品を作っている人々は、制度化・専門家が最も進んだ方法では商品を作れない人々でもあり、収入や富という観点から、真っ先に追い出されてしまう存在なのです。マーディーズのような場所が、状況を変えているのです。」

 アトランタは、北アメリカで急速に進む追い出しのさなかにある唯一の都市ではない。全国地域再投資連合が2019年に発行した報告書によると、国内におけるジェントリフィケーションの半分近くがニューヨーク、ロサンゼルス、ワシントンDC、フィラデルフィア、ボルティモア、サンディエゴ、シカゴで起こっている。ウェストエンドのパターンは、人口の変化(貧しい都心への裕福な人々の流入)が、黒人やラティーノの住民を不釣り合いに追い出している他の大都市の状況に酷似している。

 このことが、ウェストエンドの文化遺産を守るベイツの活動をより力強いものにしている。「それはジェントリフィケーションとともに起こった黒人の物理的な追い出しね。でもそのために、黒人経営のレストランがビール醸造所なんかの白人文化の場所に置き換わったところでは、文化の抹消も起こっているのよ。」

 2017年に、ウェストエンドの南端では、ダラスに本社を置くストリーム不動産のアトランタ支店が「Lee+White飲食地区」と称する、醸造所、蒸留所、昆布茶バー、ジェラートショップ、ピクルスショップなどを備えた23エーカーの複合施設をオープンさせた。同施設のWEBサイトでは、「事業をサポートします」「コミュニティを育てます」と強調している。だが、施設がオープンしてすぐ、私が共同運営者のベン・ハウトに、その中に黒人が経営する事業が一つでもあるかと尋ねたところ、彼は黙り、話が終わってしまったかと思えるほど時間をおいてから最後に「いや」と。

 その不動産はその後、アッカーマン社という別の会社に売却されたが、人種構成はほとんど変わってはいない。アトランタに拠点を置き、この都市のジェントリフィケーションの影響を10年以上も調査しているジャーナリスト・ドキュメンタリー作家のキング・ウィリアムスは、この特有の現象を「仲間うちジェントリフィケーション」と名付けている。彼は言う。「これらの醸造所やレストランは、多くが白人で高学歴の転入者を楽しませるような『大学気分をコピーする』方向に加速していた。それらは基本的には大学の友愛会館であり、これまでそこに暮らしてきた人向けではなく、転入者向けのものだったのだ。

 非営利団体に勤めた後にマーディーズのベンダー(登録事業者)となったモアハウス大学の卒業生、ルイス・ディーズ(31)は、なぜこうした変化が起こったのかを理解しつつも、その結果に対しては複雑な思いを抱いている。
 「結局はジェントリフィケーションの進行に抗うことはできないが、自分たちの文化遺産を無傷で守るために戦略的であることは可能だ。」彼はそう結論付けている。「ケイトラは事業家だが、黒人気質を持ち続けており、変わることはない。私はそこを評価している。彼女の取り組みは、どんな進歩が私たちの都市にもあり得るかを示してくれている。」

 ベイツは「私たちの文化を表現するものとして、いろんなものに広く色を付けていくことに意図的であることは、これまで以上に大事なことなの。そうしなければ、私たちの活動は見えなくなり、そうなると近隣も見えなくなってしまうからよ。」

 Lee+White飲食地区が現在建っているホワイト通りに沿った商業地について、ベイツとハウトがそれぞれ語ってくれた話から、枠組みの捉え方の違いがはっきりと見える。そこには以前何があったのかという質問に対して、ディベロッパーのハウトはこう答えている。「再生タイヤ屋や、60足の靴下を5ドルで売る店だ。そこにあったのは、何て言うか…古物屋だな。」彼は笑った。「ごみの日に運転して回っていろんなものを集めてきて、店の中に積んでおいて、使えるものを売るんだ。まったくのごった煮状態だな。ずいぶん時間がかかったが、ようやく我々が片付けたんだ。」

 同じ質問に対して、ベイツはこう答えた。「あそこにあったのは全て黒人の事業所や倉庫だったわ。あそこは長らく靴下や白Tシャツを買いに行く場所だったけど、ある日突然に「廃業して、全て立ち退かされてしまったわ。」黒人が愛用するシアバター(シアバターノキの実から採れる白色の油脂)や(アフリカの)黒せっけんの輸入業者もあったけど、なくなったわ。」

写真は、ウェストエンドで見かけた床屋です。
アフリカの民族衣装的な洋服が架かっています。
文中にあったように、こういう形で、
小規模起業家のビジネスを支えているのかも知れません。


2021/06/26(土)
ケイトラ・ベイツたちの挑戦(1)


2年前に僕が訪ねた、アトランタのシェアキッチン
「マーディーズ」のオーナー、ケイトラ・ベイツの記事を
その後訳しています。とても興味深い内容ですが、
かなり長いので、数回に分けて紹介します。

bon appetit 2021.2.22記事
「ジェントリフィケーションが進むアトランタで、生き残りと繁栄をかけて黒人経営のフードビジネスが連携」ヒラリー・カディガン
https://www.bonappetit.com/story/keitra-bates-marddys-atlanta

 ケイトラ・ベイツは家賃高騰のためにレストランを失った。彼女は今、他の黒人起業家たちが同じ運命をたどるのを防ぐために闘っている。

 アトランタの歴史地区、ウェストエンドをミニバンで巡りながら、ケイトラ・ベイツは変化の兆候を指摘した。「どの家が地域に長く暮らす黒人の家で、どの家が主に白人のニューカマーが所有する家なのかを判断する時にチェックするポイントがあるの」彼女は教えてくれた。そのポイントは、どこを見ればいいかを知らなければ気づかないだろう。
 
 「これは紛らわしいわね」彼女は灰色の平屋の建物の方に首を振りながら言った。「『玄関のところに室内用の長椅子があるから、ジェントリフィケーションは起きていなさそう』と思うだろうけど、プリウスの車やガーデニングを見ると、『ああ、これは起こってそうね』と。

 改修され、「販売中」の看板が散見される街区を助手席の窓から見ていて、私もそのポイントに気付き、むしろ気づかない方が難しくなってきた。「そう、ジェントリフィケーションは色で分かるの」ベイツはため息をついた。「青い家、灰色の家、黄色の扉、赤い扉。のろしのようなものよ。」

 私たちは近隣の商業地区の幹線道路、ラルフ・ディビッド・アバーナシ―大通りに入った。「あそこを見て」ベイツは言った。アフリカのつけ毛、かつらの店、魚のフライ、鶏の手羽肉。テントの外でオイルを売っている男性がいるでしょ。」彼女は笑って彼に手を振った。「この近隣の人たちであれば誰でも、私の返事は『オッケー、大丈夫ね』よ。分かるわね。人口統計的には、ここは黒人の近隣なの。ここに住んでいる人の87%は私たち黒人なんだから。手羽肉屋は意味なくあるわけじゃないの。これらのお店は、ここが私たちの場所だと伝えてくれているのよ。」

 アトランタのダウンタウンからそう遠くない、かつての鉄道の交差路であるウェストエンドと周辺の近隣地区は、人種分離廃止と公民権運動が“白人の逃走”を北部の郊外へと追いやった1960年以降、大部分が黒人が暮らす地区となっていた。人種的理由から進められた高速道路の建設やレッドライニングによって差別を受けてきた近隣の長い歴史を持つ都市において顕著であるように、コミュニティの意識は強固だ。(世界で最も忙しい空港と同名の当時の市長、ビル・ハーツフィールドによると、ウェストエンドの北側の境界は、白人とニグロの地区の境界として意図的に設置された州間高速道路20号線である。)

 今日でも、このエリアは全国的にも歴史的な黒人の単科大学と総合大学、黒人経営の書店、多くの都市農業組織、アフリカ中心主義のベジタリアンレストランの活発なネットワークの、最も歴史ある、最大の集積地としてその名を轟かせている。1979年から黒目豆のバーガーやベジタリアンサンドイッチを提供し続けている居心地良いカフェテリア「ソウル・ベジタリアン」や、前腕ほどの大きさの驚くほど美味しいケール巻きを頼める「タシリズ・ロー・リアリティ」、甘いジャーキー風味のオオバコとビーガンベーコンをトッピングしたゴキゲンな「あり得ないバーガー」を求めて何時間も行列ができる、フードトラックから実店舗を持つに至った、比較的新参の「スラッティ・ビーガン」。

だが、この10年で人々の移動パターンは反転している。白人たちは群れを成して近隣地区に戻り、築100年の職人の平屋を購入して住んだり、転売したりするようになった。不動産価値は2倍、3倍になり、物件を売りたい人たちにとっては結構な状況だが、結果として膨らんだ不動産税や賃料のために、そこに留まりたい人たちの状況は悪化している。アトランタの“賛美された歩道”(あるいはベイツに言わせると“ジェントリフィケーションの川”)、ベルトラインの出現は、2017年のウェストサイド・トレイルのオープンにより、大氾濫の速度を増している。そして「卵か鶏か」の同時発生の類だが、主に白人の新住民をターゲットにしたケータリングビジネスがすぐさま登場し、“再活性化”という遠回しな標語のもとに以前そこにあったものに置き換わりつつある。

*写真はケイトラと一緒に車で巡った時に撮った写真。
 カラフルにリノベートされた外観からも、
 「WE BUY HOUSES」の看板からも、
 ジェントリフィケーションの気配が窺えます。


2021/06/26(土)
がくげいラボ×Talkin’ About アーカイブ動画と告知


5/21(金)のがくげいラボ×Talkin’ About
山納洋×坂倉杏介『場の文化を育む場』を語る の動画が、
学芸出版社のサイト「まち座」でアップされています。
https://book.gakugei-pub.co.jp/movie/gakugei-lab-talkin-about-vol-1-case/

ご覧いただくには、まち座プラス会員としての
登録(無料)が必要のようです。興味ありましたら。

そして第2回は6/29(火)。「京都喫茶店クロニクル」の
著者・田中慶一さんをお迎えします。

田中慶一さんといえば、小冊子「甘苦一滴」。
編集プロダクションのお仕事のかたわら、
ライフワークとして喫茶店やカフェの取材を続けておられる方です。
2017年には『神戸とコーヒー 港からはじまる物語』で、
この2月には『京都喫茶店クロニクル』(淡交社)で、
それぞれ神戸と京都の喫茶店についてまとめられています。

そんな田中さんに、大阪も含めた
三都の喫茶店のお話を伺ってみたいと思います。

がくげいラボ×Talkin’ About  vol.2
山納洋×田中慶一 『喫茶店三都ものがたり』
6/29(火)19:00〜 @タイルギャラリー京都(学芸出版社3階)/オンライン(zoom)
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-2-210629/


2021/06/25(金)
ビジネスとしての古民家再生


がくげいラボ×Talkin’ Aboutの第3回目は7/29(木)。
大阪市城東区の蒲生四丁目で古民家再生に取り組まれている
和田欣也さんをお迎えします。

和田さんと東京情報堂代表の中川寛子さんは、
今年2月に学芸出版社より『がもよんモデルの秘密』を出され、
建物のオーナーとテナントをつなぐ再生ビジネスの
ノウハウを、詳しく紹介されています。

僕が「コモンカフェ」をやっている大阪市北区の中崎町にも
古民家カフェや雑貨店がいっぱいありますが、
「がもよんモデル」はまちのトータルコーディネートという点で、
さらに進化しているようです。
今回はそのあたりを伺ってみたいと思います。

がくげいラボ×Talkin’ About  vol.3
山納洋×和田欣也 『ビジネスとしての古民家再生』
7/29(木)19:00〜 @タイルギャラリー京都(学芸出版社3階)/オンライン(zoom)
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-3-210729/


2021/06/24(木)
公務員の仕事を楽しむ方法


次回のうめきたTalkin'Aboutでは
漫才師を経て尼崎市役所に入られた江上さんとともに
公務員のお仕事について話し合ってみたいと思います。

うめきたTalkin’About「公務員の仕事を楽しむ方法」

2021年7月27日(火)7pm〜9pm
場所:大阪ガス(株) エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 
話題提供:江上 昇氏(尼崎市こども政策課・学びと育ち研究担当係長)
参加無料

 地方公務員は各自治体において、そこで暮らす人たちが安心して、快適に暮らせる環境をつくるために、制度の整備や補助金の交付など、さまざまな仕事をしています。また売上や利益ではなく「社会の役に立つ仕事をする」というミッションを追求することができます。
 一方で、仕事に対するプラスの評価を受ける機会が少ない、市民からの苦情に神経を使うことも多いなど、公務員の仕事にはさまざまな苦労も伴います。

 今回のTalkin'aboutには、尼崎市役所に勤務する江上さんに登場いただきます。江上さんは、松竹芸能での漫才師を経て2006 年に尼崎市に入庁。個人の立場で「尼崎ENGAWA 化計画」などの地域活動に取り組みつつ、その経験を「地域密着型職員モデル事業」「学びと地域振興の仕組みづくり」などの形で業務にも活かしておられます。
 当日は江上さんの話題提供をもとに、公務員の仕事を楽しむ方法について話し合います。(*)公務員の方でなくてもご参加いただけます。

*写真は江上さん(右)、桂山さん(左)による「お笑い行政講座」の風景です。
https://www.amanokuni.jp/people/amanotami/entry-175.html

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会 場】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。

【お問い合わせ】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
担当:山納 Tel 06-6205-2366


2021/06/22(火)
豊岡アートアクション(TAA)


今年4月25日に投開票された兵庫県豊岡市長選で、
これまで4期を務めてきた現職の中貝宗治氏は、
元同市議会議長で新人の関貫久仁郎氏に敗れました。

中貝前市長は「演劇のまち」づくりなど
独自の施策で全国的に注目を集めていました。
青年団主宰の平田オリザ氏からの提案を受けて
兵庫県から払い下げを受けたコンベンション施設を
城崎国際アートセンターとして再生させ、
昨年には豊岡国際演劇祭をスタート。
今年4月には県立大学として
芸術文化観光専門職大学が開校されています。

こうした、演劇によるまちづくり政策に対して、
関貫氏は「演劇のまちなんかいらない」と異を唱え、
日々の暮らしにつながる身近な施策を求める
市民の支持を集めて当選を果たしました。

では、その後、豊岡はどうなっているのか?

今年9月に予定されている豊岡演劇祭は
予定通り開催されます。
https://toyooka-theaterfestival.jp/

実は演劇祭は、国からの補助金やふるさと納税など、
市の予算をそれほど使わない形で開催されているそうで、
来年度以降についても、今回の市長交代の影響を
それほど受けないのでは、というのが
多くの関係者の見方でした。

そして今日、豊岡アートアクション(TAA)という
一般社団法人が発足しています。
https://toyookaartaction.org/?fbclid=IwAR14Mv96tOcjxTY3hjww7jKDmiHNQXIS0lT0ImQ8KFvPJ_2VJrJq0op_Vz8

同組織の理事長は、中貝前市長です。
目指しているのは「深さを持った演劇のまちづくり」。
演劇が観光、教育、発達障害児の発達支援など、
様々な分野で役割を果たし、地域の中にしっかり
根づいているまちづくりです。

つまり、中貝氏は、今度は民間の立場で、
「社会のための芸術」によるまちづくりを
進めようとされているのです。

そしてこの一般社団法人の事務所は、先に紹介した
「とゞ兵」の中に置かれるのだそうです。

豊岡の「演劇のまち」の動きは、
いわばこれからが“第2章”。
幸い豊岡に行く機会が増えそうですので、
引き続きウォッチしていきたいと思います(おわり)。


2021/06/22(火)
解けない数学の問題に取り組む


昨夜のうめきたTalkin’About「奈良県吉野町・殿川地区の将来像を描く」には、
リアル・オンライン合わせて15名の方にお集まりいただきました。

話題提供いただいた吉村耕治さんは、
大阪市北区中崎町で生まれ、堺市、和泉市で育ち、
姫路に行き、兵庫県市川町観光協会での仕事を経て、
奈良県吉野町に移住して地域おこし協力隊となり、
現在殿川地区にお住まいです。
吉村さんのおじいさんは、僕が営むコモンカフェのある
吉村ビルを1968年に建てられた方です。

殿川地区は、第二次世界大戦後に、
復興軍人・海外引揚者・戦災者の就業確保を目的に
全国に開かれた戦後開拓地のひとつです。
海外からの引揚者は500万人にも及ぶそうですが、
彼らが食べていける状況を作ることが
喫緊の課題としてあったのでした。
殿川の標高は約500メートル。実は今も水道がなく、
天水や湧水を使って生活しているのだそうです。

殿川の人口は、最盛期には100人を超えていました。
トマト、すいか、りんご、なし、もも、ぶどうなどの
野菜や果樹を育てて暮らしを立てていたのだそうです。
やがて高齢化が進み、子供たちは外に出ていき、
果樹はスギやヒノキに植え換えられました。
現在は常住人口8軒、人口は14人、高齢化率は64%です。

林業や紙すきや割り箸やダムなどがある
吉野の他の地区とは、だいふ事情が違っています。

殿川には、20年前に漢方薬の原料として、
山椒の木が植えられました。その数は70本。
いま、この山椒を「殿川産完熟山椒」として
売り出せないだろうか、と動き出している方がおられます。

そんな殿川地区の将来像を、どう描くことができるのか?

ローカルの側から発想すると、ここに魅力を感じて
やって来る人に増えてほしい、となりますが、
都会で暮らし田舎に憧れる人たちからすると、
全国にあまたあるローカルエリアの中で、
自分が関わっていきたいと思える場所はどこか、
という選択の問題になります。
このギャップを理解することが大事そうだと、
参加者の方の発言から感じました。

別の参加者の方は「解けない数学の問題のよう」
とおっしゃいました。医療や教育など、
生活に必要なインフラが十分にない地区において
人を惹きつける要素を、どう見出すのか?
たしかにこれは、なかなかの難問です。

殿川で生まれ育ち、完熟山椒の販売に取り組んでいる
竹内由香さんにも、オンラインで参加いただきました。

「殿川は、大きなひとつのおうちみたいな場所。
 困ったことがあれば、手を挙げれば助けてくれる」
入植者たちが苦労を重ね、暮らしを築き上げてきた殿川には、
そういう助け合いの気風が育まれているのでしょう。

8月か9月には、山椒の収穫の時期を迎えるそうですが、
そのお手伝いとして、今回のTalkin'About参加者を中心に
殿川を訪ねてみることに、話の流れで決まりました。
「多くて10名まで」とのことですので、広く告知はいたしませんが、
興味あるという方がおられましたら、ご連絡ください。


2021/06/20(日)
京都の喫茶店めぐり


今朝は早起きして、京都・烏丸へ。
田中慶一さんの『京都喫茶店クロニクル』で紹介されている
喫茶店を3軒ほど巡ってきました。

昭和10年創業の「珈琲の店 雲仙」は、
現在3代目が日曜日のみ開けておられます。
朝7時開店で、7時10分には一杯になりました。
内装も音楽も雰囲気も素晴らしいお店でした。
早起きはするものです。
https://www.kissa-nostalgia.net/entry/kissa-kyoto-unzen

「WEEKENDERS COFFEE 富小路」は、
六角通りから富小路通りを下った左手の
コインパーキングの奥にあるコーヒースタンドです。
小さな茶室のような庭で、エチオピア産の
紅茶のような味わいのスペシャルティコーヒーを。
https://www.weekenderscoffee.com/

「Walden woods kyoto」は、
渉成園の北側路地にあった大正時代の洋館を
外装も内装も真っ白に仕上げた斬新なお店です。
2階にはテーブルはなく、真ん中に白い木があり、
ひな壇を四方に設えた、公園のような空間になっています。
http://www.walden-woods.com/

老舗から革新系までが、そう遠くない場所に点在し、
それぞれお客さんを惹きつけている
京都の喫茶店の奥深さを、垣間見ることができました。

さて、6/29(火)のがくげいラボ×Talkin’ Aboutでは、
田中慶一さんをお迎えします。

田中さんは、編集プロダクションの仕事のかたわら、
ライフワークとして喫茶店の取材を続けておられる方です。
2017年には『神戸とコーヒー 港からはじまる物語』で、
この2月には『京都喫茶店クロニクル』(淡交社)で、
それぞれ神戸と京都の喫茶店についてまとめられています。

そんな田中さんに、大阪も含めた
三都の喫茶店のお話を伺ってみたいと思います。

がくげいラボ×Talkin’ About  vol.2
山納洋×田中慶一 『喫茶店三都ものがたり』
6/29(火)19:00〜 @タイルギャラリー京都(学芸出版社3階)/オンライン(zoom)
https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-lab/talkin-about-vol-2-210629/


2021/06/19(土)
英語でGo!


一昨日のコモンカフェでの「超初心者向け英語サロン」で、
僕はアトランタ・ウエストエンドでシェアキッチンを営む
ケイトラ・ベイツという黒人女性の記事を読みました。
https://www.atlantamagazine.com/dining-news/marddys-shared-kitchen-mission-against-westside-gentrification/

In 2013, Bates opened Westview Pizza Cafe, where she used ingredients from small growers such as the nearby Westview Community Garden and Mayflor Farms and made a point to employ people with criminal records, giving them a chance to support themselves. But in 2015, after new owners bought the building on Ralph David Abernathy Boulevard and raised the rent, she closed. (D Cafe, which serves breakfast and lunch and also operates a catering business, replaced it.) Today, barely a stone’s throw from Bates’s former cafe, a gelateria and a kombucha shop are slated to open soon.

2013年、ベイツはウェストビュー・ピザ・カフェを開店しました。そこで彼女は、近所のウェストビュー・コミュニティ農園やメイフロー農場などの小農園主の食材を使い、また犯罪歴のある人たちを雇って彼らの自活を支えていた。だが2015年に、ラルフ・ディビッド・アバーナシ―大通りにある建物が売られ、新たなオーナーが家賃を上げた後に、彼女は店を閉めた。(その後は、朝食と昼食を提供し、ケータリング事業も行う「Dカフェ」に置き換わっている)現在、ベイツの以前のカフェから石を投げれば届く距離には、ジェラート屋やコンブ茶ショップが開店予定である

この記事を読んで、僕はケイトラに連絡を取り、
2019年に2度、ケイトラたちに会いに行ったのですが、
今年の2月に彼女のプロジェクトの進展について、
以下の記事で紹介されていたことに、今回気づきました。
アトランタでは、ジェントリフィケーションを起こさない
再開発の実験が現在進められています。

bon appetit 2021.2.22記事「ジェントリフィケーションが進むアトランタで、生き残りと繁栄をかけて黒人経営のフードビジネスが連携」BY HILARY CADIGAN
https://www.bonappetit.com/story/keitra-bates-marddys-atlanta

次回のサロンは、7/8(木)18:30〜。
参加者のみなさんと、この記事の一部を読みます。
またそれまでに、この記事を訳してみます。

*これまでは参加の際に記事をご用意頂いていましたが、
 次回以降は用意しても、しなくてもOKとします。
 またちっとも初心者向けではなくなっている現状を鑑み
 タイトルを「英語でGo!」と変更いたします。


2021/06/16(木)
明日の「関西街角再発見」では、柏原ぶどうの話をします


NHKラジオ第1「関西ラジオワイド」の番組中の
「関西街角再発見」に、明日6月17日(木)に出ます。
放送時刻は午後4時30分〜50分頃の予定です。

今回は、大阪府柏原市です。
7年前に大阪デザインセンターのデザインビジネス塾
「co-design」で、柏原ぶどうの6次産業化提案をした時に
よく足を運んでいたのですが、今回改めてヒアリングに。
最近は、若手農家が切磋琢磨しつつ、
柏原ぶどうのブランド化に取り組んでいる、
という話を伺いました。
https://yaruyan.osaka/879/2/

また2019年の「G20大阪サミット」の夕食会で
カタシモワイナリーのワインが7種類採用されたことで、
ワインの認知度もさらに上がってきているそうです。

明日は、そんな話をしてきます。
お時間とご興味がありましたら、お聴きください。


2021/06/16(水)
6/17(木) 超初心者向け英語サロン


直前告知ですが、あす6/17(木)18:30よりコモンカフェで
「超初心者向け英語サロン」を開催します。参加無料。

今回も、英語の文章を持ち寄り、読み合います。
興味ありましたら、ご連絡ください。


そして21(月)のリマインダー告知を。

うめきたTalkin’About「奈良県吉野町・殿川地区の将来像を描く」
 2021年6月21日(月)7pm〜9pm
場所:大阪ガス(株) エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 
 話題提供:吉村耕治氏(クラフトワーク) 参加無料

 殿川地区は奈良県吉野町北部の山間部にあります。戦地から引き揚げた人や都市部の被災者が入植する開拓村として1947年に入植が始まり、最盛期には34軒100人以上が暮らしていました。ブドウやモモ、ナシ、リンゴといった果樹栽培が根付き、地元に伝わる「殿川音頭」には、春にリンゴが花を咲かせる様子が歌われていました。ですが20数年前の台風で果樹栽培は大きな被害を受け、その後後継者難などから果樹はスギやヒノキに植え替えられました。集落では現在、8軒に14名が暮らしています。

 まちづくりコンサルタントの吉村耕治さんは、吉野町の地域おこし協力隊で3年間勤めた後、2014年に同じく吉野町の地域おこし協力隊だった妻の寿代さんと殿川地区に定住。電気工事業を生業としつつ地区の活性化に取り組んでいます。集落では現在、小水力発電やリンゴの植林、山椒の特産品化、ジビエの加工場建設、コワーキングスペースの開設計画などが進められています。

 今回のTalkin'aboutでは、吉村さんに殿川地区の状況についてご紹介いただき、参加者全員で殿川地区の将来像について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会 場】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。

【お問い合わせ】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
 担当:山納 Tel 06-6205-2366




2021/06/15(火)
スイスク


関西・大阪21世紀協会にいた時の同僚に
岸田俊徳さんがいました。
もともとは劇団の主宰で、トリイホールの小屋付きになり、
イベントの企画などもしていたと思いますが、
2007年から3年間、有期雇用の形で21協に入られました。
https://www.nakanoshima-style.com/walk/6160

この時のメンバーには、岸田さんの他にも、
姫路でガハハゲストハウスを営む松岡京子さんや、
enocoでプログラムディレクターをしている
古谷晃一郎さんなど面白い方々が多く、
組織自体には色々あったものの楽しい3年間を過ごしました。

岸田さんは、その3年間が終わった後、
京阪電鉄から21協に出向で来ていた方のお誘いで
京阪水上バスという会社に入りました。
大阪市内で観光船を運航している会社です。
実績を積み、今は企画宣伝部課長をされているのですが、
そんな岸田さんから、学習船企画を立ち上げるので手伝って
との依頼をいただきました。

「スイスク」と名付けられたこの企画では、
京阪水上バスのクルーズ船「ひまわり」に乗船し、
八軒家浜から毛馬閘門を越えて赤川鉄橋までを往復する間に
水辺の歴史、生き物、まちづくり、防災、船の
5つのテーマについて、各分野の専門家から学びます。
https://suijo-bus.osaka/cruiselist/detail.php?seq=222

僕の担当は「まちづくり」で、
8/7(土)、9/11(土)、11/21(土)にやります。
水辺を活用したイベントや情報発信、船上での楽しみ方を
お伝えすることになっているので、
おそらくそういうTalkin'Aboutを船の中ですると思います。

他のテーマも含めて、興味ありましたら、ご参加ください。


2021/06/15(火)
Walkin’About @ポートアイランド


次回のWalkin’Aboutは、ポーアイです。
集合・再集合は市民広場駅ですが、視野を広く持って探ると
いろいろ見えてきそうです。

自分が行きたい場所を訪ねるまちあるき「Walkin’About @ポートアイランド」

 開催日:2021年7月3日(土)
 集合時間・場所 14:00 @ポートライナー・市民広場駅改札前
 再集合時間・場所 16:00 同上 

 ポートアイランドは三宮の南、神戸空港の北に位置し、「神戸海上新都心地区」として、港湾機能だけでなく住宅や商業等の総合的機能を持たせた海上文化都市として1966年に開発が始まりました。
 キャッチコピー「山、海へ行く」のもと、六甲山地の土砂で瀬戸内海の一部を埋め立てるという方法で造成され、第1期工事が竣工した1981年には街びらきに合わせ、神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)が開催されました。

 1987年には南側の第2期地区の建設がスタート。同地区は1998年に「神戸医療産業都市 (KBIC)」に指定され、国内最大級の医療クラスターとして開発が進められました。次世代スーパーコンピュータ「京」および富岳の誘致に成功するなど、研究ゾーンとしての注目も浴びています。港湾機能では「スーパー中枢港湾/ハイパー中枢港湾」の「次世代高規格コンテナターミナル」に指定され、阪神・淡路大震災により一時は取扱量が減少していたものの、震災前の水準を超えて年々取扱量が増加しています。

 商業面だけでなく、教育面でも先進的な取り組みが行われています。2002年には「神戸ポートアイランド西地域」が都市再生緊急整備地域に指定され、4大学のキャンパスの開園へと再開発が行われたことを機に大学や高校が増加、神戸市内有数のキャンパスゾーンを形成しています。2016年にはこれまでの小中一貫教育の取り組みが制度面で認められ、日本初となる義務教育学校が設立されました。

 1995年に発生した阪神・淡路大震災では液状化現象などにより甚大な被害を受けましたが、迅速な復旧により震災を乗り越え、街びらきから30年が経ち、新たな街づくりが始められています。

 今回はこの街を、みなさんの視点で切り取っていただきます。

✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪
 “Walkin’About”は、参加者の方々に思い思いのコースをたどっていただく“まちあるき”です。
参加者の方々は、集合場所でエリアについての説明を受けたあと解散。約90分後に再び集合いただき、それぞれの見聞や体験をシェアします。

【主催・お問い合わせ】大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 担当:山納  Tel 06-6205-2366   http://www.toshimiryoku.jp


2021/06/14(月)
十三を探る(5)


書くべきことは色々あるのですが、
まずは十三の話のクロージングを。

阪急十三駅を東に出て、商店街を途中で右に曲がり、
淀川通りを渡ったところには、淀川区役所がありましたが、
その跡地と、民間事業者の用地を一体活用して、
分譲住宅、図書館、スーパーマーケット、学校、
保育・学童施設を備えた複合施設が開発されます。
開発主体は、阪急阪神不動産と高松建設です。

市立図書館の隣にな、学校施設を一般開放した
地域の人々のコミュニケーションスペース
「みんなで育てるライブラリー」が開設されます。
オープンは2026年になる見込みです。
https://kansai-sanpo.com/jyuso40f-10/

いまは写真のように更地になっていますが、
4年後には風景は大きく変わります。
新大阪・十三・うめきた2期が阪急連絡線でつながることで、
十三のポテンシャルは大きく高まっていることでしょう。

このまちが、どう変わっていくのか。
興味ありましたら、定点観測してみてください(おわり)。


2021/06/14(月)
豊岡・市民演劇プロジェクト


JR豊岡駅前の商業施設「アイティ」にある
豊岡市民プラザでは、2016年から、
南河内万歳一座・座長の内藤裕敬さんを作・演出に迎え、
公募市民と、関西小劇場界の俳優とが共演する
市民演劇プロジェクトを継続されています。

同プロジェクトでは今年度から、
OMS(扇町ミュージアムスクエア)戯曲賞を受賞した作家が、
豊岡の歴史や、豊岡にゆかりある人物などをテーマに
作品を書き下ろし、内藤さんが演出する形に発展します。

大阪ガスでは、関西に実在した人物や、
実際に起こった出来事をもとに、OMS戯曲賞の最終選考に
残った作家さんに朗読劇・ラジオドラマを書き下ろし、
上演いただくシリーズ「イストワール histoire」を
続けてきましたが、今年から、そのノウハウを活かして、
市民演劇プロジェクトのお手伝いをすることになりました。

新・市民演劇プロジェクト第1弾となる今回は、
虚空旅団主催の高橋恵さんによる『村を育てる』。
但東町出身の教育者・東井義雄さんを、
生徒や保護者、同僚の教師らの視点で描きます。

6/12(土)は、そのオーディションと取材で豊岡へ。
*公演は9/4(土)19:00 / 5(日)14:00に行われます。
 http://platz-npo.com/12nenkan/index.html

東井義雄さんは、谷あいの小さな農村で
綴り方教育に力を入れ、その実践を通じて、
生活の貧しさゆえに心まで貧しくなってしまっていた
子どもたちや大人たちに、教育と生きがいを与えた方です。
https://toui-yoshio.org/hana

今回は、但東町にある東井義雄記念館と、
東井さんの自宅であった東光寺を訪ねてきました(つづく)。


2021/06/12(土)
とど兵


今朝は豊岡へ。

カバンストリートとして有名な宵田商店街にあった、
「todo bien coffee」に入り、コーヒーをいただきつつ、
店主の小山俊和さんとお話したところ、
ここが「とゞ兵」という、築90年の老舗料亭を
再生するプロジェクトの一角にあり、
小山さん自身がプロデューサーだと分かりました。
https://todohyo.com/about

小山さんはもともと埼玉の方で、
奥さんの親戚の方が経営していた「とゞ兵」を受け継ぎ、
カフェ、ギャラリー、バー&レストラン、
カバン服飾雑貨、オフィス、コワーキングスペース
レンタルキッチン、屋外多目的スペースなどを備えた
複合文化施設として再生させました。
建物にはストリートアーティストの大山康太郎さんが描いた
コウノトリの壁画が描かれています。
昨年から始まった豊岡国際演劇祭のフリンジ公演も
ここで行われているそうです。

なぜ、今、豊岡にいるのかというと(つづく)


2021/06/11(金)
当事者ではない人は、当事者にどう寄り添えるのか?


昨夜のTalkin'About「がん経験者の視点から、新しい価値をつくる」には、
36名の方にお集まりいただきました。

大阪ガス近畿圏部に勤めていた2012年、34歳の時に、
谷島雄一郎さんはGISTというがんの宣告を受けました。
食道から肺に転移し、様々な治療を模索する日々を送り、
生活を安定させるために会社での働き方を探すようになり、
生きがいや生きた証を求めて自分にしかできないことを探し、
ダカラコソクリエイトの活動に至りました。
https://dakarakosocreate.com/about-us/

2016年に、ダカラコソクリエイトは、
がん経験者の闘病を支えてくれた言葉を、
誰でも日常で使えるようデザインしたLINEスタンプ
「癒し忍法 ニャ助とパ次郎」をリリースしました。
https://dakarakosocreate.com/nyasukeandpajiro/

昨年のコロナ禍には、がん経験者が闘病で培った
不安との向き合い方や自粛生活の工夫やアイデアを
「ニャ助とパ次郎の在宅忍法」としてリリースしています。
https://dakarakosocreate.com/stayhomeninja/

これ以外にも彼の活動は多岐にわたっていますが、
社会全体がコロナ禍を経験し、
生きづらさへの理解・共感が高まった今だからこそ
できることを、今は模索しています。

今回、お話しいただいた方々の多くは
ご自身ががんや難病の経験をされた方でした。
当事者であるところから、自分の価値づくりへと
歩みを進めていきたいという思いは
多くの方が共通して感じておられるものでした。

では、当事者ではない人は、当事者にどう寄り添えるのか?
ダカラコソでは「LINEスタンプ」などで示していますが、
励ますのではなく、当事者の苦労や思いを知ること、
私はあなたと一緒にいると伝えること、なのかなと。
その言葉をかけられなかった人たちのことを
思い出しつつ、思いました。


2021/06/10(木)
オンライン時代の場づくり


東京駅のすぐ近くにあった「TIP*S」には、
何度もイベントで呼んでいただきました。
中小機構という固そうな組織がやっているのに
入口には日本酒のボトルが並べられ、
場を取り仕切っていた岡田恵実さんは「だえみママ」と名乗り、
スナックのようなリラックスした雰囲気の中で、
いろんな立場の方々が出会い、つながる場を創り出しておられました。

そんな「TIP*S」の場は、今年3月末でなくなり、
4月からはオンライン開催に以降されています。
https://tips.smrj.go.jp/

今回は、「だえみママ」をお迎えして、
こんなテーマで話し合ってみたいと思います。
オンラインだからこその、距離を越えたつながりづくりができればと。


うめきたTalkin’About「オンライン時代の場づくり」

 2021年7月6日(火)7pm〜9pm
 場所:大阪ガス(株) エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 
 話題提供:岡田 恵実氏(中小企業基盤整備機構 創業・ベンチャー支援部 創業・ベンチャー支援課参事)
 参加無料

 「TIP*S」は、中小機構が運営する新しい学びの場として2014年に東京・丸の内に設立されました。主に平日の夜にワークショップやイベントを開催し、中小企業と大企業、民間と公的機関、地域と都会など、垣根を越えた人と人との出会いを生み出してきました。

 合言葉にしてきたのは「対話と出会いで、一歩が変わる。」入口の棚に酒瓶を並べて“スナック”の雰囲気を醸し、何か行動したいと感じている多くの人たちに寄り添い、彼らがリラックスして集い、新たな気づきを得て、起業などのアクションを起こすのを見守ってきました。

 昨年の新型コロナ感染症の拡大以降、TIP*Sではオンラインでのワークショップをスタートし、これまでに120回を重ねてきました。そしてこの春、TIP*Sは丸の内を離れ、活動の場を完全にオンラインに移しました。人々の生活様式やコミュニケーションの形が大きく変わる中で、自分らしく生きようと模索する人たちに、より自由なやり方で寄り添うための選択です。
 
 今回のTalkin'aboutでは、“TIP*Sのママ・だえみ”こと岡田恵実さんに登場いただきます。TIP*Sでのこれまでの実践についてお話を伺い、そこからリアルとオンラインでの場づくりについてみんなで話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会 場】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。

【お問い合わせ】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
担当:山納 Tel 06-6205-2366


2021/06/09(水)
十三を探る(4)


阪急十三駅から北に、阪急神戸線に沿って進むと、
阪急給食センター、いいなダイニング、阪急阪神電気システム、
阪急バス大阪営業所と続きます。
国道176号線に沿って東に進むと、阪急百貨店商品センター、
阪急インテリアスタジオ館の大きな建物に出会います。
そこから北上する176号線に沿って山陽新幹線の高架をくぐり、
東に進むと、高架の北側には新大阪駅まで駐車場が続きます。
この駐車場を保有しているのは阪急阪神グループで、
新大阪駅まで行くと、駅の北側に新大阪阪急ビルが聳えています。

つまり、阪急十三駅からJR・大阪メトロ新大阪駅へは
ほぼ阪急阪神グループの土地の上を歩いて行けるのです。

お察しの通り、阪急電鉄には、
新大阪駅と十三駅を結ぶ構想があります。
またそれだけでなく、2023年にJR大阪駅の北側にできる
なにわ筋線の北梅田駅(仮称)と十三駅とを結ぶ構想もあります。
なにわ筋線はJR難波駅・南海新今宮駅と北梅田駅を結び、
関空と直結することになる路線ですが、
阪急はこの北梅田駅と十三駅、新大阪駅を結ぼうとしています。
https://news.mynavi.jp/article/railwaynews-197/

こういう構想を支えるための準備は、
長い時間をかけて、地道に行わているんですね。
ほとんど感動しながら歩いてきました(つづく)。


2021/06/09(水)
うめきたTalkin’About「がん経験者の視点から、新しい価値をつくる」


さて、リマインダー告知を。
明日6/10(木)のTalkin'Aboutでは、
同僚の谷島君に話題提供をお願いしています。

彼は2012年にGIST(消化管間質腫瘍)と診断され、
その後闘病生活を続ける中で、がんになった自分だからこそ
社会に提供できる価値を探し求め、さまざまな活動を展開しています。
https://www.sankei.com/life/news/200729/lif2007290008-n1.html

うめきたTalkin’About「がん経験者の視点から、新しい価値をつくる」

 2021年6月10日(木)7pm〜9pm
 場所:大阪ガス(株) エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 
 話題提供:谷島 雄一郎(大阪ガス株式会社 NWカンパニー /
ダカラコソクリエイト 発起人・世話人 / カラクリLab. Owner) 参加無料

 日本人の2人に1人が、生涯でがんに罹ると言われています。一方で、医学の進歩により生存率は向上し、がんやその治療による副作用・後遺症といった生きづらさを抱えながらも、人生を力強く歩む人も増えてきています。

 性別、年齢、障がい、国籍、ライフスタイル、価値観といった外面・内面の属性に関わらず、個を尊重し、個性、能力に応じて適材適所で活躍できる場を提供しようという考え方を「ダイバーシティ&インクルージョン」といいます。がん罹患者についても、生きづらさを抱えた当事者としてその視点を活かし、新しい価値を作っていく主体として活躍するというインクルーシブな選択肢が、現実のものとなってきています。

 今回のTalkin'aboutでは、闘病を続けながら「がん経験を新しい価値に変えて社会に活かす」をテーマに「ダカラコソクリエイト」「カラクリLab.」などの活動を展開している谷島さんに話題提供いただきます。社会にとって、生きづらさや弱さを抱えた人達をサポートする対象ではなく、大切なパートナーにしていくためにはどうすればいいのか、その課題と可能性について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会 場】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
 グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。

【お問い合わせ】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
 担当:山納 Tel 06-6205-2366


2021/06/08(火)
十三を探る(3)


十三駅の東側にあった「焼肉ホルモン とっちゃん」。
たれ焼肉と名物タンのお店とのことですが、
2階をよく見ると「がんこ」「炉」の文字が見えます。

ここは昨年9月までは、「こがんこ」でした。
下のサイトによると、開店は1979年だったようです。
コロナ禍での苦渋の決断だったのでしょう。
https://92m010.com/13-xpress/openclose/koganko-200906/

ご存知の方も多いかと思いますが、
「がんこ」の発祥の地は、十三です。

1963年、創業者の小嶋淳司氏は、十三で4坪半の
寿司店を個人開業し、2年後の1965年には。
十三サカエマチ商店街に「がんこ十三寿司店」を、
1969年には寿司・和食の複合大型店として、
「がんこ十三本店」を開店されています。

十三サカエマチ商店街の方に行ってみると、
本店は健在ですが、寿司店はなくなっています。
閉店は2019年のようで、建物は建て替えられ、
現在テナントを募集されていました。
https://92m010.com/13-xpress/openclose/sushi-190910/

十三ではコロナ禍以外に、どういう変化が起きていたのか。
そのあたりも、追い追い調べてみようと思います。


2021/06/07(月)
十三を探る(2)


阪急十三駅西側の飲食店街「しょんべん横丁」は
2014年3月に発生した火災で、39店舗が焼失しました。
その後新たな建物が建てられ、路地の道幅は4mに拡張され、
2016年10月から一部のお店は営業を再開していました。

今回ここを歩いてみると、空き店舗が目立ちます。
駅西口すぐの所にあった「十三屋」さんは、
昨年10月に閉店した後に、駅東側の十三東小路に
10日後にオープンしていたようです。

で、そちらに行ってみると、
細い路地の中に「十三屋」の看板が見えました。
移転の理由はコロナ禍が大きいのでしょうが、
それだけではなく、こういうロケーションを
求めてのことなのだろうと察するのですが、
営業していないので確かめようがありません。

*十三東小路に移転したのは、「十三屋」さんだけではないようです。
https://92m010.com/13-xpress/openclose/sanuki-200926/

世の中が落ち着いたら、このあたりを探ってみたいと思っています(つづく)。


2021/06/06(日)
十三を探る(1)


昨日のWalkin’About@十三には、
12名の方にご参加いただきました。

いろんな方向に伸びている商店街をたどった方、
おしゃれな十三を探しに行った方、
昔よく歩いていた界隈を確かめに行った方、
新大阪駅から歩いた方、JR塚本駅まで歩いた方など、
それぞれのアンテナに従って歩いておられました。

再集合後の共有は、適当な喫茶店やカフェがなかったので、
淀川の河川敷にて。開放感があり気持ち良かったのですが、
かなりの頻度で阪急電車が鉄橋を渡るので、
そのたびに発表が中断するという進行になりました(つづく)。


2021/06/03(金)
Walkin’About @十三


あさってのWalkin'About@十三は、
残念ながら、緊急事態宣言かでの開催となりました。
ということで、積極的には参加を呼びかけませんが、
興味あるという方は、感染症対策にご留意の上お越しください。

自分が行きたい場所を訪ねるまちあるき「Walkin’About @十三(大阪市淀川区)」

 開催日:2021年6月5日(土)
 集合時間・場所 14:00 @阪急十三駅西改札前
 再集合時間・場所 16:00 同上 

 明治時代初期までの淀川は下流部でいくつもの支流に分かれ、支流の一つとしてこの地には中津川が流れていました。江戸時代までに中津川南岸の成小路村(現・淀川区新北野付近)と北岸の堀村(現・淀川区十三本町付近)を結ぶ十三の渡しが設置され、大坂と尼崎・西宮を結ぶ中国街道の一部区間となっていました。

 その後明治21年(1898)より新淀川の開削工事が始まり、中津村を横断する形で新淀川が開削され、当時の十三は新淀川の敷地となったことで、十三の地名は一度失われました。明治43年(1910)に新淀川堤防北岸に箕面有馬電気軌道(現・阪急宝塚線)の十三駅が設置されたことで、渡し船も旧地も失われてしまった十三の名称が復活しました。なお、十三駅は大正5年(1916)、開業当時よりやや北寄りの現在地に移転しています。

 現在、十三駅西南側の栄町エリアは歓楽街として位置づけられることが多いですが。ミニシアター「第七藝術劇場」やライブハウス「十三ファンダンゴ」(2019年閉店)なども存在し、文化的にも魅力的な場所でもあります。駅西部と東部には商店街が広がり、オフィスビルやマンションなどが多く建設されており、南側は淀川に面し、河川敷には自然の状態が残っている部分もあります。

 2014年3月には十三駅前しょんべん横丁で火災が発生。39店舗が全焼しましたが、2016年10月には跡地に10店舗がオープンしています。

 今回はこの街を、みなさんの視点で切り取っていただきます。

✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪✪

 “Walkin’About”は、参加者の方々に思い思いのコースをたどっていただく“まちあるき”です。
参加者の方々は、集合場所でエリアについての説明を受けたあと解散。約90分後に再び集合いただき、それぞれの見聞や体験をシェアします。

【主催・お問い合わせ】大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 
 担当:山納  Tel 06-6205-2366  http://www.toshimiryoku.jp


2021/06/02(木)
チェックインの時間


「チェックイン」という言葉には、
ホテルや空港での入館・搭乗手続きという意味のほかに、

「会議の前に、参加者のありのままの状態や
 感じていること、会議への意気込みを正直に話して
 共有する時間のこと」という意味があります。

東京都市大学の坂倉杏介さんから、
「芝の家」では、オープン前とクローズ後に毎日、
ミーティングを開催しているとうががいましたが、
その趣旨も、上のチェックインと同じ意味合いでした。

昨晩はコモンカフェで店主ミーティング。
初めてオンライン併用で開催しました。

これまでのミーティングでも、設備やルールの改善、
宣伝の方法などの「決めごと」とともに、
「最近どう?」といった話も共有していたのですが、
今回はチェックインの方に時間を割いてみました。

今考えていること、抱えているモヤモヤ、
本当はやりたいこと、得意なこと、知っている人、など
あまり目的を決めないでとりとめもなく話す時間が
実は大事なのでは、と思ってのことです。

これまでは「決めごと」のために不定期で開催していましたが、
しばらくは、月1回のペースで開催しようと思っています。
次回は6/30(水)19:00〜の予定です。


2021/05/30(日)
友安製作所を訪問


金曜日の午前中は、久宝寺駅前にある友安製作所へ。
https://tomoyasu.co.jp/

5/11のTalkin'Aboutで新規事業・広報事業部マネージャーの
松尾泰貴さんに話題提供をいただきましたが、
その会に参加されたメタデザイン・デベロップメントの
鷺本晴香さんの企画で、会社訪問に伺うことに。

友安製作所の祖業は、木ねじとヒートンの製造です。
先代はカーテンフック・ハンガーフックの全自動機械を
開発され、その製造を現在も続けておられます(写真)。

現社長は高校からアメリカに渡られ、大学を出て、
アメリカの会社に入られ、アメリカで起業された後に、
友安製作所に戻られました。新規事業を担うことになり、
インテリア事業部を立ち上げ、カフェ経営を始め、
工務店事業部を発足してリフォーム事業を始め、
現在では社員100名の会社に育てておられます。

お話を伺った会議室は、天井からシャンデリアが架かり、
壁にもテーブルにも、海外から輸入した壁紙があしらわれています。
カフェにはまだお伺いできていませんが、同じように、
インテリア商材のショールーム的になっているそうです。
その施工は、社員さんたちが自ら手掛けられるそうです。

自分たちで施工して、日々使っているからこそ、
説得力をもってお客さんにPRできるようになる。
一見無駄とも思える取り組みとのことでしたが、
「自分で考え、自分でできるようになる」延長線上に
新たな事業がどんどん生まれている様を伺うと、
企業としての正しい立ち回りと思えます。

先代から事業を承継しつつ、祖業をただ守るのではなく、
新たな事業領域や市場に進出していくスタイルを
ベンチャー型事業承継とかアトツギベンチャーといいます。
https://take-over.jp/

松尾さんは、八尾市役所時代に近畿経済産業局に出向され、
このベンチャー型事業承継を進めてこられた方です。
そんな方が友安製作所に入られ、一方で八尾市を越えて、
関西のものづくり企業のイノベーションを支えておられる
というのが、すごいなと。

阿倍野にある友安製作所Cafe & Barは、
建築家の村野藤吾氏が約50年前に設計した建物を
再生させたものです。
https://tomoyasu.co.jp/cafe/

こちらも、近々にお邪魔しようかと。


2021/05/28(金)
革靴をはいた猫


greenz.jpと大阪ガスが運営しているWEBマガジン
「マイプロSHOWCASE関西編」に、京都にある
靴磨きと靴修理のお店「革靴をはいた猫」の
取材記事が掲載されました。
https://greenz.jp/2021/05/28/kawaneko39/

このお店では、障がい者と健常者が一緒に働いています。
そして、障がい者就労支援の事業所ではなく、
株式会社として運営をしています。

代表の魚見航大さんが、なぜこのお店を始めたのか、
興味深い記事ですので、ぜひご覧ください。

「猫」さんでは、「手放す貢献プロジェクト」といって、
履かなくなった靴の寄付を受け付け、
蘇らせて次の持ち主に届ける活動をされています。
靴の価格は0円にして、靴のメンテナンス費を先払いただき、
お客さんに靴をお渡しするというシステムです。

僕は取材に同行していたのですが、つい欲しくなり、
8回分の靴磨きがついたこの靴を買ってきました。
(上の記事には、僕の写真も出てきます)


2021/05/27(木)
奈良県吉野町・殿川地区の将来像を描く


僕が吉野・川上村に行ってきたという話を
5月の初めにこの日記に書いていたのを読まれた
吉野町殿川地区にお住まいの吉村耕治さんと
お会いする機会を得ました。

吉村さんのおじいさんは、昭和30年代に
大阪市北区中崎町で、電気工事会社を創業され、
この地に「吉村ビル」を建てられました。
僕が2004年から営む「コモンカフェ」が入っているビルです。

お父上は、会社を継ぎ、その後廃業。
吉村さん自身は電気工事士として身を立てつつ、
殿川を拠点に、地域づくりの活動をされています。
https://kraftwerk-tonogawa.wixsite.com/home/blank-1

お話を伺っていて、これも何かのご縁だろうと、
Talkin'Aboutを企画してみました。

人口14人の中山間地区の現状はどんな感じなのか、
そこにある地域課題に対して、僕らはどんな想像力を
発揮することができるのかを、吉村さんのお話から
探っていきたいと思っています。

また夏頃にコロナが落ち着いていたら、
殿川ツアーなども開催できればと思っています。
ご興味とお時間がありましたら、ご参加ください。


うめきたTalkin’About「奈良県吉野町・殿川地区の将来像を描く」

 2021年6月21日(月)7pm〜9pm
場所:大阪ガス(株) エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 
 話題提供:吉村耕治氏(クラフトワーク) 参加無料

 殿川地区は奈良県吉野町北部の山間部にあります。戦地から引き揚げた人や都市部の被災者が入植する開拓村として1947年に入植が始まり、最盛期には34軒100人以上が暮らしていました。ブドウやモモ、ナシ、リンゴといった果樹栽培が根付き、地元に伝わる「殿川音頭」には、春にリンゴが花を咲かせる様子が歌われていました。ですが20数年前の台風で果樹栽培は大きな被害を受け、その後後継者難などから果樹はスギやヒノキに植え替えられました。集落では現在、8軒に14名が暮らしています。

 まちづくりコンサルタントの吉村耕治さんは、吉野町の地域おこし協力隊で3年間勤めた後、2014年に同じく吉野町の地域おこし協力隊だった妻の寿代さんと殿川地区に定住。電気工事業を生業としつつ地区の活性化に取り組んでいます。集落では現在、小水力発電やリンゴの植林、山椒の特産品化、ジビエの加工場建設、コワーキングスペースの開設計画などが進められています。

 今回のTalkin'aboutでは、吉村さんに殿川地区の状況についてご紹介いただき、参加者全員で殿川地区の将来像について話し合います。

※同イベントは、ZOOM併用で開催いたします。参加を希望される方は、info@talkin-about.com までご連絡ください

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 うめきたTalkin’Aboutは、あるテーマについて興味・関心を持った人たちが集い語り合うサロンです。思いある人たちが自由に集い、情報を交換し、ネットワークを広げ、そこから自然なかたちで新しいアイデアやコラボレーションが生まれていく、そうした場づくりを目指しています。

【会 場】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室 グランフロント大阪北館 タワーC 713
 ●JR大阪駅、地下鉄・阪急梅田駅より徒歩8分
 *北館1FよりタワーC入口に入り、奥にあるAエレベーターで7階にお上がりください。

【お問い合わせ】
 大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 都市魅力研究室
 担当:山納 Tel 06-6205-2366



2021/05/26(水)
都市論の森の見通し方


昨日のうめきたTalkin'About「まちづくりについて私が知っている2、3の事柄」には、
34名の方にお集まりいただきました。大盛況です。

話題提供いただいた大阪府住宅供給公社の有原啓登さんは、
この3月まで、団地再生の仕事をされていました。
仕事で耳にするまちづくりの専門用語に戸惑い、
そこから個人として関連本を読んだり団地を訪れたりして、
ブックレビューや週刊『日本の団地』などを
Facebookで連載されていました。
昨日はその概要を、欧州(1900年〜)、米国(1930年〜)、
日本(戦後 1950年〜)、日本(現代 2020年)の
4時代に分けて、分かりやすくご説明いただきました。

添付の図は、その前半部分を有原さんがまとめたもの。
英国・欧州で生まれた都市計画の思想が米国に影響を与え、
1930年代以降に開花しているさまが見て取れます。

*有原さんは、昨日の全資料をこちらで公開されています。
 興味ありましたら、ご覧ください。
 https://drive.google.com/file/d/1TzBzl2bbVxSFGOMX327Vk-Wtw747rhPw/view?fbclid=IwAR1XI27hQP4apTX73KgLzMcr3fsygIS2cTZxgzdjSBx3sbDfsv24FMNYsuQ

建築や都市計画だけでなく、社会学や福祉など、
様々な分野からまちづくりや都市の理論は構築されていて、
アマチュアの立場からその森を見渡すことは大変で、
こういう「森の見通し方」は、とても大事だと思います。

有原さんは4月からは団地再生の部署を離れられましたが、
「都市論の森ガイド」として、見識をさらに深め
多くの方に道を示していただければと勝手に思っています。


 OR AND
スペースで区切って複数指定可能
[TOP]
shiromuku(hu1)DIARY version 3.10